第74話:帝国の終焉と、星の夜明け
轟音と共に、総督府の総てが極彩色の閃光に飲み込まれ、帝国の狂気の結晶であった『黒鉄の崩界砲』は、今やただの焼け焦げた鉄屑と化した。
砂煙が晴れた先には、茫然と立ち尽くす将軍の姿と、沈黙した都市の光景が広がっていた。
「あ……ぁ……。神話の遺産が……帝国最強の防衛拠点が……」
将軍は崩れ落ちた瓦礫を前に、魂が抜けたように呟く。もはや彼に抵抗する気力など残されていない。帝国の誇りも、絶対的な防御の概念も、すべて俺たちの絆の蹂躙によって否定されたのだ。
「フッ、チェックメイトだな。……おい、降伏しろ。お前らのルールで俺たちを縛れる時代は、今日で終わりだ」
俺は九色のインナーカラーを指先で弄り、冷徹かつ不敵な視線を将軍に投げかけた。その圧倒的な覇気に、将軍はただ震えることしかできない。
「……シリウス様」
背後から、ルナが静かに俺の袖を引いた。白銀の髪をそよ風になびかせ、エメラルドグリーンの瞳には、復讐ではなく、未来を見据えた穏やかな光が宿っている。
「もう……帝国に、私たちの存在を証明する必要はありません。あなたたちのおかげで、私は自分が『天秤』である意味を見つけられましたから。……もう、こんな灰色の場所で、誰かのために戦う必要はないんです」
その言葉に、俺は最高にクールな笑みを浮かべた。
「そうだな。お前の言う通りだ、ルナ。……おい、お前ら。帝国なんてつまらねぇスクラップの山には興味ねぇ。俺たちの領土に帰るぞ」
「「「はいっ!!(おうよ!!)」」」
既存の最強メンバーたちが、口々に心地よい声を上げる。
黄金のレオン、深藍のアルゴ、新緑のシオン、清流のアクア、そして聖なるフェリス。俺の星痕にその力を預け、俺の背中を信じてくれる最高の身内たち。ルナという新しい星の輝きを得た俺たちは、崩れゆく黒鉄の要塞を背にして、堂々と歩き出した。
帝国は、俺たちの蹂躙劇の一つの通過点に過ぎない。
これから俺たちが開拓するのは、誰にも支配されない、俺たちだけの最強のルールが存在する新しい世界だ。
極彩色の魔王軍が通った後には、希望という名の星の導きが残る。
俺たちの物語は、ここからさらなる次元へとスタックされていく。




