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3.嵐のような訪問者たち⑦

今回量が多いかもです。すみません(>_<)

     *    *    *


 辺境伯爵という肩書を持ち、見た目麗しいとたくさんの御令嬢方を魅了している3つ年の離れた弟。そんな弟の屋敷に新しくメイドが入ったと風のルドで聞いた。嬉しい反面、心配な出来事…。

 ちなみに心配なのは弟ではなく、そのメイドの方。愛しい旦那様に「弟に会ってくる」と伝えて出てきたのは、この為。

 両親は今でも健在よ。目も当てられないくらい仲良しさんで、「余生を謳歌したい」なんて理由でジルを辺境伯爵にすると、2人でどこかに旅行しに行ったのよね。


「あら、ただいまルド。」

「お帰りなさいませ、メイお嬢様。そろそろ来る頃かと思っておりました。」

「ふふ。さぁルド、案内してちょうだい。」

「ジル様は執務室ですが…先に新しいメイドを紹介いたしましょう。」

「えぇ。ジルは後よ。」

 

 ルドに案内されるなり、すぐ彼女を見つける。声を掛けようかと思った矢先に可愛い鼻歌が聴こえ、思わず笑ってしまった。

「ご無沙汰しております。メイ様。」

 私に気がついたらしく挨拶をしてくれた。忘れられてなくて良かったわ。

 彼女のことは小さい頃から知っていたし、何よりあの弟の想い人。見た目と肩書きに寄せられてくる、どこぞこ令嬢たちとは違いニーナちゃんは昔から知っているぶん、安心して弟に近づけられる。

 ふふ。今日も可愛い。いつものように抱き着く。

 抱き着くこと数十秒。ようやく私の来訪に気が付いたらしい弟がやってきた。

 「どうせいつも通りの、こちらが胸焼けを起こしそうなほどの甘い視線をニーナちゃんに向けるんでしょう?」と思っていたのに、2人の醸し出す雰囲気は重い。

 「さぁ、ジル。少し話しましょう?」


 執務室へ案内され、席に着くとすぐさま問いただす。

「ジル?まさか、何かやらかしたの?」

「‥‥っ。それはどういう意味ですか‥‥。」

 図星だったらしい。思い浮かぶ要因はいくつがあるが、一番可能性の高いものを言ってみる。

「ニーナちゃんに怒っちゃったの?」

「・・・」

 多分当たりだ。気まずそうに目を逸らした弟の代わりにルドが「その通りだ」と言わんばかりに深く頷く。やっぱりねぇ。

「何が原因かは聞かないわ。でもね、仲直りは早めにしなさいね。」

「そんなこと分かっていますよ‥‥。」

 不貞腐れながら言い返してくるが、今にも死にそうな顔をしている。ジルの自業自得ね。

 弟の本当の顔というか素はこっち。他の人にならまだしも、彼女にまでその素の方を隠す必要はないと思う。素直になればいいのにとつくづく考える。

「私はなんとなくだけど、原因を察する。けれどニーナちゃんは違うと思う。きっとジルが何故怒ったのか分からずにいると思うわ。」

「‥はい。もう二度とあんな顔させたくはないです。」

「分かればよろしい。早く仲直り、しなさいよ?こういう時にこそライバルは現れやすいのよ」

 ここまで言えば、多少なり焦りが出るであろう。まずは彼女に素直にななればいいのよ。

 弟は深いため息をすると、とぼとぼとどこかへ行ってしまった。


「ルド。あの子ったらぐずぐずと‥‥何をしているのかしら。」

「ジル様なりに頑張っていらっしゃるのだと思いますよ。」

「むぅ。早く可愛い義妹が欲しいわ。」

「わたくしは早くジル様のお子にお会いしとうございます。」

「あら。あ、しばらくはここに滞在する予定なの。荷物頼んだわよ。」

「承知いたしました。」

お姉様ターンでした。


このタイプのお姉様好きですね

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