第五話裏編『本家と本家』
歩くのは良いけど……遠い。それも別にどうでもいい。でも……
「流石にうるさ過ぎる……」
お戯れが過激になってる気がする……本当にうるさいから止めようとしたけど……
「本物ならいざ知れず……貴女では無理ですよ」
……
「うん。何して怒らしたの?」
「過去の人です。些細な事ですよ。ただ、まぁ……色々と有りましたから。今は放置しておいて下さい。それと着きました」
目の前には大きな扉があり、ゆっくりと開くと話し声が聞こえていて、困惑してると……その相手を見て心底面倒くさくなった
絶夏は当たり前として……終雫が居たのだから。だけど、お母様は今は叔父さんの所に行ってる……本来ならお母様が行く筈なのに……
想定外の事だったから止まってしまう。けど、起きた事は仕方が無いし……神華を名乗ってしまってる以上は仕方が無い……まだ、確定した訳じゃないけど……そこまでしてしまってるから疑ってるのも事実。なら……
遠回りよりかは別に良い。取り敢えずは……彼岸の方を終わらせないと……
「どうしたの?。早く入って来なさいよ。使い魔」
言われた通り入った瞬間に、お母様の姿を急に解かれて『熾炎奏烽』としての姿に
周囲は焼き尽くされているが……外の騒ぎなのだから、そこは無視出来る
ただ……命令系となれば……か
「凄い……本当に人間そっくりの子なのね。確か……神華星月の使い魔だったかしら?」
もう一人の女性……終雫がそう言う。私は立つだけで座ろうとしない。座っても燃やしてしまうのだから……わざわざお母様の姿にしてる意味を無くされたのだから……
「使い魔で良い……そっちは後で……今は彼岸の当主……絶夏と話したい」
素を出しそのまま言うと怒られると思うけど……
「良いよ。別に取り繕われてもこっちが困るだけだから。それに……一応、名前自体は使っても良いと言ってあるしね
で、要件は先日の?」
「うん。神華と思う……けど、分からないから調べるつもり。後……天星叔母さんも来てたから……多分向こうも噛み付くと思う。もしそれが……神華じゃなくても……どの道……異能力者なら出てくると思う」
「なるほどね。でも確証無いからどうにもならないと?」
「簡単に……でも、炎自体は覚えてる。誰かが意図的にしたのは確か。お母様には言ってないけど……単独もしくは……複数。それも、大規模な災害を起こせる異能力者が最低一人、もしくは複数人を使った大規模災害……と思うけど、私も分からない」
「……神華が関わってるのなら私の責任でも有るけど、何故?」
「……一番怒ってるのはお母様だから」
「どういう事?」
「言ってなかったかしら?。と言うよりかは……こっちで伏せていたからそっちに回らないようにはしていた
彼女は……炎の始祖。変幻系異能力者で特殊な部類。自然系とは違うく、人類最初の炎に変幻する異能力者
多分……目の前の子が本物の姿をしてるのは抑える為。それを私のせいで解放させてしまったから、今も尚、この場だけ焼かれ続けてる」
「……暑いのはそのせいね……と言うよりかはそれは本当なら……」
「えぇ。だから伏せた上で隠していたのよ。使われない為に。勿論……貴女も例外じゃない。信用してないとは違う
天星が引き取った神華であり私が彼岸として認めて、ようやく匿った存在
彼奴の為なら幾らだって協力するしね」
「絶夏……何で教えてくれなかったの?。それは私達の問題でもある。なんの為に……彼岸に頭を下げたと思ってる……?」
「それに関しては悪いとは思ってる。ただ……こっちにも都合はある。彼女の母親はこっちを選んだ。だから、私はそれに協力するだけ
終雫。これはそっちの問題でもある。忘れてないでしょ?。粛清に協力したのも……精算して貰ってようやく対等になれる。当主なら分かるでしょ?
