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一月三十一日 土曜日
雲透きの 冬薔薇かな 月の笑み
くもすきの ふゆそうびかな つきのえみ
僕は帰宅が少し遅れ、誰もいない道路を運転していました。
ちょうど坂を登り切ったとき、東の空がフロントガラス一杯に見えました。
左折しようとしましたが、いつしか、僕は空にばかり目を向けています。
風が雲を箒で掃くように追い立てました。
清明な薄い光が広がり、満ちた月が現れました。
「どうした?」と声をかけられた気分でした。
最近は、常に指先が冷たくなり、寒が身に沁みます。
月の笑みに、思わず、頬が緩みました。
薔薇を手渡されて、目を細めるように。




