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随分な事、やってくれたじゃないか

 私、佐々木麗奈。バラバラにされたけど、ハルと宇宙船の蘇生機能に救われた。ハルの話だと、凍結していたことが幸運だったと言う。骨や骨髄、神経を繋ぎ合わせるのは手間がかかったようだが、私の脳と身体を繋いでいる生体インターフェイスのおかげで比較的早く接合できたと言っていた。

 翌日、突然、上空に全長五十メートルほどのロボットが現れた。それは背中に当たる部分にあるリュック状のものに着いたロケットエンジンの噴射によって、徐々に高度を下げてきて、地上に降り立った。自衛隊機が飛んできて、攻撃したがもろともしなかった。そのロボットは、胴体はキャタピラの様になっていて、口の部分と両腕の先はドリルになっており、目の様なものは三つ、頭の上に三本のアンテナ状のもの、一部金色の部分を除くと、銀色のボディーだった。背中には歯の荒い丸のこの様なものも付いている。私はテレビを点けた。ニュースが報じるところによるとこれと同じロボットが世界各地の都市に現れたらしい。千以上のロボットが観測された。一体何をしようと言うの?

 暫くするとそのロボットの目が光り、都市を破壊し始めた。全世界の都市が破壊され始めたのである。私は八王子に降り立ったロボットに向かった。

”ミラクルウィルスが効かない可能性があるわね。"

 シャルファーレンスさんは言った。

”え!?”

”明らかにこの星を狙っている連中がいるのよ。それが手を組んでやってることだと思うわ。”

”うーん。じゃあ、どうするの?”

”危険を承知で中に乗り込むしかないわね。罠があるかもしれないけど。”

”わかった。行ってみる。”

”まずいと思ったら、言って。宇宙船に転送するから。”

 私はロボット内に転送してもらった。ロボット内はやはり薄暗かった。誰も見当たらない。私は周囲を探り始めた。

”御免、麗奈ちゃん、転送できなくなった。”

”え!?”

”妨害電波の様なものが出て、あなたの正確な居場所が分からなくなった。気を付けて。これは罠よ。”

 私は更に注意深く、奥に進んだ。角のような所を曲がった時、前の方に異様な姿をした奴を見つけた。そいつは曲率少なめのカシューナッツの様な白くでかい頭にインコのような顔を持った怪人であり、ゆっくりと近づいてきた。私は”イントゥ・プベティ””バーニング・ラブ。”と囁いた。しかし、奴の動きは全く止まらなかった。私はミラクルブレスレットに触れた。ブレスレットは光になって飛んでいったが、奴の手前で弾かれて落ちた。え!まさか!どうすれば良い?私は急いでブレスレットを拾った。

 奴は光を発しながら、二匹になった。そして、一匹はゆっくりと両手を突きだすと両手から光線を出し、私を縛った?!う、動けない!もう一匹は何か長さ二十センチぐらいの円柱状のものを取り出し、右手で持って上に掲げた。すると長い光の鞭のようなものが現れ、奴が右腕を振り下ろすと、その光の鞭が私の身体に思いっきり当たった。痛い!痺れる!

 十回程私は光の鞭に撃たれた。痛みで意識が遠くなってきた。もう、身体は動きそうにない。それを感じ取ったのか、一匹は私を光線で縛るのを止め、光の鞭で私を撃ち始めた。激痛が私を支配し続け、私は五分後に気を失った。


 僕、斎藤紘一。テレビではニュースをずっとやっている。世界中が大騒ぎだ。政治家は訳のわからないことを言っている。陰謀論と終末論が乱れ飛んでいる。

 そう言えば、昨日、佐々木さんのスマホを返し忘れた。これ、渡さなきゃ。あれ?また鳴ってる。何だろ。僕はスマホに出てみた。

「助けてください。」

「え!?誰をですか?」

「彼女を。佐々木麗奈を。」

「え!?どうすれば。僕はどうすれば良いのでしょう。」

「今からあなたを宇宙船に転送します。」

「え!?転送?」

 僕は突然、全く違った場所にやって来た。壁らしきところには大量のパネルのようなものが見える。外の様子も見えるけど、まさか、飛んでる?地上らしきものは、下の方に見える。