神華を変えようとするのなら私は協力する。ただ、この件に関しては……私、天星、彼女の母親の問題。それだけは分かって欲しい
出来れば……貴女とは敵対したくないし、良好な関係を続けたい。だから……今ここで彼女の情報を渡したのよ。その為に呼んだ。都合が良くなったからよ」
「……そう。でも……それなら何故今?」
「先の件……街崩壊よ。バレたからよ。神華にも隠していたのに。彼岸にもこの屋敷に居る人間以外には話してない
何処から漏れたか?。勿論……身内の問題なら私は君に話さない。理由は分かるでしょ?」
「……ここのメイドは優秀ね……」
「彼女を昔から知る人間……つまりは彼女の身内が問題を引き起こした事になる
まぁ、これは単なる推測だけど……始祖の炎の彼女を引き寄せるのに炎を使うのも、あの日彼女が国の機密のビルの件
彼女をあまりにも知り過ぎてるから」
「……知ら……」
「当たり前よ。貴女は彼岸の身内になったのだから……ただ、責める気は無い。私が神華を身内にしたから、私の責任にもなる
どの道……これに関しては折り合いを見て話すつもりだったけど……状況が状況だったから。悪いわね。別に怒って貰っても構わない。どの道……私達で保護するよりかは……最強の異能力者である天星の元に居た方が私は安心するから」
「……いえ……助けて頂いたのにそこまでは……絶夏は何処まで……こちら側に隠してる……の?」
「……悪いけどそれは答えれない。ただ、これだけは言える。神華に遺恨を持つ人間がこっちの人間と結婚してる事を踏まえたら……下手に話せないでしょ?」
「……そうですね。すみません……」
怖い……と言うよりかは……やっぱりと言うべきか……敵に回したくない……それに気になる事も言ってたし……
今は……
「使い魔ちゃん。悪いわね。置いてけぼりにして。一応身内間の問題なのと、件の件で話すべき事を話す為に呼んだのがそういう訳よ
で、本題に戻ろう。丁度……神華の当主も居る事だし話は楽になるでしょ?」
確かにそうだけど……さっきまで違う雰囲気で困惑してしまうし……相変わらず外は騒がしいし……
「本題の前に確認しても……?」
「えぇ」
「お母様は……どっち側?」
「……そんな事。そこは好きにさせてる。それだけ?」
「……これはお母様には言ってないけど……私は彼岸と名乗りたい……お母様は神華と名乗ってるけど……せめて区別出来る様にしたい……」
「……フッ……そんな事。別に構わないよ。どの道……見た目同じの全く別の人間で同姓同名を区別するのは大変だし……あの子なら、面倒という理由で同名にしてるだろうしね
正しく神華の血を引いてるね。終雫」
「……本当に……面倒くさいのにやる事は厄介な事をする。正しく私達」
それだけ言って少しは安堵した……まぁ、炎で大体分かってしまうお母様だから言わなくても今現時点で分かってるだろうけど……
にしても……怖いなぁ……
「じゃ……本題……お二方に援助して欲しいです」
私はそれだけ言う。流石に適当すぎたかな……分かるとは思うけど……それでも多分……
「なるほど……まぁ、うん……仕方が無いしね。ただ、使い魔ちゃん。難しいと言えば?」
「諦める。お母様には怒られるとは思うけど……忙しいのに無理言ってるのは分かってる。だからこれは希望的観測で希望的な望み
現実にならないと分かってるから私は無理でも言うだけ言ってみるだけ。その後は……知らないけど、お母様ならどうにかするとは思う」
「適当だね。まぁ、援助くらいは別に良いよ。身内だしね……神華と違って内は比較的まともだしね」
「絶夏……それはこっちにダメージ来るから止めて……」
「アハハ。ごめんごめん。と、割と洒落にならないことしてるしね。そっちは考えるけど、終雫は私の中では信用して高評価だから安心して
だからそっちを任せてるのよ。それはそうと……援助とは?」
「もしもの時でお願いしたい……後、割と現実的な話で……家事出来る人を……お母様出来ないから……」
「……割とまともな援助ね……まぁ、そこは良いけど……家事出来る人かぁ……終雫。居る?」
そう言って振る。多分これも試してるのか……本当にそうなのか……多分、こっちの問題も片付けようとしてるのか……
「居ないことは無いですけど……身内じゃない子なら。性格はまともだけど……根本的には神華と似ている感じの子が……比較的にまともですけど……」
「じゃ、その子で。何かあれば何とかなると思うしね」
私の方を見る絶夏……何と無く問題は私が解決しろと……言ってる感じだった




