第三話 海上装備
「次は海上装備を検討しよう。」
「空母の改修はカタパルトとジャンピング滑走路は必要でしょう。」
「カタパルトは電磁式でしょうね。でも、どこから調達できるのか?」
「エレベーターの改修も必要になるかな。機体寸法が決まらないとわからないな。」
「エレベーターの改修は技術的には簡単ですが、ごまかしは効きそうにないですね。」
「しかし、きいの改修は粛々と進めていくしかないでしょうね。」
「潜水艦の運用はできそうでしょうか?」
「現状のわが国の保有原子力潜水艦がかいこうとかいりゅうしかない状況から、日入島海域に常駐させることは難しいかもしれないですね。敵は北からも来ますから日本海やオホーツク海を手薄にすることもできません。」
「最低でもそうりゅう型は派遣してほしいですね。」
「潜水艦は改修対象ではないから配備でお願いするだけになりそうだ。検討から外しましょう。」
「問題はさつまですね。」
「一ノ瀬大尉は何かアイデアはありますか?」
「はい、私なりに考えてきました。資料はタブレットに送りました。」
「先ずは移動基地としての機能を持たせるのは必須ですね。ブリッジとは別に中央作戦室を設け、そこにすべての情報がつなげるだけですので、これは問題ありません。
次に、電子戦対応を施します。イージス艦側で高機能レーダー索敵とスタンドオフ・ジャミングをすることで、航空機側でジャミングやレーダー使用を不要にします。これでステルス性が向上できます。可能ならレーダー波だけでなく相手側の無線もジャミングしたいですね。電子的に相手を盲目状態に陥らせてやりますよ
搭載火器については先ほど航空兵力で話のあったレーザー砲を搭載できるといいなと思いました。電力的には余力はあります。」
「それでしたら追加検討をお願いしたい事項があります。先ほどの航空戦力では提案しなかったのですが、随伴機構想があります。これはパイロットが乗る機体に対し数基の無人機を随伴させて協調作戦をとるものです。通常はAIの自立運航か母機側の制御で飛行しますが、必要によりイージス艦側から遠隔操作で操縦できるようにできればと思いました。随伴機にどのような機能を持たせるかはこれから検討することになりますが、例えば空母との間で燃料をピストン輸送するとか、先方隊として適地偵察に行くとかが考えられます。先ほどのレーザー砲があれば、鏡を使って死角からの攻撃もできます。最終的には敵ミサイルの盾になることもできます。この機能を追加検討願います。」
「いろいろ追加機能があってワクワクしますね。やりがいがありそうです。」
一ノ瀬は喜んでいるようだった。
「イージス艦さつまの改修予算は何とかごまかせるかな。どうせ中身なんか誰も見やしないんだから。」
中里が吐き捨てるように言った。




