第61話 悪女ハーレムと個別デートの時間 後編
カッコーン!!
「いやシヴァール姐さん、飛ばし過ぎでしょ」
「ああ、あの『ホームラン』という的に当てるのだったな」
「当たった分だけポイントが戻ってきますよ」「任せておけ」
とまあ一緒に遊んでいるのは、
バッティングセンターデートですよ、
そして時速160kmのピッチングマシーンを姐さんが打つ打つ!
(やはり素早さ特化にしただけはあるな)
最初は打ち方に戸惑っていたが、
慣れてしまえばこんなもの、とはいえあまりに弾き過ぎて、
天井を破壊しかねない勢いだ、一応はネットで防御されているとはいえ……
(それすら突き破りそう、ファミコンのキャプ●ン翼かよ!)
あれはゴールネットだったけどね、
まあ僕も時速120kmに設定して当てて楽しんでいる、
お約束のバントもシヴァールさんは突っ込んでくれない。
(野球自体を知らないから、わからないか)
おっ、今度はちゃんと的を狙いはじめた、
でもやっぱり力任せに打つのが気持ち良いみたいだ、
きちんとしたスウィングとか、僕の打ち方を参考にしてくれれば良いのだけれども……
「ちっ、玉が切れたか」
「あっそうだ、レッキ●グクルーのブ●ッキーに似た店長さーん」
「今はスパ●クという名前ですよ」「いつの間に、それより相談なんですがゴニョゴニョ」
ということでシヴァールさんが追加の料金を入れている隙に、
店長と話をつけて特別料金をポケットマネーでお支払、すると……
「なんだ、ホームランの的が引っ込んだぞ」
「新しいのがすぐ出てきますよ、ほら、あれです」
「……あ、あれは!!」「ドミニク姐さんの顔写真ですよ!」
そう、宣材写真風の、
いやここで結婚式を挙げるっていうんで、
それ用に写真をいっぱい撮っていたの思い出しましてね。
(無断借用しました、ってしかもこんな使い方!)
シヴァール姐さんも、
腕まくりまでしちゃった。
「あれを破壊すれば良いのだな、任せろ」「ちょ!」
この後、めっちゃホームランを出していた。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★次のデート☆★☆★☆★☆★☆★☆★
「デティちゃん、今日はデート兼訓練です!」
「はいテイク様、壁に綺麗な色の何かがいっぱい付いていますが」
「これはね、ボルダリングと言って壁を登る遊びなんだよ、ハーネス付けるね」
落ちても平気な安全装置、
高さはそれ程でもないんだけどね、
それでも2階建てくらいの高さはある、さすが亜空間、多分。
「では係員のゼ●ダ姫を人間にしたような方、フォローお願いします」
「ええ、まず最初の足場はあそこね」「って矢印がしてありますね、親切」
「そうそう、そこの上に手をかけて、次はそちらをまず足場に使って」「こうですか」
僕が登るのを真剣に見ているデティちゃん、
ほんっと、何に対しても真面目に習得しようとしたり、
本気で遊んでくれたりしている、従順過ぎて怖いよ本当に。
(ゲーム本来はそれで盗みや暗殺をしまくっていたんだよなあ)
なので僕の恋人として、
望む通りの悪女になって欲しいのだが、
まずは人としての最低限の人格をベースに教えている。
(何事も基本がなってないと駄目なのですよ)
とか思っているうちに初心者コースを制覇した。
「すごーいぱちぱちぱち」
「いやゼ●ダ姫(CV中川翔●)に言われると照れる」
「……テイク様、次は私が」「うん、頑張ってね応援しているよ、ってハーネスは付けて!」
デティちゃんの番、
すると、あれよあれよと、
難コースをするする飛びついて行く!
(いや、あの身体でよくやるよ)
前世の競技ボルダリングを思い出す、
技術のある日本人が外国人に負ける時は、
大概、コース設定が身長の高い外国人向けにしてある。
(でもデティちゃんは、そんなのお構いなしでひょいひょい飛び移っている)
シヴァール女史は初動の素早さを鍛えたが、
デティちゃんは全体的かつ長期的な素早さを特化してある、
身軽さも相まって、あっという間に上級コースの頂上まで到達した!
「テイク様、やりました」
「すごいすごい、さすがデティちゃん!」
「……こういう時は何と言えば」「てへてへてへ、でいいよ」
係員さんがロープを持ってフォローして降ろしてくれる。
「初めてでこれは凄いですよー!」
「あっはいお姉さん、テイク様のを観て参考に」
「いやいや僕なんて、でもどうしよう、クリアしちゃって」
すると係員さんが何かタブレットで操作し始めた!
「……これでいかがですか?」
「うっわ、壁が動いた! 上から下へ障害物が流れてる」
「これをクリア出来れば相当なものですよ」「うん、じゃあ僕から」「頑張って!」
デティちゃんに応援されつつトライ、
いやほんと、こういうデートも楽しいなあ、
そして身体能力も学習能力も優れたデティちゃん。
(この先が、頼もしくもあり、恐ろしくもあるよ)
僕の望み以上の、
あくまで僕にだけの立派な悪女に育ちそうだ、
それこそ楽しみであり、怖くもある、だがそれが良い。
「デティちゃんに良い所を見せないとね!」
「えへへへへ」「うん、良い笑顔……おおっと」
「流れてくる足場から目を話さないで下さーい!」
――ということで、悪女ハーレムの個別デートを終え、さあいよいよの出発であーる。




