仮面の中からこんにちは さーしーえー
今回は初心に戻りました(・∀・;)なぜだ
・オノマトペ戦法
・アスキー文体
・謎の銀世界(狂った改行)
・妙な挿し絵(趣味)
いつもの2倍くらいの長さです。
わかりにくてごめぬ……
(; ꒪ㅿ꒪)どうわびればいい。
>>>やぁ、みんな。
ぼくは、黄金の義賊、クルルカン。
ひと昔前、ブイブイいわせてた盗賊だ。
本名は、秘密にしとくね。
ぼくがこっちで死んでから、
もう200年くらい経ってしまった。
もうそんなになるのか……。
結婚したかったナ……。
ま、まぁそれは置いといて。
最近、ぼくに後輩ができた。
後輩っていうか、"2代目"?
それがなんと、少し年下の女の子だ。
え? お前200歳以上だろって?
いやだから死んでるっつってんでしょーが!
……もぅ。
で、その女の子なんだけど……。
「──いぎゃああああああぁぁぁああ────!!!」
─────────────────────────────
>>>…………。
─────────────────────────────
いま、絶叫しながら、空中を逃げ回ってるね……
何からって?
えーと……。
────"湖"から。
「ひ、ひ、ひぎぃぃいいっ、いっ、いい────!!」
────しゅおおおおおおん!!
『────回避行動。』
うわっ、また飛んできた!
いやこれはヤバイ!
女の子が会っちゃいけない魔物、
ダントツ、ナンバーワンだ。
しかも、おっきいしなぁ……。
─────しゅぅあああああんん!!
「うううゥう────ッッ!!!」
─────────────────────────────
>>>また、狙ってきたよ!
うえっ!
─────────────────────────────
「うえええ……!!」
"スライムの攻撃"と聞いて、
普通、どんなのを想像するだろうか。
酸?
体当たり?
魔法?
……ちがうんだよ、これが。
いま、僕たちが、
けしかけられている攻撃。
えーとね。
あっ!
アレだ……!
アレに似てるよ!
そう、まるで────……。
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>>>──『ホーミングミサイル』……!
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白白白白白白白白白白白白白
白 か
白白白白白白白白白 白 く
白 白 ん
白白白白白白白白白 光 白白 ゜
白 光 白 白
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く 白 白 光 白
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ぉ 白白 光 白
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ん 白 白白白
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白 光 白 オ
白 光 白
白 光 白 オ
白 光 白
白 白 オ
白白 白白
白白白 オ
オ
オ
オ
!!!
「────ぎゃあぁぁあ────!!!」
『────回避行動。』
────ぎュるるルルルルルルルウッッ!!!
空中に出現した、
ソロバンのタマみたいな歯車の並びが、
黄金のヨロイのギアと噛み合い、
ありえない方向に、彼女の重心を、流す──!!
──ぎゅうういいいぃぃぃ、いい─────んんッ!!!
────くぅぉぉおおおおおんん──ッッ!!
『────回避成功:57。』
「うわぁ────ん!! ばかぁああ───!! まだ右手くわれてるぅぅ──!! もにゅもにゅするぅぅうう!!!」
──しゅん──しゅん──しゅん────!!!
─────────────────────────────
>>>! どうする気だぃ!?
─────────────────────────────
小さな歯車が、金の煌めきを跳ねながら、
みっつ、ヨロイから分離した!
包まれている右手を、周回しはじめた──……?
────ボォォオオオオオオ!!!
─────────────────────────────
>>>……──ぉわっ!!
─────────────────────────────
三つの歯車から、一斉に右手に向かって、
炎の渦が降り注いだ!
"ガスバーナー"みたいだ!
ち、躊躇なく、腕ごといきましたけど!!?
────キゅううあんッッ──!!!
「どっかいけぇぇぇえええ────!!!」
腕に付いていたスライムの塊が、
炎を嫌がるみたいに、
弾けるようにとれた!
空中に牛乳をぶちまけたみたいだ!
『────障害排除。右腕部損害:無。各ギアセッション、起動開始。』
─────────────────────────────
>>>セ、セッションって
その使い方でいいのかな……?
─────────────────────────────
────きゅうん。
────きゅうん。
────きゅううぃぃいいいいいんんっっ!!!
解放された右腕にも歯車が現れ、
徐々に、けたたましい唸りをあげ始めていく!
金の光が増してきた!
これで、右腕も使って回避をすることができるね!
お──……?
─────くぉぉおおおんんん……!!
─────────────────────────────
>>>あ あれ……って
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……────"膜"だ。
白い、だだっ広い"トランポリン"みたいなモノが、
下から、迫ってくる!!
ひ、広い!
アンティ、横に───……!
「──うわあぁぁあああん!! ばかぁああ───!!!」
────ブンッ!!
ポイッ。
……えっ、えっ!?
─────────────────────────────
>>>あ アンティ?
きみ、いま 何を投げたの!?
─────────────────────────────
────ペとっ。
─────────────────────────────
>>>……な。
─────────────────────────────
真っ白な、
シルクの布みたいなスライムの真ん中に、
ちっちゃな金の歯車が張り付いた。
……ちょ! アレどうすんの!?
────きゅおおおおおんん!!
─────────────────────────────
>>>……───!
─────────────────────────────
小さな歯車に、穴が空いた!
あれはバッグ歯車……いや、違う、
ただの輪っかだ!
スライムの膜に、穴ができている!
歯車の輪っかが、拡がりだす────!!!
ひゅうううううぅぅ────……!!!
「ひぇえぇえぇぇええ─────ぇ!!!」
歯車の輪っかを拡げて、通り道にしたのか!
