表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
万年Fランクの荷持ち、ハズレ枠『解体』スキルでダンジョンの壁を崩したらSSS級素材が出た〜誤配信で世界中が震えている件〜  作者: 月神世一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
82/183

EP 7

将軍の強制除染。玄関マット(ただの雑巾)で宇宙の誇りを削り落とされる

「……おい、動くんじゃねぇ」

 ボロアパート『ひまわり荘』の廊下。

 俺の放ったオカン的激怒のオーラに圧され、銀河帝国の将軍ゾルギウスが、泥だらけのブーツを廊下に踏み込んだまま固まっていた。

 その顔は漆黒のヘルメットに覆われて見えないが、微かに装甲がカタカタと震えているのがわかる。宇宙を統べる将軍が、今、人生で初めての『本能的な恐怖』を感じていた。

「人がせっかく雑巾がけした廊下を汚しやがって……。その汚い靴裏、俺が綺麗に『解体(お掃除)』してやる!」

 俺は、手に持っていた『粗品の玄関マット(イボイボ付きの硬いやつ)』を、まるで武器のように構えた。

『……ハ? な、何を……貴様、その布切れで我の足元を……?』

「問答無用!! 靴の泥は! 玄関マットで落とすのが常識だろうがァァァッ!!」

 俺は屈み込むと、ゾルギウスが踏み出していた右足を掴み上げ、その靴裏に玄関マットのイボイボ面を、ものすごい力で叩きつけた。

 対象:日本の家屋に土足で踏み込んだ『悪質な不法投棄ゴミ(装甲ブーツ)』および『こびりついた泥汚れ』。

 処理:マットの摩擦力と魔力を融合させ、対象の表面にある『不純物(泥と超硬度装甲)』を限界まで削り落とし、清浄な状態へと解体する。

「――『解体ハイパー・スクラブ・ウォッシュ』!!」

 ガリガリガリガリガリガリガリガリッ!!!

 廊下に、建物を解体する時のような凄まじい轟音が響き渡った。

『ギ、ギ、ギィィィィヤアアアアアッ!?!? な、何ダコノ、身ヲ削ラルヨウナ痛みハァァッ!?』

 ゾルギウスが、将軍の威厳などチリ一つ残らない悲鳴を上げた。

 俺が玄関マットで靴裏をゴシゴシと擦るたびに。

 ブーツに付着していた泥汚れだけでなく。

 核兵器すら無傷で耐えるはずの銀河帝国の超硬度特殊合金が、まるで硬いカサブタでも剥がされるかのように、あるいは大量のスチールウールでこすり落とされるかのように、ガリガリと白い粉末になって削り落とされていったのだ。

『バ、バカな……! 我ガ最強ノ装甲ガ……ただの布切れで……! 我ガ誇リガ……宇宙ノ覇者ノ誇リガ、ゴミのように削り取られていくゥゥッ!!』

「うるせぇ! ガンコな汚れは、腰を入れてこすり落とすんだよォォッ!!」

 俺はさらに力を込め、マットをピストンさせた。

 ゴリゴリゴリゴリゴリゴリッ!!!

 シュバァァァァァンッ!!

「……ふぅ。これで右足は綺麗になったな」

 俺が手を止め、マットを放り投げると。

 そこには、驚愕の光景が広がっていた。

『……ア、ア……?』

 つい先程まで、漆黒の重厚な装甲に包まれていたゾルギウスの右足。

 しかし今、俺の手によって「お掃除」されたその足は。

 ブーツも、脛当ても、腿の装甲も、すべてガリガリに削り落とされ。

 中から現れたのは、パツパツの、真っ白い『全身タイツ(帝国のインナー)』を履いた、なんとも情けない生身の脚だった。

「よし、次は左足だ! ちゃんと揃えて綺麗にしないとな!」

「「「…………!!!」」」

 その様子を衛星モニターで見ていたホワイトハウスの大統領、そして庭の隅のジャックたちは、もはや言葉を失い、涙を流しながらその「神の除染(解体)」を見届けていた。

「ジーザス……。宇宙最強の装甲が……ただの粗品の玄関マットで、水垢のように削り落とされたデース……」

「しかも、中のインナーは一切傷つけず、装甲(汚れ)だけを剥ぎ取るという、あの神がかったハサミ捌き……いや、マット捌き……! Bossの掃除技術は、神の領域すら凌駕している……!」

「「「ヒィィィッ!! すいませんでしたァァァッ!!」」」

 後ろに控えていた下着姿(ラベル剥がし済み)の元・Sランク勇者たちも、あまりの恐怖に再び抱き合って泡を吹いた。

「さあ! お前も丸ごと『除染(全裸)』して、タエさんに怒られないように、綺麗な体にしてやるからなァァッ!!」

『あ、アアアァァァッ!! 我、我ノ将軍ノ誇リガァァァッ……!!』

 かくして、銀河帝国将軍ゾルギウスは。

 世界滅亡の野望も、宇宙の覇者としてのプライドも、すべて一人のオカンの「粗品の玄関マット」によってガリガリと削り落とされ。

 ひまわり荘の廊下にて、パツパツの白タイツ姿へと、無惨にも「除染(解体)」されようとしていたのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