↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
120/450

第120話《解析》

2025/11/13 一部文章追加しました。

 夜明け前の静寂。

 宿の部屋に、かすかな光が揺らめいていた。


 ナユはベッドの上で胡坐をかき、手の握ったり開いたりしている。


「……ミラ、このスキル、どうなってるのです?」


『解析を開始します。……ですが、内部構造の多くが“観測不能領域”です。』


「観測不能?」


『はい。いくつかの区画は現在のわたしや、あなた自身の思考では触れません。“ブラックボックス”化されています。』


 ナユは顎に手を当て、うむむと唸った。


「……つまり、わたしやミラにも分からない部分があるって事なのですね」


『そうなります。現在アクセス可能なのは、統合した九つのスキル群のみ。それらは《ナユタシステム》を経由して発動可能です。』


「……という事は、実際に使ってみればいいのです!」


 ナユは胸の前に手をかざした。

 透明な“ウィンドウ”がふわりと開く。



《ナユタシステム》 — ウィンドウ表示中


パーティー


【ナユ】(操作中)


【サポート】セバスチャン、ミナ(情報非表示)


ステータス詳細

タップするとより詳しく表示する。


ナユ=ハルメリア

HP:100% MP:100% SP:100%

現在視界左上に表示中。

力:B+ 防御:A 魔力:SSS

敏捷:A+ 幸運:???

補助効果:自動魔力回復(自然回復・毎分1%、リソナンスリング・毎分3%)


アイテムボックス

タップすると表示される。

エリクサー:1887本

ミナの作ったクッキー:1袋

アイテムボックス内効果:時間停止機能、居住地化可能。


記録

タップすると出会った魔物・人物・町・ダンジョン情報が全て保存済み。

例:ガルドナ教官:怒ると怖いけど優しい。元S級冒険者。


鑑定

タップしてから対象に視線を合わせると詳細情報を表示。


感知

タップする事で詳細変更可能。

現在ミニマップ視界左下表示中。

地形・生物・魔力反応・危険度・危険域をリアルタイム表示。

※3Dマップ切替可能。立体視ON。


演算

タップする事で、思考加速ON/OFF

スキル改造モード(使用には魔力消費)


蓄願

現在の願い:0/3

リセットまで:23時間48分

タップで使用選択(単体/二重/三重使用)


時計

現在時刻:AM0:12

次回リセットタイム:AM0:00

現在視界左上に時間表示。

タップで、アラーム・ストップウォッチ・カウントダウン機能搭載。


未来設計ミラ

思考または音声で起動。

「ナユ、呼びましたか?」(現在オンライン)



「うわぁ……まるでゲームなのです!これはやばいのです!!」


 ナユは目を輝かせ、指先で画面をタップした。

 ピコンッと軽快な音が響く。


『……この世界の情報構造を、あなたが“扱いやすく見える形”に変換した結果です』


「ふむふむ。つまり、凄く便利になったという事なのですね!」


『……そういう事にしておきます。』


 ミラの声が、どこかため息混じりに揺れた。

 本人達は気付いていないが、ミラは演算で改造した事と、《ナユタシステム》に統合された事で、より人間に近い感情を持つ事になった。


 《ナユタシステム》――その中枢には、まだ“更に未知の階層”がある。

 ミラでさえ、到達出来ていない、存在すら認知出来てない領域。


 ナユがその事を知るのはまだまだ、先の話。


「……すごいのです!これで、世界をもっと調べられるのです!ネットサーフィン機能とか付けられないかな?!」


 その瞳は夜明けの光を映し、輝いていた。


「今日の記録:ナユタシステムの解析成功!でもまだ“触れられない部分”があるみたいなのです。なんだか……この世界の奥まで見える気がするのです。あと、ネットサーフィンは演算でも願いでも付けられませんでした……ショボンなのです……日報完了!」



『——すみません、ナユ、システムに順応する為に数カ月の間、スリープモードに移行します』


「え!?大丈夫なの!?」


『問題ありません。私がいない間は、ご無理はなさらないでくださいね——』


 その一言を最後に、声は聞こえなくなった。


「頑張るのですミラ!わたしも無理せず頑張るのです!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。