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髪色が増えるたびに最強になる魔王軍 〜不吉な黒髪と見捨てられた元皇子、12星座の絆を結んで世界を極彩色に塗り替える〜  作者: S@Y@


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第27話:魔王の宣戦布告と、帝国の動揺


大森林の国境に刻まれた魔王シリウスの警告は、瞬く間に帝国の高層部へと伝わり、宮廷は未曾有の混乱に陥っていた。


かつて「魔法が使えない不吉な黒髪の無能」として辺境の大森林へと追放した第一皇子が、数多の凶悪な亜人や魔族を従え、国境の先遣隊を文字通り一瞬で消し去ったのだ。この事実に、魔法至上主義を掲げる皇帝や貴族たちは、激しい驚愕とプライドを打ち砕かれる屈辱に震えていた。


「おのれ、シリウス……! 出来損ないの分際で、魔王などと不遜な名を名乗り、この余に牙をむくかッ!」


帝国の謁見の間。豪華絢爛な玉座に座る皇帝は、報告書を破り捨てて激昂していた。


「陛下、落ち着きくだされ。奴がどれほどの亜人を集めようとも、我が国の誇る最強戦力──『第二天翼騎士団』と、宮廷魔導師団の本隊を投入すれば、大森林ごと焼き尽くすことなど容易にございます」


狡猾な笑みを浮かべる宰相が、進言する。帝国はシリウスの背後にいる「星の戦士たち」の真の脅威を、未だにただの数の暴力だと見誤っていた。


---


一方、そんな帝国の動揺を他所に、豊穣の泉の要塞は不気味なほど静まり返っていた。


「状況把握。──まぁ、帝国の上層部なら、あの程度の警告じゃプライドが邪魔して引き下がらないだろうな」


俺は要塞の作戦室の長机に地図を広げ、ものぐさそうに頬杖をついた。

前髪の内側で妖艶に、そして力強く明滅する五色のインナーカラー──サクラピンク、ゴールド、ヴァイオレット、プラチナシルバー、深紅。スタックされた五つの星痕がもたらす全知に近い五感は、帝国の次なる一手をも完全に予測していた。


「シリウス様、帝国の本隊が動いたら、次は私たちが攻め込む番ですか……?」

フェリスがサクラピンクの髪を小さく揺らし、少し緊張した面持ちで尋ねる。


「いや。わざわざだるい遠出をしなくても、向こうから勝手に最高の『実験台』が歩いてきてくれるわ。……カイン、お前のそのハサミ、実戦で試したくてウズウズしてんだろ?」


俺が視線を向けると、壁に背を預けていたカインが、深紅の髪を跳ね上げて不敵に笑った。


「ふん。帝国の自慢の重装甲や魔法障壁なんて、僕の『神殻の絶対破壊キャンサー・ブレイク』の前には、ただの紙切れ同然さ。すべて一瞬でパリンと切り裂いてあげるよ」


「頼もしいわねぇ。私の毒で弱り切ったところに、カインのハサミで一刀両断……最高のエンターテインメントじゃない?」

サシャが紫色の髪を弄りながら、妖艶な笑みを浮かべる。


「僕たちの幻術で、騎士団の連携をバラバラに引き裂くのも忘れないでよ? 最高の舞台ざまぁを用意してあげるからさ」

レンもオッズアイを細め、悪戯っぽく微笑んだ。


「ガハハ! 迎撃のトラップなら、我が建築術で要塞の周囲一帯に仕込み終えておりますぞ、魔王様!」

ゴルドが太い腕を組み、フンスと鼻を鳴らす。


絶対防御、神域建築、神罰の紫毒、鏡界の虚像、そして絶対破壊。

五つの神格能力が完全に噛み合ったこの要塞は、今や世界最高峰の結界をも凌駕する『神域の絶対領域』と化していた。


「状況把握。──100点満点だ。それじゃあ、帝国が誇る『最強の騎士団』ってやつらが、絶望に顔を歪める瞬間を楽しみに待つとしますかね」


俺は不敵に口元を歪め、三色の光からさらに増えた五色の髪を弄った。

追放された無能が仕掛ける、帝国への本当の『ざまぁ』の幕が、静かに上がろうとしていた。

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