Create 3 邂逅
再開します(*^^*)
お目に留めてくださり
本当に∞ありがとうございますm(_ _)m。・゜・゜・。∞
これまでの登場人物を記しておきます。
★コーリン★
★ソラル★
★ユア★
シェライアの身の回りを世話するメイドたち。
大陸出身の戦争孤児。
ダナント卿に拾われた恩を心に留め、
誠実に仕えている。
★トイアール(18)★
『エ・ルミィス』の心優しき青年。
シェライアの婚約者として両親は推しているが、
彼女優先に考えている為
気持ちを打ち明けず控えている。
★ファーラン・ナヲ・クゼイロゥ(17)★
ダナント卿の家臣、クゼイロゥ伯爵の息女。
同じく両親がトウマの婚約者として
推していたが、内気なのと彼の拒絶が災いして
辞退する方向に進んでいる。
★ミストラン・ヘッテラウガー★
マグリヤ国最大の壁と称される
騎士団の将軍。大らかで人懐っこい性格。
剣術に長けており、トウマの師匠的存在。
★ヒルド★
★カデ★
マグリヤ国騎士団に所属する騎士たち。
それではまた
ごゆるりとよろしくお願いいたします。
『エル・ラド』から大陸に渡る船は、
ゼスタと呼ばれる港町から出ている。
物資の流通が主であると共に、
マグリヤ領唯一の窓口である。
ここで実施されている厳格な検問により、
島内へ踏み出せるかどうか判断されていた。
近年、商人を装い侵入する事項が
後を絶たなかった。
島内の希少生物の密猟、資源の採掘、
そして。“カフ・ドランドー”に関する物。
精霊のセンサーが働くとはいえ、
完全に防げず。
確保し、追及するまでに至っていないのが
現状である。
反面、『エ・ルミィス』を狙った事項は
減少を辿っていた。
接触困難な彼らを標的にするよりは、
逃げ道が多い方が効率が良い、と。
考えたのかもしれない。
その中で起きた、シェライアを攫うという
前代未聞の出来事。
どのようにして侵入し、懐に入り込んだのか
原因も見当つかず。
その男は脱獄し、消息不明であり。
関与する者たちにとって、
心中穏やかではなかった。
再度狙われる可能性も、否定できない。
目的は何なのか。
意図を把握しなければ、防ぎようがない。
唯一の糸口として、ランドーラとの関与が
上げられたわけだが。
憶測で考えるのは、危険すぎる。
慎重に見極めなくては、と。
ダナント卿率いるマグリヤの重臣たちは、
会議を重ねて体制を整えた。
何時でも。表立って大陸へ渡るトウマと、
従者を装って付き添うシェライアの元へ
駆けつけられるように。
真の意味での友好関係を築く為に。
着々と。進められていた。
肌に貼り付くような湿っぽさと、
独特な匂い。
部屋の窓から、微かに
感じていたけれど。
間近だと、とてもよく分かる。
これが、潮風というものなのね。
全身で味わう感覚に、シェライアは
目を輝かせている。
あと、水平線に広がる朱色。
いつも眺めていた朝焼けが、今。目の前に。
とても、綺麗だわ。
不思議。いつも見ていたのに。
こんなにも、綺麗だと思えるなんて。
空を舞う海鳥たちも。
朝を迎えて、嬉しそうに映る。
「思っていたよりも、大きいな。」
トウマは、景色よりも
波止場に停まっている船へ目を向けていた。
漏れた言葉を聞き入れて、ようやく彼女は
それを視界に映す。
我々の言葉で置き換えるならば、
三本のマスト帆船である。
船体には、マグリヤ国の紋章が刻まれていた。
大陸へ出荷する物資だろうか。
乗組員たちが、リレー形式で手渡しながら
船へと積んでいる。
「ええ。素晴らしいわね。」
遠目では、玩具の様にしか見えなかったが。
間近だと、“カフ・ドランドー”並みに
迫力がある。
「技術も、だな。」
設計し作り上げたのは、
先々代のダナント卿だと伝えられていた。
当時は物資の流通のみで、
人が渡れるようになったのは
先代になった頃からだという。
この船は、三日掛けて大陸へ渡り。
再び、大陸の物資と人を乗せて
『エル・ラド』へ戻ってくる。
「行くぞ。」
「えっ、もう?」
「出港時間があるからな。
道草食う暇はない。」
もう少し、景色を眺めていたかったのに。
不満そうな彼女に構わず、彼は歩いていく。




