第44話 ねんがんおあくじょ(3人目)をてにいれたぞー!!
「勝者、ドミニク!」
翌朝、日の出と同時に始まった飛竜に乗っての一騎打ち、
あっけなくドミニクの姐さんが倒してしまった、超手加減して……
なにせ今のジョブはシーフ、武器は細身の短剣、なのに一撃で体力を8割方奪ってしまった。
(修行場で、色々とカンストし過ぎた)
まだゲームが始まる前状態の、
悪女にすらなっていないシヴァールさんに、
まともに対抗できるはずもなく、ってすんげえうなだれている、竜も一緒に。
「何と、これ程までとは」
「ふふっ、将軍様、お約束ですよ」「あ、ああ」
「それと圧勝だったのでもうひとつ」「な、なんだ」「この国でしばらく、布教活動をさせて下さいませ」
お城のテラスで驚いたのち、
頬を緩ませて喜ぶダルアン将軍。
「では、しばらくは、居てくれるのか?!」
「はいもちろん、廃墟で構いませんのでしばらくは、どこか教会になるような場所を」
「我が城では駄目か?!」「えっ、よろしいのでしょうか?」「大丈夫だ、まったく問題ない」
あっ、これガッツリと内側から工作するつもりだ、
悪女にもなる覚悟、このテラー様の詳細設定は憶えてないが、
おそらく将軍を骨抜きの傀儡にするのだろう、いや方法だけで言ったらガッツリ悪女だ。
(やらせるのは平和、魔物の魔の手を拒む事だろうけど!)
問題は魔法使い組だな、
こっちの分断というか魔界からのアプローチ、
それを阻止するのに是非とも『第四の悪女』を使いたい。
「テイクちゃん、おめでとう」
「テイクくん、これであのシヴァールさんは」
「まだ早いかな、ていうかこの後、どうするんだろう」
しばらくしてやってきた勝者と敗者、
誇らしげなドミニク姐さんと苦々しい表情のシヴァールさん、
いやほんとこのダイナマイトバディ、うん、めちゃくちゃにされたい!
(声の人は酔って偉い人にハイキックするような女史です)
某ゆ○し~とのギスギスしたラジオは最高だったよ!
いや、今は中の人などどうでも良い、ここからの展開だ、
テラー様は改めて、ダルアン将軍に確認する、いや、確認してくれる。
「では彼女を、我が一団に」「うむ、致し方ない」
「私はしばらくここに滞在することになるので、その代わりといった感じで」
「良いのか?!」「ええ、ねえドミニク」「そうであるな、とりあえずはスティラの一団へ」「それは良いね!」
と最後の一押しをしてくれたのはエリオ王子、
やっぱりストーリーならびに俺がシヴァールさんを狙っていることは、
しっかり情報共有されているらしい、うん、後で要求されるであろう、対価が怖い。
(あえて『スティラの一団』と言ってくれてるなコレ)
テイクの一団って言ってしまうと、
このガキがなぜこの隊のトップに?!
ということで変に警戒させてしまうからなのだろうか。
「シヴァールだ、しばらく世話になることになった」
「あっはい、テイクと申します、よろしくお願いします」
「きちんとした子供だな」「これでも十五歳ですから」「あの、スティラです、少々お話が」
あっ、我が第三の悪女、
シヴァールさんをスティラさんがどこかへ連れて行った!
縄で縛られやしないか心配だ、薄い本みたいに! シヴァールだけにね。
(前世であったんですよ『シヴァールを縛る本』っていうエロ同人誌が!)
ついでにマリーヌちゃんも遅れて追いかけて行っちゃった。
「さてテイク」「はいドミニクさまっ!」
「謝礼は就業場に戻ったら、ひと部屋貰おうか」
「えええ」「我々四姉妹や姫と使う」「クリネくんを、くんずほぐれつ?」「彼はスノ姫のものだ」
そこはきっちりしているのか。
「もう四部屋とも埋まっちゃってるのにい」
「ストーリーとやらが進むと、増やせられるのではなかったのか」
「まあそれもあるけど、わかった、前向きに善処して進ぜよう、あとタピオカミルクティーもあげちゃう、帰ったらね!」
これはちょっと、
とある予定を早めるかな、
しかしそれには第四の悪女もゲットしなくっちゃ。
「いちご大福も頼む」「肉が増えるよ?」
「スティラ殿は幸せ太りをしているようだが」
「あのね、このね、女性のお腹肉のぷにぷに感がね」「変態か」
はいお褒めの言葉、いただきましたー!!
「それはそうと戦闘、お疲れ様でした」
「一撃即死をしないよう、最新の注意を払った」
「あっ、クラスチェンジをしないと」「きちんと持ってきている、アイテム『チェンジベル』を」
いつでもどこでも、
憶えた職業に変えられるアイテム、
最新リメイクで実装されたヤツです、ダウンロード版。
(遊び要素が増えたからね、クリア後のお楽しみが)
さて、お腹が空いたな、朝ごはん食べたい。
「テイク坊や、これで良かったのよね?」
「あっテラー様、ご苦労様です、ダルアン将軍は」
「サイモン将軍と談笑中よ」「それは良かった、ていうかごめんなさい、聖女の身を犠牲にしてしまって」
俺ことテイクの頭を撫でてくれるテラー様。
「天啓によれば私は死ぬ運命だったのでしょう?
それをこうして、聖女として生きつづけられるのですもの、
砂漠の国で、ひとりの将軍を傀儡にする悪女くらいになら、いくらでもなりましょう」
なんだろ、
笑顔なのに目の奥が笑っていない。
「おいらで出来る事なら、なんなりと」
「そうね、修行場から定期的に甘い物が欲しいわ」
「わかりました、砂漠は暑いでしょうからアイスを、クール便とか使えるかな」
クーラーボックスを用意して、
魔法使いにアイス魔法を随時、突っ込んで貰おうっと。




