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84.33  作者: ゴリラ
2026 三月
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81/93

四月九日 木曜日

今日の季語は「春の夢」です。

夢は覚えていますか?

珈琲の 砂糖のような 春の夢

こーひーの さとうのような はるのゆめ


今朝、歯磨きをしているとき、手が止まりました。

口の中に、泡が溢れそうになっています。

洗面所の鏡に映る自分を見つめました。

「そういえば、さっき、夢見て目覚めた」

起きる直前まで、私の頭には映像がありました。

ガスストーブの「ブーン」という音で、目が開いたのです。

このガスストーブは、狭い部屋には不釣り合いでした。

建物の北側に備え付けられた、白い箱です。

ドアを閉めているので、空気が薄くなります。

体の警鐘が、私を夢からひきずりおろしました。

「起きろ!」と。


うがいしながら、考えています。

「あれは、なんか、他の人が何人かいた」

コップを置き、首を傾げました。

どうしても思い出せないのです。

真ん中にいたのは、母親か?

随分、明るい場所で、背景はクリーム色でした。

私は、彼女に「yes」と言ったか?

風に寄せられた砂が、映像を覆い始めます。

どんどん、最後の画像が埋もれて消えていきます。


春の夢は、珈琲に入れた砂糖のようです。

スプーンでかき混ぜるとあっという間に溶けていきます。


それでも、夢の残骸がふと目の前を過ぎると、少し切なくなります。

何か大切なものを置いてきた気がします。

でも、いくら探しても、見つからないのです。

時の螺旋の中、「永遠の忘れもの」です。


英語

Fading spring dream

Dissolving fast

Like sugar in coffee


中国語

难记春之梦

转眼就没了

如糖融咖啡


スペイン語

Sueno de abril

Se esfuma muy rápido

Disuelto en café,como el azucar




忘れてしまった夢、思い出すことはありますか?


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