21・愛を知らない女・・
六本木にある八木原の事務所で・・
八木原「おうっ・・・おうっ」
村雨からの電話。
自分は小倉には居られないのですでに小倉からは脱出済み。
それに・・
八木原「おうっラナも生きてるか、よしよし。」
京堂会はラナへの拷問を停止。
だが謎が。元々・・コトの発端・・
ラナがなぜ拳銃を持っていたのか・・
村雨『実は報告しなかったんですが・・』
ラナが小倉入りの前に広島で飛び降りて広島に一泊したんです。
村雨『それで俺もやっぱここが怪しいと思い広島入りして調べてたんです』
八木原「いい判断だ。」
そうすればやっぱり・・
ホテルのロビーでラナが大刀さんを出迎えて部屋に上がったみたいです。
そして2時間後にまた二人でロビーへ。大刀さんを笑顔で見送り・・
村雨『ラナの写真見せて聞き出しました』
ああ・・・この女の人、あの大刀さんと・・って。
大刀さんを広島で知らない人は居ないみたいですぐに分かったらしいです。
八木原「・・・そのまま広島で続けろ・・」
村雨『あっ!あと!』
いや・・・頭の整理が追いつかないんだよ・・・
だから、もう・・薄々気づいてるから言うんじゃねぇよ・・
村雨『ラナの彼氏って大刀さんなんじゃ?』
思い出す・・店でラナが彼氏が出来たってノロけ話を・・
いや、まぁ・・お仕事は何か大きな事業してるらしくてぇ・・
出会いは、私の常連さんが一度お店に一緒に連れて来られて、
その後流れでみんなでアフター行ったんですよ。
まぁすごい気になってる方でぇ・・
また会いたいなって思える人でぇ・・
そして意味の分からない告白かも理解できないセリフで口説かれたラナ・・
このつまんねぇ東京、俺と切り裂いてみるか・・
村雨『店の他の黒服に聞いたら・・』
一度だけ大刀さんが六本木のお店に来られてたみたいです。
その時はヤクザともあの大刀さんとも知らなかったそうです。黒服もラナも。
もし大刀さんが首謀者でラナが彼女なら、
今回の抗争も、前回新宿と六本木でヤリあったのも辻褄が合うんじゃ?
前回の抗争でも意味分からずいきなり突っ込んで原因作ったのがラナ。
それがきっかけで八木原さんとダリアさんの殺し合いにまで発展した。
これはきっと八木原とダリア、六本木と新宿でぶつけさせて、
どちらかを弱体化させようとうとした。
そして今回は六本木と京堂会を抗争へと発展させる為に小泉会長を撃った・・
すべて三州会の東京進出の為に・・
八木原「・・・分かった・・・村雨はそのまま広島に居ろ・・」
村雨『はい。』
だとしたら・・
俺とダリアの悲痛はなんだった!
ラナの指が飛ぶごとに自分の身が切り裂かれる様に心が痛んだ。
どれだけ長く・・・どれだけ騙されてたんだ・・
いつも近くに居た・・そう!いつも近くにだ!
小倉入りの前もラナは事務所に来ていた・・
他にも何でもない日にフラっと事務所に入りびたり。
周りにはまるで構成員か?なんて言われてた。今日も事務所当番か?なんて。
すべて情報収集の為か・・・
八木原「緊急だ・・・ダリアだけ戻せ・・緊急って強く伝えろ」
若衆「はいっ!」
そして新幹線で小倉に向かってる最中のダリアだったが、
すぐに八木原に電話を掛ける。
ダリア『今、神戸・・すぐに戻る。』
八木原「すまんな・・」
八木原からの緊急連絡。
一人で東京行の新幹線を待つダリア・・
ダリア「ちっ・・・」
裏切者が出たか?
それとも私の小倉行きが罠だったか?
東京に戻り・・
ダリア「・・・・・・・裏切りか・・・・・」
八木原「すまん・・・・・・」
ほほ確定・・いや確定だろう。
ラナだ。裏切り者は。
私たちの悲痛はなんだったのだろうか・・
すべての発端、ラナは大刀の女・・・
八木原「・・・少しでも愛した俺もバカだったわ・・」
ダリア「私も・・・」
だがもう京堂会とは停戦・・無駄に千葉は取られそう・・
だが赤坂はまだまだやる気・・
ダリア「赤坂は別物ね」
八木原「ああ京堂会ではない。単独勢力」
こことはまだ抗争中。だがこれも・・
ダリア「大刀さんの策略でしょうね・・」
八木原「もう絶対そうだろ・・」
どうすればいいか頭が追いつかない・・
ダリア「京堂会も、京堂会は、気づいてなかった・・」
八木原「そう・・多分今も気づてない・・」
完全にウチの仕業だと思ってラナの指まで飛ばして・・
そしてウチもケジメを・・
いやこれをせねばヤクザとしては生きて行けぬ・・
もし三州会と抗争になろうとも・・
八木原「・・・ラナ殺すぞ・・・」
ダリア「・・・・・・・・・・・」
もしかしたら、前回の抗争の時俺かダリアが死んでいた・・
いや、あの時うまく俺に引き金を引かした・・最後の引き金を・・
俺はあの時病院にうまく担ぎ込まれ、たまたま生き残っただけ。
認めよう・・一流だラナは。不良としても。
確かにあの時ラナも引き金引いた・・半端な女じゃ出来ない・・
男の為に・・大刀の東京進出、闇社会の制覇の為・・
ダリア「愛を知らないのかしら・・・」
八木原「・・・そうかもな・・」
若い頃から頭角表して、ラナとうまく釣り合う男が現れなかったのもある。
俺達が止めたのも悪かった。ラナに釣り合うくらいの男じゃなきゃダメだと。
六本木の象徴として・・・こうあるべき・・こうするべし・・と。
ダリア「・・・先に大刀さんがラナを殺すんじゃない?」
八木原「京堂会にも大刀の犬ってバレたら京堂会にも殺される・・」
もう停戦協定は結んだが、あくまでこちらの条件はラナの断指の停止・・
確かに止まった・・・そして協定も結ばれた。
後は、こちらが返してくれと言わなければ殺すだろう。
八木原「京堂会に連絡しろ!」
若衆「はいっ!」
そこでダリアだ・・
停戦の条件の確認諸々、そして知らぬ顔でラナをこちらに引き渡し。
ダリア「演技力が必要ね・・」
悲しさや、悔しさ、裏切られた悲壮感も出さず笑顔でラナ良かったぁ・・と。
感情は押し殺せ・・・
そしてラナは・・・
八木原「俺が殺す・・」
俺の手で・・
それが決着だ・・




