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28 そのフォローは必要ない
希里の言葉に、紳士クンは困ったようにそうつぶやいて黙り込む。
それは紳士クンが『男らしくて勇気にあふれる』と言われ、
嬉しさと照れくささの為にそうなったのだが、
それを希里は、女の子が男らしいと言われ、
ちょっとふてくされてしまったと解釈し、
慌ててフォローするようにこう言った。
「あ、でも、普段のあんたは他の女の子よりもずっとおしとやかで、
気立てが良くて可愛らしいわよ?」
「あ、はい・・・・・・」
そのフォローはむしろ必要なかった紳士クンは、
ちょっとヘコんだ様子でうなずいた。
が、そんな紳士クンの気持ちまでは察する事ができなかった希里は、
撫子の手紙が隠された草むらに目をやりながら言った。
「さぁて、それじゃあさっそく、
撫子さんがしたためたお手紙を拝見するとしましょうか♪」




