さかばいかねば
(^_^;)ふぅ……ちと多忙ふにゃ気味でした(笑)
陽気なリザードマンのインディさんによると。
薬草の不足と同時期に、冒険者や商人さんが、
大人数の輩に襲われるって事が、
近辺の森で、よく起こっているらしい。
「なにそれ、超コワイじゃん……」
「襲われた人、死んじゃったの……?」
「いや、それが妙な話でな……! 襲ってきた奴らは武器を振りかざしてたっていうから、間違いなく殴りかかっては来てんだけどよ。でもよ……襲われた側が逃げ出すと、しばらくしたら追ってこなくなるってウワサだぜ……っ!!」
? なぁにソレ。
みんな、無事に逃げきれたってこと??
「常連の商人サンもよ……森で、いきなり殴りかかられたって話だ……! かなりの数で襲ってきたもんだから、すんげぇビビったって言ってたぜ!」
しばらく、話をきいてみた。
「えと……つまり。その盗賊団は"薬草"を持ち歩いてたってこと??」
「ああ、そうみてぇだなぁ……! その商人サンは剣技職上がりのヒトでな。ま、調子に乗って、日が落ちてからも野営してたらしくってよ!」
「不用心だねー」
「ほんとだよなあ……! で。相当な数だったらしい。いきなり斬りかかってきたんだと!」
「んで、お得意の剣で応戦した……って事よね?」
「んあ。数が数だ。姿も夜で見えねぇ。古い相棒を振り回しながら、何度か剣を当てたらしい。そこで香ったのが──」
「「──薬草の、香り」」
「ああ。街で手に入りにくい薬草を、盗賊っぽい輩共がバンバン使ってたらしいぜ・・・!」
「……。"薬草と盗賊"……」
「んで、その商人サンは、やむ無く馬と積荷を捨ててトンズラ! 明るくなってから仲間と一緒に見に行くと、馬は生きてたが、当然、積荷の食料と衣服類の一部が消えてた、ってワケだ!」
「死ななくて、よかったねー」
「……インディさん、その商人さんに話って聞けるかな?」
「む、なんだぁ? 君らは従獣職だろう? まぁ……教えてもいいんだけどよ。最近はよく、自分の店で昼間っから飲んでるらしいぜ? 大方、スネてるんだろ……ガッガッガ!!」
「ん? 自分の店って?」
「"おふざげぇと"って酒場だ。そこのオーナーだよ!」
「「ぅえー」」
やれやれ、酒場って場所には魔力があんのね……。
吸い寄せられる結果になりそうだわ。
「じゃあなー!! またこいよぉー!!」
チキンツイストのお持ち帰り分も購入し、
リザードマンのインディさんの店を後にした。
「……どう思う?」
『────先ほどの話から判断するに:
────大量の盗賊団から:
────逃走した酒場のオーナーは:
────相当の腕と予測します。』
「なるほど。確かにそうかも?」
『>>>でも、変な話だよなぁ。馬車の馬とか……生きて、その場に残されていたんだろぅ? 乗り継いでも、革を剥いでも金になるのに……。積荷も一部だけしか奪われていないってのが気になるよ』
「うわぁー、なんか盗賊っぽーい!!」
『>>>は、茶化すなよ、"義賊の後輩"ちゃん? きみ、そのマント取ってみたら?』
「鏡は見なくていいよね?」
『────オフザ・ゲートという人物に:
────接触しますか?。』
「そこなんだよなぁ……けっきょく、そうなんのかぁ……」
『>>>いいんじゃないかぃ? 流石に、こんな昼間っから酒場が盛り上がってはいないだろ』
『────お昼時なのに:ですか。』
「や、ま……確かに夜の方が混みそうだわ。行くなら、明るいウチに越したことはないかも。……ん? マイスナ??」
『────後方:7メルトルテの屋台の前です。』
「こらこらこらこら──」
みんなと相談のうえ。
一度、" 酒場おふざげぇと "に、
行く事になった。
神のテンションが、上がりだす。
〘------のんのんのんのんのんのんのんのんのんっ☆☆☆〙
「ローザ、うるさい」
「ヘイ、ヘイ、精霊王! 余分なお供えは買わねっぞ。雨水でもすすってな!」
〘------ ;; ひ ど く な い っ ☆☆☆ 〙
「バカぁ……! 見た目は仮面かぶってるとはいえ、15の女の子ふたりペアーでしょがぁ……。どのツラ下げて、酒買えってのよォ──!! 調理酒とか数本が限度じゃーい!」
〘------じゃ;じゃあ私が;ボン! きゅっ! ボン! モードで出ばるのんなぁ──っ!☆☆☆〙
「しずまりなさいっ、精霊王!」
「ローザ、めっ!」
〘------のんのぉぉおんんんんん────!!!☆☆☆〙
そんなんでイチイチ神召喚してタマるかぁ。
酒場に着くと、先輩の予想は見事に外れた。
がやがや……!!
