夢見る魔法使いは魔法を学ぶ
【前回のあらすじ】
メアリーに騙されたりおは大精霊たちの餌食になると思ったがりおの中に眠る何かがりおを守った。そのものは一体なんなのだろうか。
鳥の囀りが聞こえる。
薄いカーテンの隙間から太陽の木漏れ日が漏れている。
あぁ、もう朝なんだ…
朝日を美しいと思ったのはいつぶりなのだろうか。今までは硬いゴミ袋か粗大ゴミを布で多い枕にしていたためか。動物の毛を混ぜた、ふかふかの枕とは明らかに睡眠の違いを感じる。
朝日を感じながらベットでゆっくりしていると、下の階から美味しそうな匂いがする。
ギュルギュルギュル、またお腹が鳴った。
下の階に降りていくと、ルイスが朝食の準備をしていた。
おはよう、りお。今日は早起きだね!
おはようございます…ルイスさん。
まだりおの人見知り具合は治らないみたいだ。
今日のご飯はなんですか…?
うーん、今日はね。パンに蜂蜜とチーズを塗ったハニートーストだよ。
おいしそう…!!
ならよかったよ、それじゃあ席について。
そうして席に着くと美味しそうなご飯が並べられた。
いただきます…。
うーーん、おいしぃいぃ。
「りおが、こんなにも美味しそうに食べてくれると、なんか嬉しいな」、と心の中で呟いた。
あ、そうだ、りおにプレゼントがあるんだ。
プレゼント…?
そう、はいこれ。
渡されたのは昨日読んだ本よりずっと古臭く、いかにも魔導書と言った本だった。
うげぇ、また本…。
まぁまぁ、そう言わずに。
この本はね魔法使いになるための基礎的なことが書いてあるんだ。
昨日読んだ本ちゃんと覚えてる?
はい…。
つけ込んでくるものには近寄らない。
夜の森を歩かない。
杖を持った人とは喋らない。
うん。ちゃんと覚えてるね。
そんな物分かりのいい君には、きっと簡単な魔法ならすぐ使えるとおも…
ボンッ、と急にルイスの前に火が出た。
なんか出たっ!?!
すごーい、ほんとにできたよー!ルイス!!
ルイスはキョトンとした顔で考えた。
「やっぱり僕の直感は正しかった。」
「この子は他の魔法使いよりも魔法に関する才能は桁違いに高い。やはりこの子なら…」
ルイスー??おーい、ルイスー?
あぁ。ごめん、ぼーっとしてて。なんだい?
ここに魔法には向いている属性があるって書いてあるんですけど。どうやったらわかるんですか?
それはだね、魔法使いにはね自分自身の魔法書があるんだよ。
魔法書?
そう、ゆっくり深呼吸して意識を手の上に向けてみて。
そしたら、オープンって唱えてみて。
りおは目を瞑って意識を手の方に向けて唱えた。
オープン!!
するとりおの体からオーラのようなものが手の方に集まり、瞬く間に本が出てきた。
それが、自分自身の魔法書さ。
これが…私の。
ちなみに、その本の外見の色がその持ち主の特徴なんだけど、りおの本の色は炎属性が使えるから赤いだとおも………
白色?!?!
白色がどうかしたの??
りおはあたふたしているルイスに問いかけた。
君、やっぱり魔法の才能があるよ。
白色は色を加えればどんな色にもなる、つまりどの属性の魔法でも扱えるってことだよ。
僕の魔法書は紫、つまり闇魔法しか向いていないんだ。
だけど君は、炎、水、風、土、闇の全てを使えるってことなんだよ。
私に…そんな力が。
もしかしたら君はすでに何かの魔法を体得しているかも知れない本のページを巡ってみて。
ペラペラと捲るとそこにはこう書かれていた。
(禁術 ソウルイーター)
ルイスの顔色が悪くなった。
君、いつこれを覚えたんだい?
正直に答えなさい。
声が少し強張っていた。
わからない…です。
そうか。うーーん、困ったなぁ。
そんなにダメなものなんですか?
よくみて、ここに特急禁術って書いてあるでしょ。禁術ってどういう意味か知ってる?
いえ…わからないです…
生きているものに対して絶大な支配効果を起こすんだよ。これは闇魔法なんかよりずっと効果が強いんだ。もし、これを僕に使ってみたら僕は僕でなくなってしまうんだ。
絶対ルイスさんには使わないのと安心してください…!!
