勝利のあとで
太陽が昇った。
マヤはまだ眠っていた。
シュウは彼女のアパートの床に座っていた。背中を壁に預け、光が天井をゆっくりと這っていくのを眺めていた。彼は眠っていなかった。怖かったからではない。考え事をしていたからでもない。眠ることがまだ自分には許されていない気がしたからだ。まだそれを獲得していない気がしたから。
左手の平が痒かった。
在る
まだそこにあった。まだ薄れていた。
彼はマヤを見た。毛布にくるまって、口を少し開けて、ゆっくりと間抜けに人間らしく呼吸している。彼女は何も知らなかった。自分の床で寝ている男が、宇宙の終わりを見てきたこと。自分の手の平に名前を書いて、それを本当に意味していたこと。物語の終わりの外側に立って、存在してはいけない何かに出会ったことを。
彼女はただ彼のことを変だと思っているだけだった。
それで良かった。
彼は変であるのが好きだった。
九時に出発した。
マヤはもう討論モードだった。早口で話し、さらに速く歩いた。彼女のスマホは手に張り付き、親指が画面の上で踊っていた。
「コズミックウォリアー99が先に開会声明を投稿した」と彼女が言った。「多分、私をビビらせようとしてるんだ」
「効果あったのか?」
彼女は鼻で笑った。「まさか。彼の主張は何週間も前から投稿してる同じゴミだよ。十八層は『物語上の演出』だと思ってるんだ」
「それってどういう意味だ?」
「つまり、レオがアウターバーサルだって認めたくないんだよ。自分の好きなキャラクターのスケーリングが崩れるから」彼女は横断歩道で止まった。彼を見た。「パワースケーリングは政治なんだよ、シュウ」
「それって冗談か?」
「そうだといいんだけど」
彼らは通りを渡った。カフェはあと二ブロックだった。シュウはもうコーヒーの匂いを嗅ぐことができた。壁越しに老女の鼻歌が聞こえた。
何かがおかしかった。
悪い意味ではなかった。怖いのでもなかった。ただ——おかしかった。空気が本来あるべきより一度だけ冷たいように。街の音がほんの一瞬遅れて耳に届くように。
彼は周りを見回した。
普通の通り。普通の建物。普通の人々。
しかし何かが見ていた。
睨んでいるのではなかった。飢えているのでもなかった。ただ——そこにあった。カメラが見るように。録画機器が見るように。感情なく。意図なく。ただ——気づいている。
シュウは歩き続けた。
老女はカウンターの後ろにいた。
「いつもと同じ?」
「はい」
彼女は彼のコーヒーを作り始めた。ブラック。熱い。彼がこの自分の家ではない普通の街に到着してから、毎日同じもの。
マヤはもう彼らのテーブルに座っていた。ノートパソコンを開き、ノートを出し、スマホを充電していた。彼女は討論のチャットをスクロールしながら、息を呑んで呟いていた。
「彼、支持されてる」と彼女が言った。「人々が実際に彼に同意してる」
「それが何か関係あるのか?」
「関係あるのは——」彼女は止まった。彼を見た。「いや。君の言う通りだ。関係ない。私が議論してるのは観客じゃない。彼だ」
彼女はチャットを閉じた。ノートを開いた。タイピングを始めた。
シュウは彼女の向かいに座った。コーヒーが運ばれてきた。彼は両手でカップを包み込んだ。温かさが指に広がった。
あの違和感はまだそこにあった。今はもっと強く。脅かすものではなかった。ただ——近い。
彼は窓を見た。普通の通り。普通の建物。普通の空。しかしガラスを通して入ってくる光は間違っているように見えた。平坦すぎた。均等すぎた。太陽が輝いているふりをしているかのようだった。
シュウはコーヒーを飲んだ。窓から目を離さなかった。
十一時になった。
チャットが爆発した。
マヤの画面はメッセージで埋まった。コズミックウォリアー99が開会声明を投稿した。長い。詳細。スクリーンショットや階層付けのチャート、あまり深く考えなければ賢そうに聞こえる主張でいっぱいだった。
マヤはそれを読んだ。それからタイピングを始めた。
彼女の最初の応答は短かった。
「あなたは十八層をただの別次元のように扱ってる。そうじゃない。小説は明確に述べている。そこには音が存在しない。空間が存在しない。時間が存在しない。レオは『存在』という概念がまだ定義されている場所に存在していた。それは次元的じゃない。メタ次元的だ」
チャットが騒めいた。
コズミックウォリアー99が応答した。
「第五層の内部階層は自己言及的だ。入ってくる者に合わせて自分自身を定義する。レオの実績は循環的だ——他のフィクションには適用できない」
マヤは躊躇しなかった。
「自己言及的だから無効というわけではない。その宇宙論はメタ論理的なルールで動作しているということだ。レオはそのルールに適応した。自分を閉じ込めようとする定義よりも自分の存在の方が密度が高いことを証明した。それは循環的ではない。超越だ」
チャットの速度が落ちた。人々は読んでいた。考えていた。どちらかに味方していた。
シュウはマヤの顔を見た。彼女は怒っていなかった。緊張してもいなかった。集中していた。彼女の目は地図を読むように画面の上を動いた。彼女の指は楽器を演奏するようにキーボードの上を動いた。
