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神様の手違いで死んだ社畜おっさん、まずは自由を願い、次に明日を願う!TS転生し美少女に!最強チート《願い》は一日一回だけど万能です!異世界スローライフで世界も人も未来も救ってみせます!  作者: 兎深みどり
第一章《TS転生しちゃいました!》

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第18話《勝利》

 朝日が差し込む頃、村はまだ昨夜の戦いの余韻に包まれていた。

 黒牙狼の死骸は既に片づけられ、広場には血の跡だけが残っている。

 それを眺める人々の顔には疲労と安堵、そして言葉に出来ぬ驚きが浮かんでいた。


「……村は救われたんだな」

「本当に……助かった……」


 肩を寄せ合い、互いの無事を確かめ合う声が広場に満ちる。

 あの夜、確かに死を覚悟した。

 だが今ここに皆が立っている。

 その事実が何よりの勝利だった。


 


 冒険者達もまた、準備を整えていた。

 剣士は折れかけた剣を布で包み、弓手は矢筒の中を確かめ、盾役は傷だらけの盾を背負う。

 彼らは任務を終え、一度街に戻って報告しなければならない。


「ここまで来れたのは……あんた達の村の支えがあったからだ」


 リーダー格の剣士が、深く頭を下げた。

 だが村人達は逆に首を振り、口々に言った。


「救ってくれたのは冒険者様達です」

「どうか、これからも御無事で」


 


 その中で、老魔法使いバルドランがゆっくりと歩み出る。

 まだ体は重そうだが、その瞳には確かな光が戻っていた。


「……儂は、あの子に救われた。命を繋がれた者として、この恩は忘れん……いつか、お主が力を借りたい時が来たら、儂の全ての力で助太刀するからの」


 視線の先には、母の胸に抱かれたナユがいる。

 赤子は何も知らぬようにあくびをして、小さな指を握りしめていた。

 だがその姿は、村人達の目にはただの子供以上のものとして映っていた。


「神の御業か……」

「いや、あの子は……神子かもしれん」


 囁きが広場に広がり、母は少し怯えながらも、誇らしげに我が子を抱きしめた。


 


 やがて「極星の旅団」は出立の時を迎えた。

 村人達が見送る中、冒険者達はそれぞれ手を振り、約束の言葉を残す。


「また必ず来る。――その時まで元気でな!」


 旅団の背中が森の奥へ消えると、村には再び静けさが戻った。


 


「今日の記録:黒牙狼討伐、冒険者達帰還。村は救われた、冒険者まじでかっけぇ……日報完了」


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