勇者みたいな人
移動中の車内。
私は玲奈さんにコソッと呼ばれた。
「?、玲奈さんどうしたの?」
「実は相談というか…報告したいことがありまして。」
玲奈さんは少し深呼吸した後、意を決したように喋りだした。
「実は、先程の三彩さんの救出の際、私が出そうと思っていたタイミングよりもほんの少しだけ早く能力が発動したんです。気のせいかもしれないとも思ったのですが、出会ったばかりの頃翠さんに結界を突破されそうになった時にも感じた他人に能力を干渉される感覚に近いものを感じたので…もしかしたら翠さんのものかもと思いまして…」
「えっ…!」
私はさっきまでのことを思い出してみたけど、少なくともそんなこと考えてなかった…というよりかは恐怖すぎて無自覚でやっちゃった!?
「もちろん、翠さんではないかもですけど…逆にそれ以外でそんな芸当できる方がいらっしゃるとも思えず…」
「いやあるかもよ」
いつの間にか奏太さんが割って入ってきてて2人でびっくりする。
「まだ全員の能力がわかったわけじゃないし、遠隔でなにかできる人もいるかもしれない。まぁ今回はいいほうに働いたから良かったけど念の為気をつけとかなきゃね」
そっか…なんかみんな私じゃ考えもしないこと考えててすごいな…
なんて思ってたら
「ちょっと3人何してるのー!早く降りてきなさーい!」
美奈ちゃんの声が聞こえてきた
「あっ、そういえばついたから教えに行ってって言われたんだった。」
「ならそれを先に教えてください!」
珍しい玲奈さんのつっこみ
「ごめん、ちょっと興味深い話してたからつい…」
「とりあえず降りよっか!」
私たちはキャンピングカーを降りた。
そこには…
あたり1面に人がいた。
なんか美奈ちゃんと光瑠さんがこの町の人っぽい人と話してる
「まだこんな賑わってる場所があったんだな〜!」
雷斗さんがいつの間にか買ってきてた宝石(多分プラスチックから作ったやつ)を三彩ちゃんに渡している。
三彩ちゃんからほわほわと黄色くて丸い光が…
(あれ嬉しいってことなのかな?)
とか思ってたら美奈ちゃんたちが戻ってきた
「なんかこの町のリーダーみたいなのにあわせてくれるみたいよ!行きましょ!」
そのまま町の人について行く。
案内されたとこへ入るとそこには髪を1つにまとめあげた同い年くらいの女性がいた。
「初めまして!陽葵っていいます!あなたたちがこの戦いに参加したいって志願してくれた子達?」
えっ、そんなふうに話したのかな?
「えぇ、そうよ。でもあなた…」
美奈ちゃんを遮って光瑠さんが前に出る
「お前、能力者だろ。ENFJであってるか?実はこの女以外の俺たちも能力者なんだ。女神からなんて聞いてる?」
陽葵さんは驚いた顔をした後パーッと明るい表情になった。
「えっえっ能力者なの!?うん!私ENFJ!女神様からこの世界救って欲しいって頼まれたから、私にできること精一杯しなきゃって思って、みんなで頑張ろうって呼びかけて戦ってたの!能力者私以外にもほんとにいたんだ…よろしくね!」
太陽みたいな笑顔でそう言った。
(まっ、眩しすぎる…)
とりあえずめっちゃいい人そうで一安心。
「じゃあまずはあなたの能力を教えてもらおうかしら?」
美奈ちゃんが一歩近づく。
「あぁ、えっとね…」
その時町の人が「敵襲です!」と言いながら入ってきた。
「わっ、大変!でも私の能力みてもらった方が早いし…ついてきて!」
そういうと陽葵さんはどこからか炎の剣を取り出して戦場へと駆け出していった
(えぇ〜!なにあれ!?てかあれについて行くとかたぶん無理!)
とは思いつつ、後ろをコソッとついて行くのであった。
(ちなみに光瑠さんたちは陽葵さんを抜かしそうな勢いで向かってた。)