これは彼女の領域だった。これは彼女が属する場所だった。
彼は微笑んだ。
あの違和感が変化した。
大きくはなかった。近くもなかった。ただ——違った。
窓からの光が変わった。暗くもなく、明るくもなく。平坦に。誰かが世界のコントラストを下げたかのようだった。
シュウはカフェの他の人々を見た。彼らはまだ動いていた。まだ飲んでいた。まだタイピングしていた。しかし彼らは遠くに見えた。ガラスの向こうにいるように。別の部屋にいるように。
マヤはまだタイピングしていた。まだ集中していた。まだ気づいていなかった。
シュウは再び窓を見た。通りはまだそこにあった。しかし建物は間違って見えた。その輪郭は鋭すぎた。その影は間違った方向に落ちていた。その背後にある空は間違った色だった——青でもなく、灰色でもなく、存在してはいけない中間の何か。
そしてそれらの建物の間——無があった。
隙間ではなかった。空虚な空間でもなかった。無。次元を持たない種類の無。位置を持たない種類の無。見ている種類の無。
シュウは立った。彼の椅子が床を擦った。
マヤは顔を上げなかった。
「シュウ? どうしたの?」
「何でもない。トイレ」
彼はカフェの奥へ歩いた。しかし彼はトイレに行かなかった。彼は窓へ歩いた。
無は動かなかった。退かなかった。近づかなかった。ただ——そこにあった。
そしてシュウはそれを見た。恐怖ではなく。怒りでもなく。ただ——見ていた。理解できないものを見るように。当てはまらないものを見るように。
無は見返した。目ではなく。意図でもなく。ただ——注意。顕微鏡がスライドに注意を向けるように。分類システムが標本に注意を向けるように。
シュウの左手の平が痒かった。
在る
文字は光らなかった。温まらなかった。劇的なことは何もしなかった。しかしそれらはそこにあった。そして無はそれに気づいたようだった。反応しなかった。応答しなかった。ただ——気づいた。
そしてその瞬間は過ぎた。
光は正常に戻った。建物は建物に見えた。空は空に見えた。
シュウは窓のところに立っていた。左手の平を握りしめて、荒く息をしていた。
マヤはまだタイピングしていた。チャットはまだスクロールしていた。コズミックウォリアー99はさらに三つの応答を投稿していた。
誰も何も気づいていなかった。
シュウはテーブルに戻った。座った。彼のコーヒーは冷めていた。
討論は一時に終わった。マヤが勝った。
コズミックウォリアー99は最終ラウンドで敗北を認めた。彼の最後のメッセージは短かった。
「分かった。同意はしないけど、議論し続ける気力はない。あなたの勝ちだ」
チャットが爆発した。人々はマヤを祝福していた。彼女の情報源を尋ねていた。将来のトーナメントに招待していた。
彼女は祝わなかった。彼女はテーブルに座っていた。画面を見つめて。彼女のスマホは手の中で忘れられていた。
「勝った」と彼女は言った。
「ああ」
「勝ったって感じがしない」
「どうして?」
彼女は彼を見た。
「彼は考えを変えなかったから。ただ疲れただけ。明日も同じ主張を投稿する。明後日も。その次の日も」彼女はノートパソコンを閉じた。「討論に勝っても何も変わらない」
シュウは無のことを考えた。それが彼を見ていた方法を。彼の手の平に気づいた方法を。
「時には」と彼は言った。「勝つことは相手の考えを変えることじゃない。自分が正しかったと自分に証明することなんだ」
マヤは長い間彼を見つめた。それから彼女は微笑んだ。小さく。疲れて。本物の笑顔。
「それ、あなたが今まで言った中で一番大人っぽい言葉だよ」
「たまにはね」
彼女は笑った。ノートパソコンをしまった。立ち上がった。
「出よう」
太陽は低くなっていた。影は長くなっていた。街はまだ普通だった。まだ日常的だった。まだ建物の間に何も存在しないふりをしていた。
マヤは静かだった。悲しいのではなかった。怒っているのでもなかった。ただ——考えていた。
「ねえ、シュウ」
「うん」
「トイレに行ったとき——トイレに行ってなかったよね?」
シュウは答えなかった。
「窓のところにいた。見えたよ。五分くらい立ってた。ただの無をじっと見つめて」
「無だったんだ」
「そういう意味じゃない」彼女は立ち止まった。彼を見た。「あなたは無を見つめてた。そこに何かがあるみたいに。私には見えないものが見えるみたいに」
シュウは彼女を見た。彼女は真実を知る権利があった。しかし真実は大きすぎた。変わりすぎていた。不可能すぎた。
「目が悪いんだ」と彼は言った。
「コンタクトしてるの?」
「いや。ただ——時々見えるんだ。そこにないものが」
マヤは彼を見つめた。それから——彼女は笑った。
「あなた本当に変だね」
「知ってる」
彼女は再び歩き始めた。シュウは続いた。
彼らの後ろで——二つの建物の間で——無が見ていた。飢えではなく。悪意でもなく。ただ——注意。システムが異常に注意を向けるように。檻がその中にいるべきでないものに注意を向けるように。
シュウは振り返らなかった。しかし彼は感じていた。そして彼は知っていた——これは終わっていないと。