がやがや……!!
うわーはっはっは……!!
「め、めちゃくちゃ混んでんじゃないのよぉ……!」
「だいせいきょうだー」
『>>>あ、ありー?』
〘#……なるほど。薬草の価格が高騰しているのだ。クエストに行きあぐねている冒険者の、溜まり場になっているのではないか?〙
「あー……、それっぽいわねぇー……。武器やらヨロイやら持ってる人が多いわ」
「オーナーさんに、話、聞けるかなぁ」
きん……ぎん。
賑やかなお陰で、私たちの足音は目立たない。
すっぽりローブを被り、ちょうど空いていた、
カウンター席へと急ぐとしましょう。
あ……これ、フード状にもしたほうがいいわね。
頭ん上から全身、隠しちゃお。
「うさ丸……ソコ乗ってた方が目立つわ。おいで」
「にょきっと」
うさ丸をお腹の前で抱え、
そそくさとマイスナと移動する。
義賊と狂銀のヨロイが見えないように、
細心の注意を払っておりますぅぅううう。
席について、すぐにクラウンにお願いする。
「クラウン。ここにいる全員に──」
『────レディ。
────アナライズ・スキャンを:
────開始します──。』
────ヴォヴォヴォヴォンンン・・・!!
──楽しく、酒を飲む彼らへ。
幻影のホログラムが、透過した。
不可視のウィンドゥが視覚に表示され、
店員とお客さんの名簿リストが流れていく。
──pipipi──pipipipipi──……!
『────対象名:"オフザ・ゲート":該当・無。』
マイスナと、顔を見合わせる。
"ハズレ"のようだ……。
「やっちまったわねぇ……」
「ど、どーする? でる?」
──とは言ったものの。
カウンター席に、二人で座ってもた……。
お店入って着席して。
何も頼まずに外に出るのは、どうなのよぉ……?
食堂娘的には、NGやわなぁ……。
「さっき、ツイストの2つめ食べなくて、よかったわぁぁー!」
「ふふ♪ ここでお昼ごはんだね♪」
この酒場のメニューボードは、
なっかなか、こっていて。
木の板に料理の絵や、文字が彫り込んであった。
これは見事だわ……!
「とはいえ、そんなには入らないかなぁー、胃に」
「一品料理あるよ。ふたりでわける?」
ガヤガヤした中で、何を頼もうか迷う。
うさ丸が、カウンター席に乗り出して、
いっしょにメニューボードを見ていた。
「にょわー!」
「くゆくゆぅ」
いや、こりゃわからん。
初めて入った店だもの。
聞いてみることにした。
「あの……店員さん? オススメの一品料理ってありますか?」
「えっ……? あ、そうだねぇ……"イカのタレ船"とかオススメだよっ!」
「「 いかのたれぶね??? 」」
まったくそうぞうがつかん……。
「ど、どんな料理ですか?」
「あちら♪」
カウンター向こうの店員さんは、
私たちの隣の席の人の料理を手でご案内した。
……!
木の板に乗った、楕円形のお皿の中に、
イカさんの輪切りが、まるまんま居座っている。
皿底には、茶色いタレ……!
間違いなく、醤油とみりん、砂糖ベースのタレだ。
こんがりイカの輪切りの上には、
チーズ……いや、違うな、あれはマヨネーズだ。
その上にピーマンが輪切りで乗せてある……。
マヨとイカの、あの焼き色ぐあいは、、、
皿ごと、火の魔石トースターで焼いてあるんだわ!
──うん、確実に美味いやつやな。
よこのマイスナが、ガンガン腕叩いてくる。
──ガンガンキンギン!
(あ、アンティ! アンティ!?)
(う、うん。超・美味そうね……!)
「ひとつくださいっ」
「はいよー♪」
おお……!
なんか、すっげぇ楽しみになってきた……!
酒場って、一品料理、美味しいのよねぇ……!
「わくわく♪ わくわく♪」
「わくわくアンティ尊い……♡」
な、なによぉう、いいじゃないのよおー……!
せっかく街の中に潜入したんだもの!
ちょ、ちょいと観光気分と洒落こんでも────……、
──がちゃん。
────後ろに、人の気配がした。
「──そこの、フードのふたり」
「「──…… 」」
「ちょっと、いいかな?」
……あ、これ面倒事ですわ。
元ネタの料理はびくドで食える((´∀`*))ヶラヶラ










