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4/5~4/8 落ち着かない1日

4/5


 兄は昨晩遅くに戻っていった。24時間の滞在だったw


 仕事もないし、予定もない1日だったので、犬と共にのんびりするつもりが、どうにも落ち着かない。

 食器棚を片付けてみたり、掃除に洗濯、あちこちのごみを集めてみたりと、してもしなくても良い事で動き回ってしまった。挙句、主治医に昨日の結論『母は医療付き施設に移送ではなく、そのまま入院したほうが良いのでは?』を伝えたいという名目で、母にいくつか差し入れをもって病院へ。相変わらずベッドに横になっているのが見えるが、私が見えないように気を付けながら看護士に荷物を渡して主治医への伝言を頼む。

 そのまま昨日も買い物をしたのに、今日も買い物。


 ああ、これなら母が食べそうだな、これなら私が食べているのを少し御裾分けしても良いな、これ、食べてくれるかな。などと考えては、いやもう必要ないし。下手な差し入れできないし。と自分を諫める。

 これがグリーフケアのグリーフの部分か、と思い当たる。


 グリーフケアは犬猫とのお別れによるペットロスでよく使われる言葉で、悲しみのプロセス(ショック期→喪失期→閉鎖期→再生期)を現したもの。これらを周りの人たちによる支えで乗り越えましょう、というものだが、AIによると、まだ失う前のこの時期でもあるらしい。

 

 母の殺され妄想はだんだんと押さえが効かなくなっていたから、兄が何を言おうが近いうちに入院となったとは思っている。だがそれはもう少し後で、自力で動けなくなってからだと思っていたのが、いきなり面会すら出来なくなってしまった、という予想外の展開になった事が、引き金の一つっぽい。

 

 デイサービスに行きたがらない母のために、家で風呂に入れたいがどうやっても無理そう。それならばビニールプールで代用できないか、バスボードはどうか、など通販サイト見ながら毎日考えていたのもあり、そこからなかなか頭が離れない。

 それらのCMが流れるたびにクリックしたくなり、いやもう必要ないだろう……とため息をつく。


 毎日を忙しく過ごして、喪失感から逃れようという本能っぽいので、気にせずに、やりすぎないようにしながら家の中の整理をしていくことにしよう。 



4/8


 母のために借りていた介護用品をお返しした。ただこれ、ケアマネさんに連絡した時「入院された日から止めてますので」と言われてなんのこっちゃ? と思っていたのだが、どうやら本人が入院や入所するとそこからリース料はかからないようで。ならまだ借りてればよかったな~と思わなくもない。


 というか、ケアマネさんは専門用語が多いし、説明が圧倒的に少ないと思う。いきなりカンタキさんやらホウカンさん言われてもさっぱりわからない。看護付き多機能施設、訪問看護師、と言ってくれなければわからない。多分言ってくれているんだと思うけど、「看護付き~、私たちはカンタキさんと言ってますが」とか言ってくれればわかるけど、看護付き~の話をしているとはいえ、いきなり次にカンタキさん言ワリわれてもピンとこない。

 なにせこちらは他人に相談するほど困っているから、頭も回らないのだ(おバカなだけ)。

 今回もリース費用についても「入院中はリース費用かからないから、急いで返す必要はないですよ?」とか一言言ってくれれば考えられるのに「引き上げですね、入院中なので費用はかかってません。では連絡しておきますね~」では考える余地もない。

 しかもこちらは借りておきたいけれど費用も掛かるし、なにより本人が戻れるか分からないからお借りしておくのも申し訳ないし、と思い詰めているので、そんな流されても困る。


 しかし、とりあえずお返しして、トイレと廊下が広くなった。一度しかホウカンさん(訪問看護師)が使わなかった車椅子もお返しした。私も使ってみたかった(お借りしたその日のうちに入院だった)。


 さて母が入院して1週間以上がたった。買い物では相変わらず上記のように考えてしまうが、ようやく介護に振り回されない毎日に少しずつ慣れてきた。私の腰の状態も良くなった。

 先週は兄に対し、何してくれとんねん(怒)と思っていたけれど、今となるとこれは最適な手だったのではないだろうかとも思えるようになった。


 と言うのも、母の私への泥棒妄想と毒殺妄想は日々酷くなっていた。どうにか流していたが、母の中では9割私の犯行だと思っていただろう。もしあの時点で兄が流したとしても、この妄想は近々燃え上がって同じようになったに違いない。

 そして兄が流したり否定すれば、兄もグルなのか、私に脅されているとか取り込まれたのか、と思ってしまうかもしれない。そうなったらもう兄も信用できない、となって誰も面会すら出来なくなっただろう。誰も信用できない、孤独を味合わせてしまっただろう。

 私だけが犯人な状態で、ホウカンさんに伴われて病院へ行ったことで、自分の身の安全は確保できた。ここにいれば安心だ、何かあれば病院や兄に報告すれば私を止めてもらえる、という安心感を持てただろう。


 これで施設に移動させたら、病院もグルだとか、また私が余計な事を! 監禁するつもりか! となりそうなので、やはり病院のままが良いように思うが、その辺を明日、主治医と相談してきたいと思う。

 


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