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愛しの君

ご意見ご感想ありましたらよろしくお願いします。

「うん、似合うね〜」


目の前には子供用の冒険者装備を着たメイカ。俺の着てるただの服と違って胸と手首には厚手の皮を何層にも重ねた当てを黒の鎧下の上に着ていた。

足元はひざ下位までのブーツを履いている、極めて軽装だ。


もっとしっかりした防具も有ったがメイカはこの軽装備(俺も人の事言えないが)がいいらしい。


「エイジ、ニアウ?」


「あぁ、似合うよ」


正直とっても可愛くて黒い鎧下はワンピースタイプだから女の子らしくていい。


「武器は何か欲しいのあるか?」


「メイカ、ナイフナラ、ツカエル」


「そうなのか?」


「ウン、チョットダケ」


「ふむ、武器は俺が造ってあげよう。後はどうせなら成宮流の技を教えたげるな」


「ナリミヤリュウ?」


「俺の技だよ、覚えたいか?」


「ウン!エイジノタメ、ツヨクナル」


「よし、じゃあ少しずつ教えていく」


「アリガト、エイジ!」



その後メイカの身の回りの物や鉄の棒を数本、あと一応袋も買ってそれに全てしまいギルドへ戻って行くと丁度アランが誰かと別れる所だった。


俺に気づいたアランは手招きしてくる。


「エイジ殿、丁度良かった。成り行きをリーダーに話したら是非挨拶したいと言う話しになってね。こちらが”薔薇騎士(ローズナイト)のリーダー、アルベルト・スタンさんだ」


アランの横に並び立つ男、いや漢は薔薇が全く似合わない偉丈夫だった。身長は俺より頭一つ小さいが身体つきがヤバい、まるでプロレスラーだ。


「君がエイジ殿か!今回はアランを助けて貰ったみたいで心から礼を言わせてくれ、本当にありがとう!」


熱烈な笑顔と共に肩を叩かれる、痛い。余りの暑苦しさにメイカが俺の後ろにスッと隠れた。


とはいえおおっぴらに嫌がる訳にもいかない、俺も真面目に返す。


「いえ、たまたま居合わせただけです。でも他の方は間に合わなかったのですいません」


そう言うとアルベルトはちょっと顔を曇らせながら「冒険者たる者覚悟はしているものだ」と言いながらも目が潤んでいるのが見えた、やはり熱い漢のようだ。


「何にせよ助かった、この礼は何時か必ずお返ししよう。今日はアランの家でゆっくりしてくれ」


そう言って去っていくアルベルト。


「熱い人だな、、、」


「そうだろう。僕はリーダーの元で冒険者を出来て良かったよ」


アランも何処と無く熱い部類なのはアルベルトの影響なのかもしれないな。


「さてようやく用事もすんだ!我が家へ行こうか」


「お邪魔させて頂きます」


「ああ、遠慮は無用さ。狭い家だが君達2人の部屋はある」


そう言いながらアランは商業区とは逆に向かって歩いていく、ミローだとスラムの方だ。


歩きながらも色々話しながら進んでいく、かれこれ10分は歩いただろう。周りはさほど見た目は変わらない。

何軒も家が立ち並び合間合間に小料理屋や酒場、雑貨屋などがある、商業区で無くとも買い物には困らないようだ。


「ここが僕の家だ」


アランが指さす家はこの世界では極めて普通の二階建ての一軒家だった、と言っても地球の4LDKと変わらないサイズで普通だが。


「おぉ」


もっとこじんまりしてる家を想像していたからびっくりしてしまった。


「ふふ、僕はなかなか運がいい方のようでね、この家は王都クジで当たったんだ」


「当てた、、、王都クジって何ですか?」


「国営の宝クジさ。売り場で数字の書かれた紙を買うんだ、そして月1の抽選日にその数字が当たると色々な物やお金が景品として手に入るって仕組みさ」


まんま地球の宝クジだ、しかし家が当たるとかヤバいな。


「アリーヴェ!帰ったよ!」


アランが家に向かって声をかけるとドアが開く。


そこから出てきたのは絶世の美女、、、ではなくぽっちゃり小太りの女性だった。


「アラン!お帰りなさい!貴方の帰りを待ちわびたわ」


「待たせたね愛しの君」


俺たちが居ないかのようにいきなり抱き合いキスをする2人。


「ウワッ!?」メイカが顔を真っ赤にして釘付けになる、うちの可愛い従者に何を見せる。


何時までたっても終わらないので仕方なく咳払いをすると2人は元の世界に戻ってくる。


「すまない、エイジ君。改めて僕のフィアンセのアリーヴェだ」


「どうも、エイジ・ナリミヤです。こっちの娘がメイカです」


「お恥ずかしい所をお見せしました!アリーヴェと申します、よろしくお願い致します」


優雅にスカートをつまみ挨拶するアリーヴェ、きっと痩せたら美人なタイプだろう。


「アリーヴェ、こちらのエイジ君は、、、」アランは手振り身振りをつけて俺に助けられた話しをアリーヴェに教えだし話しが終わる頃には涙を流しながら俺に感謝し始める。


「アランを助けていただき本当にありがとうございますわ!ワタシ、アランが居なくなったら生きていけません」


またもアランを見つめ始めるアリーヴェ、それに応えるようにアランもアリーヴェを見つめまた抱き合う、、、



またかよ。そう思ってメイカを見ると何故か目をつぶり俺に向かって真っ赤な顔を精一杯伸ばしていたー




アリーヴェさんはいい人ですよ、、、はい。


メイカちゃんは忍者タイプになって行きますw

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