「ここは宇宙船の中です。私はこの宇宙船のメインコンピュータ、ハルです。」

 さっきのスマホから聞こえた声の主らしい。でも、姿が見えない。メインコンピュータ?AIかな。

「宇宙船って?」

「そうですね…。佐々木さんの元の身体の持ち主が乗って来た宇宙船です。」

「元の身体の持ち主??」

 その後、聞いた話は信じられないものだった。飛行機事故に始まり、脳の移植手術、様々な敵との戦い。

「それで、僕は何をすれば?」

「今、彼女はあのロボットの中にいます。そこから救い出して欲しいのです。」

「え!?そんなこと、僕には…。」

「出来るだけ協力します。」

「うーん、判りました。やりましょう。」

「ただ、今、彼女の正確な場所が判りません。もうしばらく様子を見たいと思います。」

 僕はそこでテレビモニターに流れる映像を見ていた。各国の軍はロボットを攻撃しているようだが、全く効果はなかった。一部で核の使用が叫ばれているが、ロボットがいる場所は大都市の中心部であるため、躊躇しているようだ。ロボット達は都市を破壊していった。

 その時、東京の中心部、霞が関付近の映像が映った。そこには磔になった佐々木さんが映っていた。

「幸運にも彼女の位置が判明しました。これから作戦を立てます。暫くそこでお待ちください。」

 僕は磔になっている佐々木さんを見つめた。彼女にあまり生気はなかった。下着姿の彼女の身体には、多くの傷があった。僕はだんだん怒りが込み上げてきた。彼女をあんなにした奴が許せない。

「作戦案が出来上がりましたので、報告します。彼女がいる場所付近は、転送が不可能な可能性があるため、少しだけ離れた場所に転送させます。あなたは、彼女が磔にされている十字架によじ登ってもらいます。勿論、落下の危険性があるので、反重力リュックを付けていただきます。」

「反重力リュック?」

「はい。付けた者の身体をある程度浮かせる効果があります。」

「そうですか。」

「よじ登ったら、この装置を使用して、彼女を磔にしている拘束具を切断してください。」

 何か、機械の手のようなものがハンディーの電動のこぎりのような装置を差し出した。

「そんな事、出来るんですか?」

「はい。この装置はごくごく微小空間ではあるが、光子の動作を特殊なゲージ粒子を用いて一時的に止めてしまうものです。それによって、比較的離れている原子や分子はその結合力を失うため、切断できます。」

 うーん、難しくてよくわかんないけど、信じることにしよう。僕はハンディーの電動のこぎりのような装置を受け取った。

「そして、彼女を助けてください。ただ、実行時刻は、昼間は警戒が厳しい可能性があります。夜の方が良いかもしれません。」

「わかりました。」

 僕は壁に投影されている映像を見た。全世界の状況が映し出されている。破壊は進んでいる。破壊を止めようとした工作はすべて失敗した。夕暮れが近づいて、僕は準備をした。装置の使い方を習い、反重力リュックの使い方を教えてもらった。夕闇が破壊された都市を包み、僕は出発した。

 僕は彼女が目に見える場所に降り立った。磔は道路に「国会通り」と書かれている交差点の中心部分に立っていた。僕は周囲を見渡した。見張りらしき人は見当たらない。僕は急いで磔の所に行き、磔の棒を掴もうとした。棒に触れると、あっつ!何だ、痺れた。電気が通ってる?僕はスマホで連絡した。

「多分、地面に接触しているからだと思います。地面から離れれば、感電しないでしょう。」

 僕は反重力リュックのスイッチを入れた。足が五センチぐらい浮かんだ。磔の棒を掴んだら、確かに痺れはしなくなった。僕は棒を手繰りながら、上に登っていった。彼女まで三メートルぐらいの所に来て、右手の指に強い痛みを感じた。思わず僕は手を離した。指から血が垂れていた。何だろ?上に行こうとすると、また強い痛みを感じた。左手の指だ。やはり血が出ている。僕は棒から手を離した。反重力リュックのおかげで浮いているが、このままだと彼女の所までいけない。やはり、痛みを我慢するしかないか。まてよ、手で勢いをつけて上に上がれば何とかなるか。僕は痛みを我慢して両手で勢いをつけて、上に上がった。どうにか一メートルぐらい上がることができた。

