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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅳ  作者: 椎家 友妻
第五話 紳士クンと、撫子の恋
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23 お兄ちゃんの衝撃

そしてその声の方に振り返るとそこに、

今日もキザでナルシシスティックなオーラを全開に放っている、

静香の双子の兄である色雄が立っていた。

 「い、色雄さん⁉いつからそこに⁉」

 紳士クンが目を丸くしてそう問いかけると、

色雄はサラサラの前髪をファッサァッとかきあげ、

まばゆく輝く白い歯をキラリンと光らせながら言った。

 「つい今しがただよ。

今日は何だかここに来ればまた撫子さんに会える気がしてね。

そしたらどうだい?

本当に撫子さんがここに居るじゃあないか。

こんなにも運命的なものがあるだろうか?」

 そして色雄は舞台役者のような足取りで撫子の前に歩み寄り、

大げさに両手を広げてこう続ける。

 「やはり俺と撫子さんは結ばれる運命にあるんだよ。

それは神様だけじゃなく、僕と撫子さんも知っているはずだ。

やや?その手紙は何だい?」

 撫子が両手に持つ封筒に気付いた色雄は、

それを覗きこむようにして問いかける。

すると撫子はそれを隠すようにして、色雄から顔をそらしながら言った。

 「これは、何でもないわよ。あんたには関係がない物よ」

 しかし色雄は目を輝かせ、撫子の両肩をガバッと掴んで声を張り上げた。

 「それはまさか、俺へのラブレターかい⁉

言葉で直接俺への愛を伝えるのは照れくさいから、手紙に書いたんだね!

そうかそうか、何て可愛らしくていじらしいんだ!

それじゃあさっそくそのラブレター、俺がもらい受けよう!」

 が、その言葉にカチンときた様子の撫子は、

色雄の両手を乱暴に払いのけ、怒りを爆発させるように声を荒げた。

 「どんだけ自信過剰なのよ⁉

これはあんたへのラブレターじゃないわよ!

っていうか、この手紙自体がラブレターって訳じゃあないけど・・・・・・

とにかく!これはあんたへの手紙じゃないの!」

 「な、何だって⁉じゃ、じゃあ、誰への手紙だと言うんだい?」

 撫子の言葉に戸惑いながら色雄が問いかけると、

撫子は一転して言いにくそうにこう答える。

 「それは、内緒よ。

でも、少なくとも私は、あんたより、この、

手紙を送る人の事の方が、気になって、いるわ・・・・・・」


 「な、何だってぇえええええっ⁉」



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