scenario.2 ルナビット
今回も2話を読もうとしてくださり、ありがとうございます✨️✨️!
記念すべき、2話目ということでぜひぜひ最後までよろしくお願いします〜!
『Jエリアに10機のセルロイド反応、第二部隊は第十五部隊と合流し、迎え撃て』
エアルの乗っているルナビットの画面には、情報が次々と表示される。
月面はA〜Zまでのエリアに細かく区分されている。セルロイドの位置をわかりやすくするためだ。
「了解!ところで大佐、十五部隊は数日前戦ったばかりですが、大丈夫でしょうか……?」
エアルは不安のあまり、大佐にボソリと問いかける。だが、大佐から返ってきた返事は少し残酷な答えだった。
「あいつらは駒だ。死んでも補充される」
「……わかりました」
エアルは納得できなかったが、頷くしかなかった。正直理解できない。なぜ同じ人間を守るために、同じ人間を駒にするのか。そしてエアルは自然と深く肩を落とし、ため息をついた。
そこに同じ第二部隊のクレイスが、今日出動するムーンライターの点呼をとる。
出動する前には必ず、全員の体調が万全ということを確認しなければならない。
「ゲレンデ」
ゲレンデは細い声で返事する。
「ドレイブ」
ドレイブは渋い声で大きく応答する。
「エアル」
エアルは小さく呟くように返事する。そして情報を注意深く見つめる。
「第十五部隊のアルファ」
アルファは大きく『はい』と返事する。アルファは深く何かについて考え込んでいた。
5人を乗せた機体を運ぶ宇宙船は、今回の任務のJエリアに、向かい始める。
「今回はエアルがいるから安心よね」
ゲレンデは大尉のエアルがいることに安心感を覚える。だが、エアルはその言葉に否定するように呟く。
「私がいたところで安心ではない」
「まあ、油断大敵ってことだよ、ゲレンデ」
ドレイブがエアルの伝えたいことを訳し、ゲレンデに伝える。エアルは自分が強いと誇ることなんてなかった。それは、エアルの守れないという、自信の無さに表れた言葉だった。
ゲレンデはエアルの自信のなさにうっすらと気づき、フォローする。
「それくらい、エアルが頼れるってことだよ!もっと誇ってちょうだい!」
その言葉にエアルは少し目を見開き、笑うが、すぐその気持ちを抑え込む
(誇れるほどじゃないのに……)
なんとなくゲレンデの言葉にコクリと頷く。まるでエアルは、誇ることを知らないようだった。
「誇れなくても大丈夫!とにかく笑えばいいんだから!」
エアルにとってその一言が、とにかく眩しかった。エアルの心の底にあるプレッシャーも、和らいだようだった。
だけど、エアルはゲレンデの気持ちを、痛いほど分かっていた。死ぬのも失うのも怖い。
それなのに、仲間を褒める。それはエアルにとって本当に、"頼もしい人"だった。
『まもなくJエリア、まもなくJエリア』
男性の指示の音声が流れる。そろそろ戦いが始まろうとしている。
機体を乗せている宇宙船は停止して、ハッチの扉を開く。扉の先の外には大量のセルロイドが進行していた。
「全員で帰るぞー!」
クレイスが先頭にハッチを通過し、セルロイドのところへ思い切り飛び込む。
そこへエアル、ゲレンデ、ドレイブ、アルファはクレイスに続き、セルロイドの群れに飛び込む。
「はっはーーー!」
クレイスは一機のセルロイドの頭上へ飛び乗り、レーザーガンで頭を撃ち抜く。クレイスは撃ち抜いては別のセルロイドに飛び移っていく。
「まったく……」
エアルはいつも通りのクレイスに呆れ、ため息をつく。
エアルの方では、進行体勢ではなく、戦闘体勢になったセルロイドを相手する。
3機のセルロイドがレーザーガンを撃つがそれを軽々と横にスライドし、避ける。
「マイクロポット」
エアルはそう呟き、マイクロポット(自律型遠距離兵器)を飛行させ撃ってきたセルロイドを全員、マイクロポットが放つレーザーで、まとめて粉砕する。
「1機目、2機目、3機目、4機目」
一方、アルファは一機ずつ冷静に撃ち続け、次々と撃破していく。
「ドレイブは右を頼む」
「あいよ」
ゲレンデの指示にドレイブは納得し、連携を始める。戦闘体勢になり、こちらに向かってくるセルロイドを撃ち抜く。
ドレイブとゲレンデも順調にセルロイドを撃破していく。
「ナイスだ、ゲレンデ」
「そっちこそよ」
あっという間に見事、全機を撃破することができた。
「みんな見事だった!」
クレイスはかなり前に行っていたが無事で、全員が無事なことにエアルは少しホッとして、胸に手を当てる。
「1.2. 3.4.5」
クレイスが人数を確認している。
その時、ゲレンデは気づく。エアルの機体にめがけて一つのレーザーが飛んでくることを。
「エアル!」
ゲレンデはエアルを庇うため、迷いなく飛び込む。エアルは避けようと機体を動かすが、間に合わなかった。ゲレンデの機体は胸部を貫通し、粉々に爆発する。エアルはあまりの衝撃に声を漏らす
「ゲレンデ……!」
アルファは肩を落とし、落胆する
「そんな……犠牲者は0人だったのに……!」
クレイスがすかさず叫ぶ
「避けろぉお!」
岩の裏からマイクロポットが飛んでくる。標的は全員。飛んでくるマイクロポットをエアルは見逃さず全て撃ち落とす。エアルは相手の使ってくる兵器に違和感を覚える。
「マイクロポット……?」
すると岩陰からゲレンデを撃ったものが正体を現した。あの装甲、その武器、見間違えるはずもなかった。
ムーンライターのルナビットだ。アルファはその姿に声を震わせる。
「……ルナビットだと!?」
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それでは3話でまた会いましょう!(^.^)/~~~




