表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
六条家、とらぶるデイズ!  作者: よむら代村
こんばんは。六条家へようこそ。
12/14

宵闇騒動〜双子と血と『彼』〜

鮮血が散る。アスカの腹から、口から、溢れ出る。

腹から『生えている』のは、後ろにいる者の『手』。

それが、引き抜かれた。

アスカは後ろに倒れ始める。ヒナタは驚きに目を見開きながら、右手を伸ばした。

アスカの左手に向かって。

しかし、その手は空を掴んだ。

アスカはついに倒れる。血が、綺麗に配置されている煉瓦の道を、地面を染め上げ始めた。

ヒナタは目を見開いたまま、何も言えない。

彼女は倒れたアスカの名前を呼ぶ。直前に、シオンが名前を叫んでいたので、アスカに何かあったのかと思ったのだろう。

リオンの身体で、この光景が見えないように隠されているので、何があったかは分からない彼女。

しかし、だんだんと血の匂いが香り始める。

きっと彼女の方にも届くだろう。

そこで彼女は知るはずだ。何があったかを。

そして、ゆっくりと、リオンは彼女から身体を離して『お客様』の方を見る。


そこには、黒い獣のような人型が居た。


「あっハハハハはっ!ざまぁねぇなぁオイッ!!あのガキ、腹に穴あいてやがんぞ!!はははははっ!」

まるで、『お客様』を守るかのように前に立つ『獣』。

男は嘲笑を叫ぶ。男性はやれやれと肩をすくめる。

「オラ、次だ次っ!白い奴以外はぶっ殺せ!!」

男は『獣』に命令を下す。

『獣』は、ヒナタに向かって一気に距離を詰める。

ヒナタの心臓をその鋭い手で穿とうとした。


しかし、その前に、ヒナタを守る者がいた。


リオンは両手を広げて間に立ち、真っ直ぐに『獣』

を見つめていた。優しい緑の瞳が淡く光っている。

金色の髪が揺らめく。

『獣』とリオンの視線が交わる。

『獣』は、あと一歩というところで、動きを止めた。


「大丈夫。もう大丈夫だから」


リオンの優しい声。その顔は今は彼女からは見えない。

嘆きと憂いが混ざった表情を見たのは、彼の目の前に居る『獣』のみだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