そう言って慌てて本を閉じた。
いいかいりお。禁術は君にとっても害を与えるものになるかも知れない。だから、あまりつかはない方がいいと思う。
わかりました…。
「でもこれはかえってよかったことなのだろうか。」
「もし彼女が、あの禁術を覚えたら、もしかしたら…」
よし、決めた。今から魔法の練習をしよう。
今からですか?
そう、今から。ちょうどここは悪魔たちの棲家。だからと言って別に悪魔を殺してはいけないルールはないんだ、ここは弱肉強食の世界だからね。
でも、なんの魔法を使えばいいんですか?
魔法書を見返してみても攻撃できそうな魔法は禁術しかないですよ?
そうさ、君は禁術をマスターするんだ。
でもさっき、ルイスさんは使うなって。
僕はね、思うんだよ。白色の才能を持つ君は何色にだってなれるって。
なるほど…??
でも、禁術って言われるくらいだし、何か悪いこともあるんじゃないですか??
普通はあるよ。だけどね、君を初めてみた時心を少し覗かせてもらったんだけど、君の心には魔骸種の楔が結ばれていたんだよ。
魔骸種の楔…??
そう、それはね。ある術者が君を縛ったと思うんだけど、それを縛ったものが赦さない限り君にはどんな呪いや束縛も受けないんだ。もちろん、その術者より強い魔法使いなら上書きできるんだけど…君のその楔は1000年いや、2000年以上前に使われていた紋章な気がするんだ。
君は一体いつから生きているんだい??
私は…
いいんだ。君はまだわからないことが多い。そして、まだこの世界の真実を知るのはまだ早い。
真実…??
ああ、君がいつか、その真実を知っても大丈夫なくらい成長した時に言うよ。
わかりました…。
「でもやはり、あの紋章は2000年異常前のものだ、一体誰が…」
??「お前に……ろう…」
ん、何か聞こえる。
りおの胸から何か囁きが聞こえる。意識を集中し、耳を澄ませると。
??「お前に見せてやろう。」
そう、聞こえた途端、ルイスの脳に情景が焼きついた。そこは焼けこげた街があり、世界は炎に包まれていた。よく周りを見ているとりおが倒れ込んであるのが写った。
「お兄ちゃん。ぐすん。また……守れなかった……」
「もう……誰も…失わないって…約束…したのに…」
「いやだぁぁぁぁ」
そうりおが叫んでいるのが見えた。
りお……
するとパッと空が裂け天空から1人の女性が降りてきている。
あれは。
ルイスの拳がギュッと引き締まった。
原初の魔法使い……ラビリンス。
薄い青髪に白紫のローブを着た女が杖を掲げて世界に唱えている。
ラビリンス「また、この世界は私に嘘をついた……」
そう言い残すと世界がたちまち崩壊し始めた。地面は割れ、街を燃やしていた炎はたちまち青い光へと輝きを増した、地球の自転がより速く回り始めたと感じる頃には世界が濃い霧に覆われていった。世界がとてつもないスピードで回り始めた頃、地面に這っているりおに、近づく者の姿が見えた。
あれは。
??「貴様、なかなか見応えがあるではないか。世界が何度滅びようと、お前は人間であるのに記憶を持ち続け、愚かにも大切な人を守り続けては失敗して、いつの時代も実に面白い。
よし、お前に余の力を授けてやろう。お前がこの楔に気づいた時にいずれわかるだろう……」
そう言い残すとたちまちそのものから鎖のようなものがりおに打ちつけられていく。
あれが魔骸種の楔…
その瞬間を見た後記憶の映像が止まり意識が戻る。
ルイス?ルイス?大丈夫ですか?
とても心配そうにりおが話しかけていた。
あぁ、大丈夫だ。
もう。心配させないでくださいよ……
りおの目がうるうるしている。
「彼女は今も守るべきものを覚えているのだろか。」
りおに伝えようか迷ったが、もし伝えてあの様な惨劇を繰り返してはまた同じ結末になるかも知れないと思いまだ伝えるのをやめた。
それじゃあ、禁術の練習をしに狩に行きますか!!
一応、ルイスさんの親戚ですよね?
そうかもな。
軽い……
そうして2人は家を出て街の反対の森の方に向かっていった。
登場人物
名前 夢見 理愛 (ゆめみ りお)
ルイスの弟子
使える魔法
心の念写
使える禁術
メモリーピックアップ
ソウルイーター
パッシブスキル
魔骸種の楔 能力測定不可
名前 ルイス=デモス
りおの師匠。
得意な魔法は闇で、特に、呪縛系の魔法が得意
最後までご精読ありがとうございます!
初めての小説なので何かとミスが出てくるかもですけどなんとか最後まで持って行きます!!
おやすみなさい!!