 そんな感じで、僕は佐々木さんの所まで来た。電動ノコギリのような装置を取り出し、彼女を拘束している器具を切った。切るのは簡単だった。僕は彼女を手に抱いて、反重力リュックを操作して下に降りてきた。そして、そこから離れてスマホで連絡し、宇宙船に戻った。

「佐々木さんの傷を治療します。彼女をベッドに寝かしてください。」

 宇宙船の一室にベッドが出てきた。僕は彼女をそこに寝かした。息はある。バラバラにされたよりは、良いはず。暫くすると傷が消え始めた。何が起きているか僕にはわからないが、良かった。三十分もすると傷は殆ど消えた。

「もう少しすると、目を覚まします。」

 僕は彼女が目を覚ますのを待った。三分ぐらい過ぎただろうか、彼女が目を覚ました。

「あ、あれ?ここは…。」

「宇宙船の中です。彼が助け出してくれました。」

「そう…。あ、ありがとう…ございます…。」

「大丈夫?」

 僕は彼女に聞いた。

「大丈夫。でも、今、どんな状況なの?」

「あのロボット達は、都市を壊し続けている。」

「そう…。」


 私、佐々木麗奈。どうも彼に、また助けられたみたい。

”ブレスレットも効かなかった。”

”そうね。また。ファジス星へ行くしかないかも。”

”え!?そう…。そうね…。あの神殿、どうなったかな。”

 何か、少しだけ嫌な予感がする。あの逃げた男の人、どうなったか判らないからな。でも、それ以外に手はないか。

「私、ファジス星に行きます。」

 私は彼に言った。

「ファジス星って?」

「あ、…この身体の元の持ち主の故郷。…と言っても判らないか。」

「いえ、少し聞きました。飛行機事故の話とか。」

「そうですか。では、そう言う事なんです。」

「一緒に行っても良いですか?」

「え!?それは…危険かも知れませんよ。」

「もう、危険は慣れました。多分、貴方と付き合うとなれば、危険はつきものになると思うので。」

 え!?付き合う!?付き合う…付き合う。私はちょっと頬を赤らめた。二度も救ってもらったことだし…。恩知らずにはなりたくないし、付き合っちゃおうか。

「そう。わかった。一緒に行きましょう。」

 私達はそのまま、ファジス星に向かった。


 ファジス星に着き、私たち二人は神殿に来た。吹き飛んだ神殿は、柱はほぼ元に戻っていたが、屋根の修復は半分ほどだった。私達は神殿の奥に入っていった。

「ここを訪れし者よ。汝は何を求めてここに。」

 あの女性神官、生きてたんだ。

「秘宝について、お聞きしたいと思いまして。」

「そうか。では、この神殿を破壊した男を捕まえよ。:

 え!?それはまた難題を…。私達はとぼとぼと、神殿を離れようとした。

「神殿を破壊した男って?」

 彼は聞いてきた。

「ああ。いるのよ。凶悪な男が。戦争の裏で動いたり、邪魔者を消そうとする奴が。」

 私はそう言って、前を見た。噂をすれば、何とやら。奴だ。神殿の出口にいる。まずい、撃ってくる。私はブレスレットに触れた。ブレスレットは光になり奴の方に飛んだ、しかし、奴は剣で払い落した。

「伏せて!」

 私は彼の肩に手を当てて叫んだ。

「え?」

 強烈な光線が発せられた。また、神殿の屋根が破壊される。髪の毛が半分消し飛んだ。

”お願い!二人を転送して!”

 二人は宇宙船内に転送された。私と彼は、背中に火傷を負った。急いで皮膚交換手術が行われた。私は痛みを堪えながら言った。

「あの男を、追跡して。」

 その後、私は気を失った。


 俺はスファルティーヌ・タマモクローン。ある組織で調査研究を行っている。今はファジス星の政治情勢と経済構造について調べている。ただ、ここに来て邪魔をする奴が現れた。邪魔者は排除しなければならない。俺には力がある。戦闘植物ファタリアから得られた力が。

