4の3 土の国そして次の国また次の国
俺達はどんどん進んだ。
土の国は凄いところだった。
竜神様の与えた、土の魔法を使いこなし、素晴らしい都市を作り上げていた。
そして農業が盛んで、土を耕し国民は皆肥えていた。人口も多い。
「私達も見習うべきよ。」
猫イチが興奮して言った。確かに、その通りだ。
俺達の国はマナが豊富で、農業なぞする必要はなかった。直ぐにそこいらを漁れば、食い物が見付かるし海に入れば手づかみで、魚が取れ、川も同じだった。食い物に関しては、発展はなかった。
建物も、この国は、土属性を生かし、堅牢で然も芸術性に富んだ造りだった。
この芸術性も、俺等にはなかった。
人口もヘルでもなく増えるでもない。いつもの顔ぶれで、集まっている。
この問題を解明したのは矢張、猿人だった。
「多分、この世界の魂は、新しく生れているのだと思う。我々は同じ自我が其の儘生まれ変わるから、新しい考えが発言しないのだ。」
竜神様の作った、俺等の国にはこれ以上の独自の発展が無いと言う事の事実に皆意気消沈した。
だがこの世界をよく見て学ぶ事は出来る。
ここに転移陣を敷いたら直ぐに次の国へ行こう。
他の国はどのような発展をしているだろう。皆気を引き締めて、次の国を目指した。
猫イチは未だ俺等に着いてくることに決めた。
「最後まで着いていって、そこから転移する。」
と言っている。
次は火の国だ。俺等と似たような国だろうか。明るい火の煌めきが周りを渦巻いているのだろうか。
俺等は期待に胸を膨らませながら、赤道直下の火の国に接岸した。
この国は暑すぎる。
しかし植生は何故か他の国と同じだった。猫イチが言った。
「前世の記憶通りなら、この位置にはもっと違う植物が育っているはずなのに、ここはまるで、気候を無視して作られている。その内おかしな事にならなければ良いけど。」
俺も其れは感じていた。
闇の国も、土の国も、更にこの国も何故か皆同じような植生、同じような動物なのだ。
多分この国を作った神様は、皆で話し合いながら創ったのではないだろうか。疑問に思わずに其の儘其処に同じものを置いた、若しくは無理矢理ここに置いた、と言う風に感じた。
只、魔獣だけは全く違う発展をしていた。
これは竜神様のせいではないだろうか?事実は違うかも知れないが、何となくそう思った。
火の国の発展は殆ど感じられなかった。一部の気候が穏やかなところに人が集中し、其処にへばりつくように暮らしていた。未開の原始人のようだ。お互い小さな土地を奪い合い殺し合っていた。
俺等は彼等に火の魔法の使い方を教えたが、使いこなせるには時間が掛かりそうだ。
次は、水の国だ。