情けない声を出しながら、
金の身体をキュッと丸めて、
アンティが、歯車の輪を通り過ぎていく。
『────回避成功。58。』
─────────────────────────────
>>>……すっご。
─────────────────────────────
そんな方法があるのか……!
この時、ぼくは感じ始めていた。
アンティ、きみは…………!
「や、やらぁ〜〜〜〜……なんなのこいつぅ〜〜……!!」
『────スライム系である事は確定情報。現在、分析中。』
「もっとぉ、はやくぅ〜〜〜〜ぅぅうう!!」
『────対象が巨体なため、分析が遅延しています。』
「あほぉおお〜〜〜〜!!」
──うわぁ。
落ちながらすっごい泣いてるよ……。
や、やっぱり勘違いかな?
──ミチっ。
────っ!?
─────────────────────────────
>>>アンティ!! ひだ────……!?
─────────────────────────────
──────キィ────ン!!!
─────ぶぅああああ!!
────ぐぉおおんっ!!
ぼくが伝える前に、
一気に、彼女の身体が、上に浮かぶ。
────蹴りと、風と、遠心力!
すごい……はやいっ!
かなり下の方を、
白い手のような形の、大きなスライムが、
ぐぉんと、通りぬける──。
あの動き……
彼女と共にいると、とても遅く感じるな……。
足場にした歯車は、とっくにブーツの底に戻り、
風車になっている歯車からは、風が吹き出てる?
なるほどっ! 空気を格納していたんだねっ!
彼女の反重力装置は上か下にしか行けないけど、
風力や蹴りで、それを補ってる!
やっぱり、きみは……!
『────回避成功。59。未だ分析中。』
「うぅぅうう、せんぱぁい、どぅしたらいぃのぉ〜〜!」
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>>>! そ そうだね!
とりあえず湖の外側に逃げよう!
こいつは倒せないと思う!
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「そ、そうなのぉお〜〜?」
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>>>スライムの本体は
真ん中の"核"だけだっ!
まわりの粘液は
"水魔法"の一種だよ!
属性にもよるけどねっ!
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「あっ、そう言えば授業で……」
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>>>こいつの核を見つけるのは
デカすぎてムリだと思う……
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『────同意。一時撤退を推奨。』
「わっ、わっかりましたぁあああああ!!!」
は、はは。
こんだけ避けられるのに、
なんでこんな、怖がるかなぁ……。
────いま、きみ、すごいコトしてるんだよ?
確かにぼくが、君に"感覚"を教えた。
でも、それを使いこなしてるのは、
やっぱり、きみ自身だ。
ぼくの仮面のまわりに、
ガラス製の獣の爪のような造形が、
展開されている。
"ベアークラッチ"。視覚域拡張野デバイス。
────はやい話が、"全方位監視カメラ"だ。
だけど、それだけじゃあない。
よく見ると、ヨロイのヒザや、ヒジに、
それと同じように、
"ガラス細工の羽根のようなものが"、
展開されている……!
まさか……あれ以上、視覚を増やしたのかぃ……!?
彼女の動きは、壮絶だった。
そして、美しくあった。
とりとめがなく、
規則性なんか全然ない。
だからこそ、世界にひとつだけの、
黄金のしらべがあった。
それは、空中を飛び回る猫?
戦闘機のコックピットのカメラ映像?
急に反対にまわり出す竜巻?
……いや、バレリーナかな?
「こっちっ、く、くんなぁぁあああァァァァ────!!!!」
常に、しなやかさがあった。
こんなことを言うと、いやらしく聞こえるけど、
すべての動きに、女性特有の、
柔らかさのようなモノがあった。
この動きを見ていると、
ラクーンの里で、
ぼくがいかに、
この身体を使いこなせていなかったか、
よぉくわかる。
これが、本来の彼女の、イチバンの動きなんだ。
前の世界で、いつか、聞いたことがある。
──男性は、ひとつのことを考えることが得意。
──女性は、たくさんのことを考えることが得意。
脳科学の、テレビ番組だっただろうか。
もうずいぶん前の事だから、よく覚えてはない。
もしかしたら、眉唾物の情報だったかもしれない。
でも、今の、きみの動きを見ていたら、
それは、本当なんだろな、って、思うよ……!
今のきみは、
全身の全方位視覚の情報を駆使しつつ、
"反射速度"のスピードを調節しながら、
"力量加圧"を自由自在に使いまくって、
空中の歯車を足場に跳びまわりながら、
准反重力装置で天空に舞い上がりつつ、
風力で、空中での進行方向を微調整し、
歯車の道で、身体の軌道を曲げまくる─────。
「ぬぉにゃぁぁあああァァァ─────!!!!」
────そんなコトを、
悲鳴をあげながらやっちゃうんだもんね?
─────────────────────────────
>>>女の子って……すごいなぁ。
─────────────────────────────
「──せんぱい!! 何ふぬけたこと言ってんの!!! うわぁッッ!!?」
────ぎゅぎゅぎゅう──!!!
『────回避成功。77。』
おおっ……!
たくさんの歯車を手足に出して、
その重みで、下に避けたんだね!
─────────────────────────────
>>>女の子って頭やわらかいよなぁ……
尊敬するよ……
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「ちょ、せんぱぁい!! さっきから阿呆なこと言ってないで、なんとか助けてよぉおおおおおうぁうぅぅうあああァァ───!!?」
─────────────────────────────
>>>あ……。
─────────────────────────────
後輩ちゃんが、ものっそい泣きながら、
ダンベルみたいになった手足のまんま、
下に、落ちてった。
(*´・ч・`*)ふっ……
おちたか……










