↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
4/12

4・東京ヤクザルール。黒服の会話

新人黒服「ふぅ・・・やっぱ六本木はヒリつきますね・・」

黒服「まぁヤクザ屋さんお店に来られるとな・・」


今この時代は昔のヤクザからしたら信じられない時代だ。

東京に繁華街はいくつもあれどヤクザと不良が居るのは新宿と六本木だけだ。

効率的ではある。

ヤクザのいない街の飲食店もそれが非常に良い。

今まで通りヤクザにみかじめ料は払うが一切の出入り禁止・・

それが一個単体の店ではなく街丸ごと。

そうすればヤクザや不良同士の揉め事もなく客も安全に街に繰り出せる。


そりゃ、繁華街なら不良も次から次に湧いて出るがそこでやっとヤクザの登場だ。

暴力を背景に・・


ヤクザ「新宿か六本木だけにしろ!」

ヤクザ「それが東京のルールだ!でねぇとぶち殺すぞ!」

不良「はいっすいませんでした!」


悪さも不良もするなら新宿か六本木・・

これがうまくいってる。

『前回新宿六本木で揉めた』以来不良やヤクザの大きな揉め事は起こってない。


東京には二分されたヤクザがある。新宿と六本木だ。

新宿の縄張りは新宿・池袋・渋谷

そして残る六本木がその他の繁華街を管理する。

広島の三州連合などが考え出した派遣ヤクザ・・に近いようなシステムだ。

その街が縄張りの親分でさえ、その街に出入り禁止なのだ。

何かあった時には六本木か新宿の本家に集まる当番が駆け付ける。

そして街のみかじめや裏稼業の収入等は組織が一括管理して分配。

街、縄張りの規模、構成員の数等で。

親分連中は本家に若い衆派遣して(待機させて)るだけで金が降ってくるシステム。

この最高の年金システムは絶対に奪われたくない。



新人黒服「先輩は最近新宿帰ってないんすか?」


まぁ、過去俺はこれでも新宿のエース級の不良だったけど、

今はすっかり六本木の男、六本木のただの夜の住民で生きてる。

それでも普通の人間には味わえないくらいの修羅、緊張も経験してきた。

だからこそ分かる何かがある・・

わずかな異臭・・・

客の会話・・ワードの変化・・微妙な焦り・・

金のなる方に誰よりも早くへと動く旦那衆の嗅覚はきっと本物だ。

だから金持ってるんだろう・・・人とは違う。

スピード・・行動力・・

それがまだ煙も出てない種火だとしても・・・

誰よりも早くガソリン撒いて大火にし己の暖を・・・


黒服「俺達が動くか・・・」

新人黒服「どこ行くんすか?」


きっと動けずにいる・・

六本木のキャバ嬢・・不良・・ヤクザが。

不良とヤクザは新宿と六本木だけ・・。この縛られたルールで・・・


黒服「売上上げるのはキャバ穣単体じゃなぇぞ」

新人黒服「はいっ」


新人黒服も最近それが分かりだした。黒服はいわばキャバ嬢のマネージャーだ。

いい黒服が付けばお客もうまく回せ売り上げも伸びる。

客同士の嫌なバッティングも避け、時には自ら話をし接客も。


流行ってる店には何か理由があるはず・・

良いキャバ穣?黒服?

