高良 天世
「私は“二輝幻将”の1人。世界で5人しかいないと言われている中の、ね…」
ここで、二輝幻将を振り返ろう。
・綾巻 志乃美 * 超分析
・清海 彩夏 * 全逆応
・芝狐村 円 * 全属性
・高良 天世 * 即予知
出てきたのは、この4人である。
「その5人のうちの1人だったか…」
初めて知った終矢、そしてバルミ、更に泉美も、同じセリフを言う。
「…だったら、何で…」
少しためらうが、泉美は率直な質問をぶつける。
『なんで母さんは、王国を壊すような事をしたの!?』
それは、天世にとって、聞いて欲しくなかった質問だった。
それもそのはず。何故なら…
ーーーー……過去に遡る。約3年前のこと。
まだ移次元警官として活動してた頃のこと。
その時、最高位に座していた、
白銀の髪で長髪、黒い上下衣服に身を隠した“謎の男”
は、こう呟く。
「いよいよ発展してきたな、裏世界も…」
天世「ええ。みんな使いこなして、身に付けてるわ」
「……」
天世「…? どうしたのよ?」
「…1つ、気になる王国があるんだ…」
天世「えっ?」
このとき天世は、謎の男の“憎悪”と“殺意”に満ちたオーラを感じ取り、後ずさりして距離をとる。
「…あの王国だけ、この組織を認めていないんだ…」
天世「えっと…」
天世は“国防組織認定書”を再確認し、唯一否認してる国名を見つけた。
天世「…エフティルシパ王国…」
「そう。…どうにか認めて欲しいものだ…」
“認めて欲しいものだ…”という言葉に反応し、天世は、
「…任せて下さい。私に策があります」
と、謎の男に、その算段を語り……
「…いいだろう。それが一番いい策だ…」
その策とは…
『否認している王国である以上、存在の価値は無い。よって、その王国は武力行使のもと、破壊する』
といった、残虐行為かつ非道な考案だった。
ーーーーー……現在に戻る。
「…私が、その考案を練ったのよ。少しでもいいから認めてほしくて、否認し続ける王国を滅ぼす事を決意したのよ…」
そして、その矛先は…
「だから…真実を知った以上、ここにいる全員は排除する…」
なんと、この場の全員へと向かった。
「…たとえ母さんでも、そんな活動をした事を許せない…!」
泉美は、怒りを露わにし“爆膨圧眼”を使いながら言う。
「本当の理由を知っても、絶対に許せない…! 父上の敵…ここで取るわ!」
バルミは暴走し、構えて言う。
「…俺にも矛先が向いた以上、相手は、あの女だな…」
終矢は、冷静に矛先を天世へと変えた。
…そんな時だった。
突然そこに、異次元から通じたワープゲートが現れ……
「…何人もの破壊神が居るとは…この裏世界も堕ちたモノだな……」
…その台詞を呟いたのは……ーーーーー




