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黒髪は星を集める〜追放皇子と十二星座の仲間たち〜  作者: S@Y@


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第90話:七星合一の絶望と、揺るぎなき極彩色の陣


天空を完全に引き裂いて降臨した混沌の巨影──それは残された七つの星座、すなわち【金牛座タウラス】の絶対不壊、【双魚座ピスケス】の因果逆流、【射手座サジタリアス】の絶対必中、【山羊座カプリコーン】、【水瓶座アクエリアス】らの概念がドロドロに溶け合い、スタックされた終焉の塊だった。


世界のシステムが放つ、文字通り最大最悪の拒絶対流。要塞都市の全域が不気味な漆黒の重圧に押し潰され、大地が悲鳴を上げるようにパキパキとひび割れていく。


マスター、状況は最悪の数式を描いているよ。敵の融合同調速度は私の予測を200%上回っている。金牛座のルールで防御を100%にスタックし、そこから射手座の絶対必中を無限に対流させてくる陣形だ。……一撃でも掠れば、こちらの存在確率ごと因果の彼方へ消滅するね。実によろしくないエネルギー効率だ」


アクアが清流アクアブルーの髪の眼鏡を激しくきしませ、冷汗を流しながらも、その瞳には冷徹な勝利への逆算の光を失っていなかった。彼の手元では、敵の複合神威を解体するための数式が木札へ超高速で刻まれ続けている。


「あはは! 存在ごと消滅? そんなチャチなルール、ボクたちの絆の熱量で、降ってくる前に全部消し飛ばしちゃうもんね!」


シオンが新緑ミントグリーンの髪を軽快に弾ませ、疾風弓の弦を限界突破オーバーフローまで引き絞る。彼女の周囲には、要塞都市の大気総てを巻き込んだ極大の嵐の渦がスタックされており、上空から降り注ぐ漆黒のプレッシャーを強引に押し戻していた。


「シリウス様、どれほど絶望的な夜が来ようと、私たちが積み上げてきた最強の想いは1ナノ秒もブレません! みなさんのバイタルは、私の聖なる魔力で何があっても100%守り抜きます!」


フェリスがサクラピンクの髪を激しくなびかせ、両手から極上のヒーリングオーラを戦場全体へプロテクト対流させる。レオンの黄金闘気、アルゴの氷結概念、ゴルドの金剛力──既存の身内たちのすべての魔力が、フェリスの祈りを介して、寸分のロスもなく俺の胸の星痕レーダーへと集束していく。


「……シリウス様」


みんなの頼もしすぎる咆哮の横で、ルナが白銀シルキーホワイトの髪を風に揺らしながら、エメラルドグリーンの瞳に確固たる覚悟を宿して俺を見上げていた。


「世界のシステムがどれほど強固な檻を作ろうと、今の私には、シリウス様たちがくれたこの極彩色の光があります。【天秤座ライブラ】──最大解放! 七つの因果の比率、すべて私が調停し、シリウス様の右拳の着火剤へと変えてみせます!」


ルナが右手の甲の星痕を美しく、これまでにないほど眩しく輝かせる。彼女の調停の光が走った瞬間、天空の巨影がまとう「不壊」と「必中」の完璧なバランスが、俺たちの絆の対流によって強制的にガタガタと傾き始めた。


「フッ、状況把握。七つまとめてかかってきても、俺たち既存の身内の絆の前には、ただの巨大な燃えないゴミだな」


俺は九色のインナーカラーを指先で弄り、不敵な笑みを浮かべた。

世界のシステムが作ったお仕着せのルールがどれだけ完璧だろうが、俺たちの前ではただの引き立て役に過ぎない。


「おい、お前ら。神サマたちの最後のスクラップ、ここから正面から跡形もなく蹂躙してやる」


俺は九色の前髪をかき上げ、最高にクールな笑みを浮かべながら、極彩色の神光を両拳へと限界までスタックさせた。世界の理を上書きする、真の最終蹂躙劇が今、ここに始まる。



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