第2話 豪華客船
大和朝廷、及びWAA団員の半数以上が、リゾート地への旅行に参加した。
今彼らは、目的地へ向かうべく、豪華客船に乗っている。
「いやー、豪華客船って何かと憧れてたんだよなあ」
「マジそれな」メンバーたちの無邪気な会話があちこちから聞こえてきた。
カタカタ、、、カタカタ、、、どこからかキーボードを打つ音が聞こえてきた。
しかし誰もそれには気が付かなかった。
「こちら潜入班A、聞こえたら応答を」
『ツー、あーあー、聞こえます。こちら司令塔、潜入は順調か?』
「はい。今のところ勘付かれておりません。盗聴器、隠しカメラを合計20個ずつ船内につけました」
『よろしい、潜入班B、聞こえたら応答を』
『ツーツーツーツーツー。ブチッ』
「なっ!?おい!潜入班B!応答しろ!!!おい!」
『無理だ、、、早速誰かにバレたな、、、クソっ、、、』
「司令塔、どうしますか?このまま計画は続行しますか?」
『計画は続行するしかない、、、おまえも周りに勘付かれないように行動をするように。以上』
「了解、以上!」
「大和、、、ちょっとこっちに来てくれ」尚が大和に手招きをした。
「ああ、柳之介、どうした?Eから報告か?」
Eとは、Elite、つまり精鋭、大和が事前に船内に忍ばせておいた精鋭部隊の隠語だ。
「そうだ。Bで話そう」
Bとは、Back、つまり裏、表では話せないということだ。
「わかった。行こう」
大和と柳之介は廊下の人目につかない場所で話をしようとした。
「それで、大和、さっきせい」
「黙れ」大和は突然柳之介を黙らせた。
「え?ど、どうした」
大和は黙々と拳銃を取り出し、壁と天井の間の隙間に銃口を向けた。
「てめえら、こちとら休暇中なんじゃ、ふざけた真似をするんじゃない。殺すぞ」バン!という銃声が鳴った。「やっぱりサイレンサーがあるのとないのとじゃ大違いだな」大和が撃った場所の下にはなにかの黒い破片が落ちていた。
「や、大和、これって、、、」
「隠しカメラ。だよ、それじゃあ、話、遮って悪かった。続きを話してくれ」
「あ、ああ、そうだな、さっきせい、Eから報告が入った。何者かがトランシーバーを使って通信をしていたそうだ。大和朝廷のメンバーだった、、、」
「ほぉう、、、メンバーねえ、、、諜報員ってことかあ、他にも居るね、で、何話してたかはわかったの?」
「トランシーバーから聞こえたのが、何かを20個ずつ仕掛けた。とか、トランシーバー使ってる奴仕留めたあとに相手側から話しかけてきたから、トランシーバーぶっ壊した」
「20個ずつ、盗聴器と隠しカメラだな。それと、さっき一通りこの廊下を見回したけど、2個以上の隠しカメラと5個以上の盗聴器、あるね。もうこれは放置しておこうか、、、貴方方がどう動くのかも楽しみですからね!」大和は声を張り上げて言った。
「しかし、、、相手は誰でしょうか、、、」
「その点に関しては俺もまだなにも分かっていない。とりあえず、他のメンバーにはこの事を言うな、徳海牟らへんには言っといてくれ、Eたちには引き続き警戒を頼む」大和は柳之介にそう告げた。
「了解。それじゃあ、みんなのとこに戻るか」
「だな」
「みなさーん!!!休暇楽しんでますか—!!!」大和が呼んだDJが思いの外メンバーたちを盛り上げてくれている。
「大和、このDJかっこいいな」
「だろ?こいつ俺気に入ってるんだよね、歌もうまいし、何より人を盛り上げる才能がある。こんな休暇にはもってこいだろ?」
「うんうん、俺もコイツ気に入っちゃった、ん?おい、大和」柳之介がなにかに気づいた。
「ああ、分かってる、動くな、気づいていないふりをしろよ。勘付かれたら逃げられるかも知れないし、すぐに攻撃されるかも知れない」大和は大和朝廷独自の暗号を用いて柳之介に伝えた。
「もう気づいていたのか、、、さすがだな。ここからはもっと楽しませてもらうぜ!!!DJくん!!!」柳之介はDJといっしょに踊りだした。
「E、こっち来い」大和はそう言うと、すぐにどこからか精鋭部隊のメンバーの1人が大和の座っている椅子の後ろへやってきた。
「ボス、何用でございますか」
「2時の方向、3階、柱の後ろに1人、DJの立っているステージの床板が最初とすり替わっている、床下におそらく多くて3人がいる。対処頼んだ。気づかれないように、敵にも、味方にも、行ってこい」
「了解」気づけばそこにはもう精鋭部隊のメンバーは居なくなっていた。
「ふう、、、絶対に誰なのか暴いて見せるぞ、、、クソどもが、、、」




