04
「由羽。というわけなんだけど」
「どういうわけっすか?」
「取り敢えずフライトレコーダは問題なく渡せそう」
「それはありがたいっす。プロジェクトリーダーも喜ぶっす」
「それで、ちょっとお願いがあるんだけど」
「なんすか?先輩のお願いなら最大限聞いちゃうッスよ」
あなたの会社に産業スパイが入った事件は知ってる?
「ハイっす。警備部がバチクソに凹んでました。」
「その件で警察が調査に入ろうとしたら断られたんだって」
「そうなんすか。私はそこまでは知らないッス」
「それであたしたちに警察から調査依頼が来ていたんだけれど、うちのボスは強硬潜入企てているみたいなのよ」
ふーん。それで社員であるあたしにも手伝ってほしいと。そういう訳っすね」
「流石は由羽。話しが早いわ」
法に触れることはなしッスよ」
「それで構わないわ」
「昨日の猫ちゃんはどういった仕掛けっすか?」
「あれは手品でもなんでもなくて、そういう生き物なのよ」
美月はかいつまんでつまんでミィの説明をした。
「ふーん。宇宙人っすか。それなら、こういうのはどうっすか?」
由羽は美月に耳打ちで説明する。
「へえ、大丈夫かしら?あとで隊長に相談してみましょう」
「てことでミィを潜入させます。」
「ふむ?」
美月の発言では要領を得なかったようで、当間が聞き返してくる。
「お客さんから預かった猫って言って警備部に押し付けるんす」
由羽が補足を入れるも
「そんなのとおるの?」
当間は半信半疑だ。
前は通ったッス。課長さん猫好きなのでチョロイッス。でもあれっすね、前回と同じなのは嫌なので、お客さんがお客さんから預かった猫に困って持ってきたことにしましょうか」
「ふーん、俺には借りたファミコンカセットを又貸ししたようにしか聞こえないなぁ」
「ミィをトラブルの元みたいにいわない!」
「そうそう、大概あとに揉めるんだよなぁ。まあいいか。それでやってみようか」
「えー、本当にいいんですか?」
「なにか不満かね、美月君」
「ミィですよ、ミィ。任せて平気かなぁ」
「失礼な。猫よりは賢いぞ」
「本人もこう言ってるし、良いんじゃない?」
「はあ」
美月は気のない返事をしてその場をやり過ごした。
「そうと決まれば、今日の終業後にさっそく行くっす。私は外回りしてるので終業スレスレに合流するッス」
「分かったわ。会社付近の茶店で時間潰してるわ」
「それでは、また後でお会いしましょうッス」
「はーい。じゃねー」
軽く挨拶を交わして由羽と別れる。
美月君はどうするの?今日は非番でしょ」
「そうでした。かえりまーす」
「はいはい。ゆっくり休むんだよ。潜入の分は手当出しておくから」」
「当間さんありがとうございますー」
美月はルンルン気分でジャスリーズ事務所を後にした。
お久しぶりの本編です。ようやく方向性が固まってきました。ゆっくりにはなりますが応援してくれると嬉しいです。あおぞらのほうも長編に突入予定です。合わせて楽しみにしてくれると幸いです。




