吸血鬼の襲撃
in 学園内
母が死んでから一週間。
結局、園長に預けられるという事で、養子にはならなかった。
『寮はどこですか?』
「最上階の、部屋じゃ。
制服と荷物は全部入れておいたわい。」
『有難うございます』
「では、また明日。
今はゆっくりと休みなさい」
頭をぺこりと下げて
【1003室】の鍵を開けた。
『すごっ…広っ』
思わず出てきたことば。
《コンコン》
『はーい。』
服をタンスの中に入れていた時だった。
「…俺」
『…は?俺々詐欺?』
「ちげぇよ…ゼロ」
『あー、はいはい』
ガチャっと、扉を開けた。
『なんですか?』
「…ご飯。
食いにこいよ。」
『良いんですか?』
「…ん、別に。おまえが、迷惑じゃなければ。」
『有難う?ゼロ!』
「…別に。」
照れたようにそっぽを向くと、スタスタと歩きだした。
『ちょっとまってよぉ!』
「待たねぇよ。早く来い。とろいな」
『……いや。本当に…』
なんか―
なんか、嫌な予感がする…
尋常じゃないほど…
汗が出る…
何かが上ってくる。
「どうしたんだよ。」
さすがにゼロも、私の様子に異変を感じたらしい。
『…なんか来る』
曲がり角の先に居る。
『ゼロ。こっちにきて』
「…」
あれ、ゼロ…
対吸血鬼の武器…
【ローズ・ガン】
握ってる…。
もしかして―…
この先に居るのは…
吸血鬼?
妖刀・阿修羅
私の対ヴァンパイアの武器。
『っ!』
意を決した瞬間。
何かが私の横を過ぎていった。
「吸血鬼ッ!」
引き金を二度引いた。
しかし、相手は私を悠々と担ぎ窓から飛び降りた。
世界は反転し―…
月夜は…
静寂だった。
続く。




