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六条家、とらぶるデイズ!  作者: よむら代村
こんばんは。六条家へようこそ。
11/14

宵闇騒動〜『お客様』と双子と、それから…。〜

『お客様』達は短剣を構える。双子は同時に前に出た。

ヒナタは刀を持っている。アスカは何も持っていない。であるのに、どうしてあんなに余裕があるのだろうか?

笑う。笑う笑う笑う笑う笑う。

アスカは笑う。

人懐っこい笑顔である。まるで、好きなものにひたむきな少年のような笑顔で。

アスカは笑う。


少しして、双子は止まる。


誰も動かない。『お客様』も、ヒナタも、アスカも。


緊張。


張り詰めた空気。


そしてーー今。変わった。



『お客様』が動いた。

2人同時に、双子それぞれに目掛けて走り出した。短剣で突く。しかし双子は避ける。左右に別れた。

繰り出す。繰り出す。避ける。避ける。

双子は避け続ける。

当たらない。

気が付くと、双子と『お客様』の位置が変わっていた。双子が背中合わせになっていた。

そして、再度の緊張が走る。


ヒナタは刀を構える。アスカは笑う。


アスカの方に居る『お客様』の男が、鋭い一突きを繰り出す。間合いも速度も完璧だった。けれど。


そこにアスカは居なかった。


「ほらほら、余所見厳禁じゃん?」


くすっ。笑う声。どこから?どこに?

男は声がする方を見た。


下。


男の下に、背中を地面に付け、両手は顔の横に。そして、両足は抱え込んだ状態から勢いよく上へ伸ばして男の首を挟む。



反対では、ヒナタが男性の首に鞘がついたままの刀の切っ先を、喉元に当てて牽制していた。

両者の間合いを、ヒナタは一瞬で詰めてしまった。

停止。

それも長くは続かない。

不意に切っ先が男性の喉元から離れた。

と、同時にヒナタは地面に伏せた。

なぜ?

答えはすぐ分かった。


「そーぉれっ!」

アスカがそのまま男を男性の方へ投げ飛ばしたからだ。男は男性に勢いよくぶつかった。

ヒナタは伏せていたので怪我は無い。

そのまま皆が居る方に戻っていく。

アスカも体勢を立て直しながら戻った。


「危ないんですけど。」ヒナタが言う。

「ごめんごめん。でも避けられたからいいじゃん?」呑気にアスカが言う。

「本当に呑気だよね。だいたい、この間だって……」

「わかったわかった。もー、そんな怒んないで?」

不満を言うヒナタを、アスカは笑顔で諌める。

仲は良いのだろう。顔は同一であるのに、纏う雰囲気は全く別物であった。

双子がじゃれ合うように話している中、『お客様』は体勢を立て直し始めていた。


「クッソが……。調子に乗ってんじゃねぇ……!」

その言葉は、兄弟達の方へは届かない。

そして

「今だ!やれっっ!!」

男が『何か』に怒声とも言える声で命令した。


同時に

「アスカっ!『跳べ』っ!」

左目を片手で覆いながら、シオンが叫ぶ。


手の隙間から見えた金の瞳からは、まるで万華鏡のような、幻想的な模様が浮かんでいた。


アスカは目を見開きながら、『動こう』とした。

しかし、遅かった。


アスカの腹を、背後から『何か』が穿いた。鮮血。


「ーーー 【 】ちゃんっ!!」


リオンはその光景を彼女に見せない様、自分の身体で彼女の顔を覆うように抱きしめた。


なぜ、リオンは彼女の名前を知っているのか。

双子の定位置は決まっています。

アスカの右側にはヒナタ。ヒナタの左側にアスカが来る。

そして、その間に入れる人は……

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