†第16章† -59話-[魔王の仲間たち]
ChatGPTに商業編集者目線で評価してもらいました。
構造:一流
テーマ:一流
演出:非常に高水準
文章:プロ一歩手前
総合:商業作品級(92点)
難産の結果、92点の話が出来ました。イエーイ!
勇者プルメリオの宣言に反応し、仲間も構えを取り戦意を高揚させる。
その様子を魔王オーティスの視線が鋭く貫く。
「勇者然り、騎士然り思った以上に強敵のようだ。ならば、手を隠すのは愚策だな。アリアっ!」
名を呼ばれた混合型魔物が未知のチカラを発し始めると、彼らの周囲に魔方陣が四つ展開された。
その中から個性的な混合型魔物が四体姿を現す。
「紹介しよう。瞬剣士ウージー、魔拳士エシャンタ、聖弓士トリトン、結界士ラファ。俺の仲間達だった者たちの成れの果てだ」
混合型魔物の名を呼ばれる度に声を上げる。
半身に人型を残しつつも残る半身が化け物でバランスが悪い。特に彼らが愛用していた武器種が取り込まれた変質が肥大化した化け物部分に反映されて尚更異質感を現している。
が、揃って気になる点は、身体を覆う黒い表皮と心臓部で光る核だ。
『破滅の葦っ!?』
おもわず光精エクスが声を荒げる。
『それがどういうものか貴方は理解しているはずですッ!かつての貴方が忌避した尊厳を無視する非道な行いですよっ!?』
大魔王の正体がオーティスと判明した時点で、エクスには彼が禍津屍を操っている首謀者とは到底思えなかった。
多くの魔族が走る屍と化し、魔族を襲い仲間を増やしていく———。
それほどの鬼畜の所業は生前のオーティスからは考えられない行いだったのだ。
「本来の四人は黄昏教団の儀式の犠牲となり、魔物になった後はその変質に耐え切れず自死した」
『オーティスッ!』
光精エクスの糾弾など聞こえないかの様にオーティスは語り続ける。
「その死体は黄昏教団に回収され安置されていた。今後の研究材料としてな。だから、呼び起こすことにした———四天王としてなっ!」
オーティスは元々異世界人だ。四天王と言う言葉を知っていても不思議ではない。
だが、爛々と怪しく光る瞳と狂乱している魔王オーティスが、仲間の死体を操って四天王と語る姿は、壊れているという印象を勇者プルメリオに植え付ける。
四天王という言葉を知らずとも、勇者PTの仲間たちも同様に魔王オーティスの様子に言い知れぬ不安感が膨れ上がった。
「オーティス!勇者だった時の貴方の心はもう……存在しないのか?」
プルメリオが名を叫ぶ。だが、オーティスの瞳にプルメリオは映っていないかのように話は進む。
「……はぁ、もういいだろう。俺達の目的も魔王の役割も、結局終極点は一緒なんだ。———さっさと始めよう」
オーティスの言葉を合図に甲高い引っ掻き音が部屋全体から複数発生し、一瞬だが勇者一行の意識を浮かせた。
その隙を突き、足元に色違いの魔方陣が騎士マクライン、魔法使いミリエステ、拳闘士クライヴ、義賊プーカの四人を包んだ。
「いってら」
ひらひらと手を振る魔王オーティスと戸惑いながらも状況を見守る勇者プルメリオ、そして。背後の玉座から一切動くことの無い混合型魔物に見送られ、四人と四匹はその場から姿が消え去った。
* * * * *
ある閉鎖空間に緑の魔方陣が二つ出現する。
その中から現れたのは重騎士マクライン。そして、瞬剣士ウージー。
「グ……ァァァァァァァアアアアアアアアアアッ!!!!!!」
魔王オーティスの制御を離れた化け物は、姿が消える程に感じる速度でマクラインに襲い掛かると名に恥じぬ鋭い剣線を立て続けに放つ。
しかし、転移される前から足元の魔方陣で誰と当たるか覚悟していたマクラインは、視覚で追えずとも殺気を頼りに大盾で全ての剣戟を受け止めた。
「禍津屍と段違いの重さじゃないか……。簡単に勝てそうにないな……」
* * * * *