 邪魔者は見つけた。ライブ配信中の通行人の一人。ロケ地は…ファーフィア国のフューティックビーチか。愛機ブルーアーク号なら五分もかからないだろう。

 よし、目的地には着いた。後はターゲットを見つけるだけ。今度こそ殺す。俺はブルーアーク号のモニターカメラの映像をチェックした。三台のモニターカメラはライブ配信で見た風景をスタート地点としてビーチの映像を映していった。三分ぐらい見たところで邪魔者を見つけた。俺はモニターカメラで奴の動きを確認すると、下に降りた。出来ればあの姿で行きたいところだが、目立ちすぎるため避けよう。

 俺は周囲を見回した。いないな。何処へ行ったか。俺はブルーアークに戻った。そして、もう一度モニターの映像を見た。もう少し広範囲に探してみた。五分ぐらい探しただろうか、居た。サングラスをかけて、浜辺で水着姿でビーチチェアに寝そべっている。ここなら、あの格好で行って、奴を吹き飛ばした後、すぐ帰ってくれば良いか。俺はそう思うと、テックセッツェンしてバトルスタイルになり、ビーチチェアのすぐ近くに転送した。しかし、奴はいなかった。俺はすぐ、バトルスタイルを解除した。そして、周囲を見回した。やはり見当たらない。何処に行った?その時、男が一人、向こうから走ってきてぶつかってきた。俺が睨みつけると男は逃げていった。その時、奴が目の前に現れた。俺は慌ててバトルスタイルになろうとしたが、クリスタルが見つからなかった。奴は右手で左腕に触れると、光る輪のようなものを飛ばし、俺の後頭部に張り付けた。途端に俺は奴を見つめることしかできなくなった。


 私、佐々木麗奈。私達は男を連れ、神殿に行った。神殿はやはり、屋根がほぼ無い状態だった。一部、床も削れていた。

「ここを訪れし者よ。汝は何を求めてここに。」

 あの女性神官、不死身?

「ここを破壊した男を連れてまいりました。」

「そうか。では、連邦警察に引き渡す。暫く待つがよい。」

 私達はそこで五分ぐらい待った。すると、大型ヘリぐらいの大きさの垂直離着陸機のような飛行機が神殿の前に降りてきた。羽を垂直方向に折って着陸し、警官らしき人たちが降りてきて、神殿にやって来た。

「連邦警察の者です。サファスタイ国、レンブライアス国間の紛争に関する容疑、及び、この神殿を破壊した容疑者を連れに参りました。」

「ご苦労様です。これはこの男の持ち物です。」

 私はクリスタルの様なものを連邦警察の人に渡した。私達は、奴を連邦警察の人達に引き渡した。ブレスレットは回収した。

「では、秘宝について教えよう。どのようなものが望みか?」

「離れていても、効果があるものが良いです。」

「基本的に全部、離れていても効果はあるが、モノが飛んでいって効果があるもの以外だと、四種類だ。音によるもの、視覚的なもの、香りによるもの、特殊なものである。」

「音が良いです。」

「わかった。ここから西に五十キロほど行った所に、ヘリコーヌ山と言う山がある。そこの頂上にテルクシノエーとエラトーと言う二人の女神の彫像がある。その彫像の間に祠がある。その中にミラクルハープと言う、竪琴が入っている。この竪琴は、一分演奏すると聞いた者の心を三十分間、蕩かすことができる。一緒にフィルターも入っている。使う時はそれを耳に付けるように。祠はこの鍵を使って開けるといい。」

 私は神官さんから鍵を受け取った。

「ところで、神官さん。」

「何だ。」

「二度ほど、あの男の攻撃を受けてますが、何故、生きていられるんです?」

「私は、対理力防御(アンチフォースシールド)と言う法術を使って、守っている。」

「そうですか。」


 私達は神殿を出て、宇宙船に乗り、ヘリコーヌ山の頂上に転送してもらった。そこには二体の彫像と、一人の男が立っていた。黒いスーツ姿で金髪オールバックの男、そう、あの時、奴を連れて消えた男だ。

「随分な事、やってくれたじゃないか。俺の同僚によ!」

 突然、その男の姿が変貌した。蜂の様な頭、背中には羽の様なもの、全体的に蜂と人間を合成したような姿だ。蜂の針が付いている尾の様な部分は無いけど。よく見ると蜂の目の部分の奥に人間の様な目が見える。そいつは、腕の太くなっている部分から、針の様なものを撃ってきた。私はそれを何とか避けた。

