表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神々との契約者  作者: 黄昏の月人
第1章生誕の守護者
4/12

第3節転校生

その少年は、少女に何をもたらすのだろうか。

この日の朝は、私が一番驚いた。

だって、いつも寝坊してばかりの私が目覚ましよりも1時間も早くに目を覚ましたんだから。

私はいつも慌ただしくやってることをゆっくりやって、ゆとりをもって家を出た。

朝ごはんの時にお母さんも大牙も驚いた顔をしていたけど、気にしない。

「う~ん、早起きは気持ちいいな」

朝のあたたかな日差しを浴びながら大きく背伸びをする。

いつもはそんな余裕ないけど、こうしてゆっくり歩くと、朝は本当に気持ちがいい。

ふと前を見ると、朝美が歩いてるのが見えた。

朝に朝美と教室以外のところで会うのは初めてかもしれない。

「朝美、おはよう!」

「・・・!?その声は・・・」

横に並んで声をかけた私に、朝美はゆっくりと横を向く。

私が笑顔を向けると、朝美はすごい勢いで走り始めた。

「大変、遅刻する!」

「え?朝美、待って!」

「だって雪がいるってことは、チャイムが鳴る5分前じゃない!

 いつも通りに家を出たのに何で!?」

「朝美、時計!時計を見て!」

「え、時計?」

腕時計を確認した朝美は、いつも通りの時間だと気づいて止まる。

「いつも通りの時間。だとしたら、どうして雪がいるの!?」

「私、今日は早起きしたの。えらいでしょ!」

私が胸を張ると、朝美が肩をつかんできた。

「雪、昨日何か変なもの食べた?それとも頭を打った?何かあるはずよ。

 雪がこんな時間に起きるはずないもの!」

「なんだか、ものすごく失礼な扱いを受けてる気がするんだけど」

「本当に大丈夫なの?」

「当たり前だよ!!」

そんな話をしているうちに、いつの間にか校門についていた。

私の安らぎを返してほしいよ、まったく・・・。

「おはよ~」

私がクラスに入ると、みんなぎょっとして時計を見る。

みんなの中で私はどんな扱いになってるのかな?

すごく気になる。

「雪どうしたの?」

「私、今日は早起きしたの。えらいでしょ!」

朝美にしたのと同じように胸を張ると、なぜか笑われた。

「雪、その大きさで胸を張っても全然様になってないよ。むしろかわいそう」

「む、胸は関係ないでしょ!!」

腕を組んで胸を隠しながら叫ぶ。

私の胸はどんなにひいき目に見ても・・・小さい。

みんな、朝美だってちゃんと成長してるのに、どうして私だけ小さいの?

誰か教えて!!

結局誰からも褒めてもらえないまま、私は準備を済ませて席に着いた。

そのまま特に何もないままチャイムがなって、先生が教室に入ってきた。

私は早起きの反動で、うとうとしていた。

「え~、今日は転校生がやってきた」

「おぉ~!!」

周りの皆が盛り上がってるけど、私は眠気に勝てない。

「男ですか?女ですか?」

「ワイルド系?それともインテリ系?」

「どうせなら可愛い子がいいな」

「まぁ落ち着け。見ればすぐにわかるさ。いいぞ、入ってこい」

「はい」

「「うわぁ~」」

教室の扉が開いて、人が入ってくる音がする。

女子の何人かが思わずといったように声を漏らしてる。

私も転校生のことは気になるけど、やっぱり顔は上げられない。

「初めまして。今日からここで一緒に学ばせてもらう神宮 真(しんぐう まこと)です。

 よろしくお願いします」

声質から男の子だってことは分かる。

それにしては少し声が高い気がする。

まるで鈴を鳴らしたかのようなきれいな声だ。

あれ、この声どこかで聞いたことあるような?

私は何とか顔を上げて転校生を見る。

少し長めの黒髪をさらりと流した美形の男の子。

背も結構高い。

あんな人なら、一度見たら忘れないと思うんだけど。

そこでふと頭に思い浮かんだのは、昨日の出来事。

もしかしたら、あのぶつかりかけた人かもしれない。

「よし、朝のホームルームはこれで終わりだ」

神宮君が席に座って先生が出ていくと、さっそくみんな集まっていく。

私はその様子をぼんやりと眺めてると、朝美がやってきた。

「あの人なんでしょ?」

「確信はないけど、たぶん」

「良かったじゃない、初恋の人が見つかって」

「やっぱりこれって、恋なのかな?」

「私にはそう見えるわよ」

「そっか」

「でも気をつけなさいね。ライバルは多そうよ」

私は横目で神宮君を見る。

神宮君はとても楽しそうに笑ってる。

「うん。がんばるよ!」


自分の気持ちに気づいた雪。

真との関係はどうなっていくのだろうか。

次回を乞うご期待。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