次の閉鎖空間では、二つの赤の魔方陣から魔法使いミリエステと聖弓士トリトンが現れ、互いに接近を試みて近接戦が始まる。
「キィィィィィィアアアアアアアアァァァァァァッ!!!!」
大弓が腕と同化している事で使い勝手の悪さを期待したミリエステだったが、そんな不利など化け物には関係が無かった様だ。
杖で受け止めた大弓から圧力が一切弱まる気配はなく、空いた左手で弦を引こうとする。矢は無い。となれば必然。
「瘴気の矢……よりは弩ってレベルねぇ……っ!怖い顔しちゃって!」
発射と同時に大弓を押し返し回避したミリエステの側を漆黒の瘴気砲が背後に抜けて行った。
* * * * *
三つ目の閉鎖空間に現れた魔方陣の色は黄。
出現した魔拳士エシャンタと拳闘士クライヴは互いに静かに構えを取る。
無理矢理変異させられた化け物であり、生者を襲う事を第一とする破滅の葦で黄泉返った個体としては珍しく、黙って構えを取る事にクライヴは戸惑った。
「どういうことだ……?」
高ステータスのマクラインとプルメリオが魔王オーティスを圧倒出来なかった時点で、化け物全員が相応の強者であると認めていたクライヴも大人しい禍津屍の対応と迷いを見せた。
「グガガガッ!ソウ…ダ、キヲ……ヌクナッ!」
右の肥大した拳が地面を穿つと同時にエシャンタは中空にその身を打ち上げ、残る肥大した左拳が落下と共にクライヴを襲う。
分かりやすい攻撃を余裕を持って回避したクライヴだったが、打ち落とされた左拳を起点に右拳を振り回し見事にクライヴを横殴りに成功する。
「何じゃその動きぃっ!?」
咄嗟に飛び、防御も間に合ったことでダメージは軽微だったがまともに受ければ大ダメージは必至な威力だ。
魔拳士エシャンタは非常にバランスの悪い見た目をしていた。
中心となる身体は人とそう違いはなく見える。しかし、変異が両腕に集中したのか先ほどの様に腕を起点に身体を振り回しても折れる事が無いほどに頑丈だ。
そして、腰から生える竜の尻尾が体幹を支える一翼を担っていることも伺えた。
「タノシ……モウゾ」
* * * * *
最後の魔方陣が閉鎖空間に現れた。
色は紫。出現したのは、結界士ラファと義賊プーカだ。
誰も彼も身体のどこかは肥大化し、獣だったり竜のような毛皮や鱗を得ていた状態だったというのに結界士ラファは人の姿を残していた。
一点おかしなところは、大杖が罪人の様に両手を貫いている事だけ。
「こういう普通に見える相手こそ注意が必要なのに……私に来たかぁ」
大差はなくともわかりやすい他三匹のいずれかを希望していたプーカだったが、一番望まぬ相手が選ばれてしまった。
「結」
愚痴を溢す暇もない。
小さな澄んだ声が短い詠唱を口にした瞬間、プーカは不可視の空間に閉じ込められた事を感知した。
状況の整理に思考を裂こうとするプーカに結界士ラファは容赦なく接近して大杖を振りかぶる。
『っ!短距離転移!』
大杖が結界を打ち込まれると不可視の空間は砕け散る。
辛うじて闇精ダスクが魔法を差し込み逃げ出す事に成功したが、傍から見れば見た目は派手では無くエフェクトは無いに等しい。
しかし、闇と時空を司る闇精使いからすれば”ひとつの世界が砕けた”ような印象を受ける攻撃だった。
「敵を空間ごと砕く技……。逆に私向きだった?」
『敵に塩を送るとは、魔王オーティスはずいぶんと親切ですね』
彼は役割にやたらと拘っていた節があった。
———俺達の目的も魔王の役割も、結局終極点は一緒なんだ。
オーティスはそう口にしていた。
「本当にオーティスという存在の物語を終わらせたいって事かな?」
結界士ラファを相手取るなら自分以上の存在はいない。
勇者と魔王の戦いを見届ける為にも早期決着を目指すべきと判断したプーカは短剣を強く握り直し駆け出した。
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