黄金の矜持 さーしーえー
(つд⊂)また3枚ですよ……
そんな、ばか、な……!?
エンマさんの言った事を、よく理解できない……!
原石が、ひっついたですって!?
「ひっ、引っ付いたって、なんで!?」
「わ、ワシにもわからん! ホレ、見ろ!」
えっ!
いや、ちょ、私ッ、
今も攻撃、よけてるんだってばぁ!
く、とりゃ──! よっ!?
チラッ。
何あれ!?
魔力が噴き出てる!?
で、でかい……!
「ほ、ホントに引っ付いてるじゃないのよぉぉおおお!!」
「いやだからそう言ってるじゃろ!! ……お!?」
「!! エンマさん! あぶない!!」
やばい!!
ピンクお姉さんの2体が、
エンマさんの方に走ってった!
くそっ──!
「ッ! エンマさんっ、逃げて!!」
「──やれやれ、ナめられたモンじゃの──?」
「え──?」
─────がしゅ!!
─────ぼぼほんぼぉおおッっあ!!
「────ッ!!!」
エンマさんの持ってる、
でっかいハンマーが、裂けた!?
何あれ!?
炎が、灯ってる────!?
2体の女性像が、
構えているエンマさんに襲いかかる!!
「キルルルルララァ────!!!」
「──フン、もう少し笑顔のステキな女性にモテたいもんじゃのぅ──!」
────ぼぉおおどごぉぉおおおおん!!!
────ぶぅぅうおとぎゃああんッッ!!!
「キルルェェえええ──!!?」
「──────……!!!」
────"二閃"──。
二回の、炎ノ打撃が、
無表情な顔面めがけて、振り抜かれた!!!
床にぶっ飛んで転がる、女性像たち!!!
顔が、こねてる途中のパン生地みたいに、
ぐんにゃり曲がっているわ!!
マジすかぁ……!!
「え、エンマさん、つえぇぇえええ────!!?」
「はんっ、バカを言えぃ!! こンの女ども、なんちゅう粘度の材質じゃあ! 金属か石かも、よぅわからんっ! 粘りけがありよるわ! おぬし……よくこいつらの首を飛ばせたのぅ! ワシには押しつぶすことしかできん!! そおぃらァァァ!!!」
────ゴオオオオオン!!
────グゴオオオオン!!
うっわ……!
エンマさんが、
床でのたうち回ってる女性像に、
燃えハンマーでトドメさしたぁ……
よ、容赦ねぇええ────!!
……あ、とまった。
「てか、エンマさんンンン──!!! 貴重な遺跡の技術、そんな壊し方しちゃ、ダメですってばぁあああ!!!」
「ばっ、バッカモノぉおお!!? おぬしの方が数をやっとるではないかぁぁあ!!!」
「そ、お、だ、け、どぉぉおおおお────!!!?」
よっ、
とっ、
はっ、
ひょい!
ぱしぱし、
ひゅ、ひゅ、
ひゅ────!
私が攻撃を避ける軌道にそって、
白金のマントがなびいていく……!
「お、おお……!よう避けよるのぅ……。ええぃ! 聞けぃ娘っ子!」
「なによぅ──!!!」
「仮にこの原石を返したとして、こンの女どもが止まるとは思わん!!!」
「ッ! だ、だからって──!!」
こんなの破壊したら、
世界中の学者さんが悲しむんじゃないの──!!!
「──よう考えぃ!! こいつらが地上に出たら、どうなるのじゃ!!」
「──────!!」
な…………。
こ、こいつらが……地上に出る、ですって……?
今までに、想像だにしなかった事に、
顔がこわばるのが、わかる。
「──娘っ子! ワシのやっとる事は、"トレジャーハント"じゃ! そりゃ……やってる事が正義の味方っち言われたら、そうじゃないかもしれん!!!」
「…………」
「でもなぁ、だからこそ!! 自分でやった事に、責任は持たんといかんのじゃあああああっ!!! それがっ、宝を探す者の、いっぱしの矜持よォォォォオッ!!!」
「──────ッ!!!」
…………。
……………………。
…………………はは。
「────はははははははは!」
「む……? 娘っ子……?」
…………はぁ。
……あんたねぇ、
ヒトのこと、ドロボウに巻き込んどいて、
なに勝手いいくさってんのよ!!!
……ハッ!
まぁ、いいわ……
言ってることは、まぁ、わかったのよ……。
「──キルルルルララァ────!!!」
一体のピンクが、こっちに殴りかかってくる。
……やれやれ、やめーた。
────おぅら。
───────ががキィィィィイイインンン!!!!!
「──キョオオアァア────!!??」
私のパンチを喰らったピンクさんが、
みごとに、爆散した。
「……自分のケツをよ……、自分でマくれって、こったろうがよ!」
拳を、振る。
破片が、床に飛び散る。
ロックソルトみたいに、キラキラする。
『────アンティ。やるのですね。』
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>>>はは! ガラわりぃ!
でも そっちのほうが
きみっぽくて いいよね!
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おい……。どゆ意味やねん、せんぱぃ……。
いや、だってさ……
いま、考えたんだけどさぁ……。
起こしちゃったのは、私らだけどさぁ……
コレ、外に出ちゃったら、
一番近いの、"ラクーンの里"なんだよね……。
こいつら野放しにするとか……
よくよく考えたら、ありえなぃんだよね……。
…………。
あ──あ──。
はいはい、遺跡破壊ですよぉ。
今から破壊しますよぉ。
────だから、どうしたってんだ───。
「……古代の遺産なんだか、しんねぇけどなぁ──」
ギリギリと、ギラギラと、
全身に、力を込める。
「──こんなアブないモン、つくってんじゃねぇよ」
それに応じるように、
金の龍のヨロイの、
至るところが突出する。
こいつは、私にノッてくれる気らしい。
「勝手に起こしといて、ワルいんだけどさぁ……」
手を前に出し、
指の先まで、力を込める。
ナックルが、ガチンと、おりた。
「……お姉さんら、けっこうアブなそうだからさ」
一歩前に踏み込み、睨みつける。
────お前らの運命は、決まった。
「 ────覚悟をもって、ツブす。 」
『────レディ。殲滅モードに移行します。』
さぁ。
文句があるやつ。
その、
なぁンもない顔に、口あけてよ。
「────なんか、言ってみろ、ゴルァ。」
「 キ、キル、ル……キルル、ルゥ……? 」
────あっ、いった!?
∑(;º дº)ワルいやっちぁぁあああああぃ!!!










