第二話 開発装備
「開発局の霧島です。装備について説明いたします。
まず海防軍の主力ですが、最新鋭イージス護衛艦むつ型の二番艦さつまを改修して、移動指揮艦としての機能を持たせます。
また、いずも型空母きいを後述します固定翼機の対応に改装します。
既存装備からは、トマホークミサイル搭載原子力潜水艦かいこう、かいりゅうを出していただきたいです。
空防軍には、開発中のF-3支援戦闘機をさつまに搭載して運用します。戦闘員の輸送にこれも開発中のC-3輸送機をSTOLに仕様変更して投入します。
さらに上陸した敵を攻撃するための攻撃機は、わが国には存在していないため、新規に開発が必要です。F-3をベースにするか、新規に開発するかは未定です。
陸防軍は、30型戦車を中心にC-3に積載できる装備を選定していきたい。さらに、戦闘員の能力向上のためパワースーツを開発中です。」
「それで、それらはいつごろ投入できるのかね。」
「早いもので1年後、1年半で大方は出そろいますが、攻撃機は2年以上必要です。」
「勝算はどう見積もっているのか。」
「何しろ経験値がないのではっきりとは申せませんが、五分には戦えるのではないかと見積もっております。
制空権を確保できれば、ヘリや降下部隊を使う事ができます。そうなれば一気に兵力を投入できます。」
「なるほどな。」
「大臣、国会はどうされるつもりですか?この内容ですと野党がすんなり納得するとは思えませんが。」
海防幕僚長の佐々木中将が天海国防大臣を問いただした。
「日入島のレーダー基地建設自体は領土防衛目的なので問題はないでしょう。しかし、日入島自体の防衛装備については、この場で話した目的は隠して、通常装備の改修、開発で通します。総理も了解済みの事です。」
「大丈夫ですかな?」
「まともに話せば、佐々木中将がおっしゃられる通り野党が反対し、世論もそれに続きます。それぞれの仕様についてはダミーの説明を用意して、主目的がわからないように対応します。」
大脇が大臣を補足した。
「もし、何もなければそれでいいのです。改修は無駄になるかもしれませんが、本当はそれが一番いいのです。しかし、もし本当に事が起きれば、そこから準備していては間に合わないのです。日入島周辺海域だけで済むとは考えられない。奴らが沖縄、九州に侵攻してこないという保証はないです。」
「了解した。」
大脇指令長官が各軍に指示を出した。
「各軍からは装備検討要員として佐級3名を市ヶ谷まで派遣。陸防軍は一個中隊を選定。当面はこの件は関係者以外に極秘扱いとし、今後はヒ号特務作戦と呼称します。よろしくお願いします。」




