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第15話 放課後ゲーム大会

 文化祭が終わって数日。




 学校はいつもの日常に戻っていた。




 放課後。




 映像アーカイ部の部室。




 三人はいつものように集まっていた。




 だが。




 今日は少し違う。




 机の上にゲーム機が置かれていた。







「どこから持ってきたんだ」




 シルヴァが聞く。




 ティナが首を傾げる。




 クジャが答えた。




「家」




 短い。




 いつも通り短い。




 机の上には古い家庭用ゲーム機。




 少し傷も付いている。




 だが問題なく動くらしい。




「動くのか?」




「動く」




 クジャは自信満々だった。







 コメント欄にも要望が来ていた。




『ゲーム回見たい』




『部室で遊んでほしい』




『スマブラやろう』




 確かに。




 映像アーカイ部らしい企画かもしれない。




 特別な場所へ行かなくてもいい。




 部室でできる。




「やるか」




 シルヴァが言う。




「やる」




 ティナも即答する。




「やる」




 クジャも頷いた。







 ゲーム開始。




 最初は軽い対戦ゲームだった。




 シルヴァ。




 ティナ。




 クジャ。




 三人で対戦する。




 そして。




「強くない?」




 シルヴァが言った。




 ティナが勝っていた。




 思った以上に強い。




「まあまあかな」




 少し得意そうだった。




 クジャも頷く。




「強い」







 二試合目。




 三試合目。




 結果は変わらない。




 ティナが勝つ。




 シルヴァが負ける。




 クジャは安定している。




「納得いかない」




 シルヴァが言う。




「負けてるから」




 ティナが笑う。




「負けてる」




 クジャも言う。




 反論できなかった。







 その後もゲームは続いた。




 レースゲーム。




 パーティーゲーム。




 協力ゲーム。




 色々遊ぶ。




 気付けば撮影していることを忘れるくらい盛り上がっていた。







 夕方。




 最後は協力ゲームになった。




 三人で力を合わせるタイプだ。




「そっち行った!」




 ティナが叫ぶ。




「無理!」




 シルヴァが叫ぶ。




「右」




 クジャだけ冷静だった。




 数分後。




 ゲームオーバー。




 三人は同時に笑った。







「結局これが一番楽しかったな」




 シルヴァが言う。




「分かる」




 ティナも頷く。




「分かる」




 クジャも同意した。




 勝ち負けも楽しい。




 でも。




 三人で遊ぶ方がもっと楽しかった。







 部室。




 編集作業。




 今日の映像は笑い声だらけだった。




 クジャが動画をまとめる。




 シルヴァとティナは横から見ていた。




「うるさいな」




 シルヴァが言う。




 動画の中の自分が。




「うるさい」




 クジャも言う。




「うるさいね」




 ティナも笑った。







 動画投稿。




 タイトル。




『放課後ゲーム大会』




 シンプルだった。







 夜。




 コメント欄。




『こういう回好き』




『部活感あっていい』




『ティナ強すぎる』




『クジャ冷静で笑った』




『平和で好き』




 三人は画面を見ながら笑った。




 登録者数。




 百五十八人。




 ↓




 百七十四人。




「増えたな」




 シルヴァが言う。




「増えたね」




 ティナも笑う。




「順調」




 クジャも頷いた。







 窓の外。




 夕焼けはもう薄くなっていた。




 秋の空気が少しずつ近付いている。




 映像アーカイ部の放課後は。




 今日もいつも通りだった。




 そして。




 それが少しだけ特別だった。

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