3.嵐のような訪問者たち⑥
3の部分が長くてすみません…間もなく終わりますので…
* * *
結局あのままジェイルーン様と一度も顔を合わせることなく朝を迎えた。なんとなくだけど、気分が重い。
「うなぁう」
どうやらミルクに心配されているらしい。「大丈夫だよ」と頭を撫でれば気持ちよさそうに目を細める。
いつも通り自分の準備を済ませ、ネコたちのもとへ向かう。そして、ここでも今朝のミルクのようにクロに心配された。
(そんなに私は重症なのかしら?)
ネコたちの様子が嬉しい反面少しショックだったが、今日は庭を中心に掃除をする。ネコたちが食べることもあるので草は適度に抜き、落ちている葉を集める。
実はこういった作業が好きな私はついつい没頭してしまう。ついに鼻歌まで口ずさんでいると、背後からクスクスと笑い声が聞こえる。「里親候補の人だろうか」と振り向くと見覚えのある綺麗な女性が立っていた。
「久しぶりねニーナちゃん。」
「ご無沙汰しております。メイ様。」
「うふふ。ニーナちゃんがこの屋敷にいるって聞いて、来ちゃったの!それにしても相変わらず可愛いわねぇ。」
久しぶりでもなお「可愛いわねぇ」と言いながら私を抱きしめるという流れは昔から変わっていない。この花のように可憐な女性はメイファン様。今から六年前に隣国へ嫁ぐと、数多くの男性がショックからかまるで置物のような状態になっていたのは記憶に新しい。そしてこの方は、
「姉上!来たかと思えばどうして私の部屋ではなくニーナのところにいるのですか!」
「いいじゃない〜別に。」
お分かりの通り、ジェイルーン様の3つ歳が上のお姉さんです。
「別にダメとは言っていません。ただ、部屋に顔を出さず不法侵入のような真似は止めて欲しいです。」
「ん〜覚えておくわ。」
「絶対覚えておくつもりないですよね。」
メイ様と話している時のジェイルーン様は普段と違っていて、少し幼く見える時がある。
「やぁねぇジルったら細かくて。ね?ニーナちゃん。」
「えっ?いえ、そんなことはないです。」
メイ様がこちらに来たことでジェイルーン様もここにいる。どうしてだか、落ち着かないし気まずい。
「‥‥ニーナちゃん。また後でくるわ。」
「はい、お待ちしております。」
「さぁ、ジル。少し話しましょう?」
「うっ…。」
何やら不思議な声を上げたジェイルーン様の後に続くようにメイ様も部屋を出ていった。
「メイ様、何日か滞在するのかしら。」
「うにゃん」
お姉様が登場です。次はお姉様ターンです。
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