「イントゥ・プベティ」

「バーニング・ラブ。」

 私は囁いた。効かない!まただ。私はブレスレットに触れた。光となって飛んだブレスレットをそいつは針で撃ち落とした。後はもう、新しい秘宝に頼るしかない。彼は…私に見惚れている。まずい!私は彼から離れた。私だけを狙ってくれればいいけど。良かった。奴はこっちを見て撃ってきた。いつ!針が右腕に掠った。奴は何発も針を撃ってきた。私は必死でそれを避けた。何?身体が、痺れてきた。

「やっと効いてきたか。」

 奴が近づいてきた。私の額に針の発射口を向ける。奴が針を発射しようとしたその時に、私は発射口がある腕を膝で思いっきり蹴った。

「うぉお!イテエ!」

 奴は腕を持ちながらぶっ倒れた。今だ。私は痺れる身体で必死に二体の彫像の所に這っていき、鍵を取り出して祠の鍵を開け、耳栓の様なフィルターを両耳に着け、ミラクルハープを取り出し、奏でた。奴はうっとりしている。その時、一人のシルクハットをかぶり黒い背広姿の男(何か目が赤く光ってたような気がする)が現れ、奴を連れ去って消えた。まだ、仲間がいる。


 私達は宇宙船に乗って、地球に帰った。殆どの都市は大分破壊されていた。私達は宇宙船から今の都市の状況を見た。

「今度は一人で行く。」

 私は彼に言った。

「え!?大丈夫?」

「うん。多分、今度はもっと大変になりそうな気がするから。」

「それじゃあ、尚更…。」

「いえ。多分、長い戦いになる。貴方には家族もいる。だから、一旦、家に帰って。」

「…わかった。気を付けて。」

 私は森岡さんに連絡した後、八王子にいるロボットの中に転送してもらった。勿論、ミラクルハープを持って。

 やっぱり、薄気味悪い場所だ。少し行くと、あの鳥の様な、大きな頭を持った奴がやって来た。すぐに三匹になった。私はミラクルハープを奏でた。三匹の注意はこの音にいった。私は奏で続けた。三匹とも、首をゆっくり左右に振りながらこっちを見てる。三分程奏でただろうか。私が奏でるのを止めても、三匹ともゆっくりした動作を止めなくなった。私はそこを後にした。

 更に奥に進むと、階段らしきものがあった。上がっていくと十匹ほどの全身黒ずくめで、三つ目があり顎髭で覆われたような顔をしている生物だ。あれ?以前、どっかで見たような。

 私はミラクルハープを奏でた。奴らは動きを止めて聞き入っているようだ。私は奴らにこう聞いた。

「あなた達は、どうやってここに来たの?」

「衛星軌道上に、母艦がある。それに乗って来た。」

 私は奴らの目を見て、こう念じた。”このロボットを母艦に戻しなさい。”

 ロボットは大気圏内を上昇し始めた。そして、大気圏外に出た後、外部を映すモニターに全長十キロメートルほどの巨大なシャンデリア型の母艦が映った。すると、モニターに母艦の乗員らしき生物が映った。

「どうした?帰ってこいなどとは言ってないが。」

 私はミラクルハープを奏でた。多分、こっちの音は聞こえるはず。モニターに映った生物の表情?が変わってきた。私は三十秒ぐらい奏でてから、こう言った。

「このロボットを収容しなさい。」

 ロボットは母艦に収容された。私は母艦の司令室を探した。ミラクルハープのお世話になりながら、私は司令室を見つけた。私は司令室に入ると、ミラクルハープを奏でた。

「全てのロボットを収容しなさい。」

 世界中に散らばっていたロボット全部が母艦の周りに集まってきた。そして、母艦内に収容された。

”この侵略者たち母星に行ってくる。”

 私はシャルファーレンスさんに言った。

”え!?あなた、一人で?”

”うん。”

”大丈夫?サポート、出来なくなるわよ。”

”大丈夫。やってみる!”

”ただ、私の身分証は忘れないでね。必要な時があるわよ。”

”はい。多分、持ってる。”

 私は決めた。もう、この連中には地球に来させない。

「さあ、母星に帰りなさい。」

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