今時遊びなれた旦那衆が割安くらいで通いはしない。

きっとそこにもヒリつく何かがあるのだろう。

恐いもの見たさなのか触りたいのか・・


いや・・違う・・俺もそうだ・・・取り残されたくない・・

祭りの中にいたいのだ・・


きっと神輿が居る・・・今か今かと待ちわびてる。

誰よりも早く特等席で祭りが始まるのをニヤニヤしてるはず・・


黒服「赤坂リュクス行くぞ」


最近急に伸びだした赤坂のキャバクラ・・


黒服「すいません同業ですが遊ばせてもらいます」

キャバ穣「あーっ六本木のぅ!ねぇ聞いてっ聞いてぇ!」


なるほど確かにリュクスって意味の贅沢、豪華な・・がよくわかる店内だ。

悪くない。何もかも。

多分この女の子も俺に合わせた口調・テンションなのだろう。


「まぁ先生お忙しいのにお越しいただきありがとうございます」

「ははは息抜きは必要だからなぁ」


俺たちとは少し離れたテーブルから聞こえてくる会話・・


なるほど・・だれでも知ってる大臣クラスの政治家まで来るのか・・



キャバ穣「じゃあ今日は初来店お祝いに私からっじゃーん」

新人黒服「おーーーお気遣いありがとう乾杯~」


なるほど・・勉強になる。

俺達の飲んでる安い酒を隠すように、ほどほどの酒を置いた・・

あえて他のお客のテーブルからも見える位置に。

多少の損より店の質を保った・・

誰だ?動かしてるのは?とんでもねぇぞ・・

多分この高いボトルは飲み終えても下げないはず。

追加は元々俺たちが頼んだ安い酒を出してくるはず。


知性と下品さえ店に違和感なく溶け込んだ。

あそこには大臣。ここには貧乏人。だがどちらも楽しんでる笑顔

客を選ばない・・


そして・・

どうも~・・・


キャバ嬢「いらっしゃーーーーーーしっ!」

新人黒服「あはは元気いいっ初めまして」


はぁ?さっきまで大臣相手に淑やかにしてた穣だぞ・・

ラナとかポンコツにさえ見えてきたぞ・・


キャバ穣「ほらっ乳首見せろよ!」

黒服「無理無理無理っ!こんな高級感ある店で!」

新人黒服「あははははっヤバいヤバいって見られる!見られる!大臣に!」


なんだここ・・・


あっそっれぇ出禁っ出禁っ♪赤坂出禁♪って歌ってる・・

乳首祭りだっわっしょいっわっしょい?


黒服「めちゃ楽すぃ~っ」

新人黒服「楽しいっすね!リュクス。」



「うぜぇ・・・・」

「サクッ!!!!」


えっ?


自分の座ってる椅子にアイスピック飛んできたんだけど・・


自分の太もも横20センチに突き刺さるアイスピック


「知らんけーっ乳首祭りなんて」


隣の席に付いているキャバ穣だ・・


キャバ穣「はいっエースの双葉さんに怒られたぁ」

黒服「いやっ!ちょっ!」


いきなりアイスピック投げるのも・・この高級店で・・

エース?この娘がここのナンバー1か?


お客「双葉指名ねぇ~」

お客「こっちも双葉ちゃんねっ」


双葉「あ~っ!いらっしゃい♪会いたかったぁ♪」


確かに来る客の双葉指名が多い・・


だがそれより気になった事・・


黒服「じゃあそろそろお会計」

新人黒服「謝っといてね双葉ちゃんに騒がしくてって」


店の入り口で・・


キャバ穣「ありがとうございましたぁ」

リュクス黒服「うちの双葉がすみませんでした」


次回ご来店時サービスさせて頂きますのでって・・


ふむ・・出禁って訳じゃないな。

キャバ穣のこの送り出し感。黒服の対応。


だが・・双葉って娘・・


広島?北九州?

何かそんな訛りだった・・


いやっ!見たことある!最近ネット番組で話題の・・

キャバ穣を集めてトークや密着取材をする番組・・


「双葉指名じゃ。席空いとるか?」


リュクス黒服「大村様いらっしゃいませっ空いてますどうぞ」

キャバ穣「あ~大村さんっいらっしゃいませ~」


黒服「・・・・・・」


・・・ヤクザだ・・直感的にそう感じる・・


黒服「帰るぞ・・」

新人黒服「・・・ヤクザだったですよね・・」


あの俺達の帰り際に入っていった客・・

ヤクザは新宿と六本木以外には『特例』を除いて出入りは出来ないのだが・・


赤坂を歩きながら考える。

六本木に何を持ち帰れば良かったんだっけ・・

店の回し・・雰囲気・・大臣・・双葉・・お・・おむら?

あと・・乳首祭り・・

乳首祭り・・

乳首祭り・・


「東京のてっぺん六本木参上だぁこの野郎!」


はぁ!?


黒服「やっ!ヤバい!さらえっ!」

新人黒服「ぐわぁ!!!何やってんだ!赤坂で!」


何もかも忘れちまうだろうが!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。