僕のお姫様
『ちょっ…離せー!』
「嫌だ。」
私を担いだまま、木々を掻き分け森に進んでいく。
『マジ…死んどけ。』
「残念ながら、簡単に死ねないな。」
『うるせー!』
ジタバタするが、中々抜け出せない。
「煩いのは、君の方だよ。少しは、静かに出来ないのか?」
『お前が勝手に担いでいくからだろ!!』
「じゃあ“担ぎます”って言えば良かったのか?」
『良くなーい!!』
「ならどちらも一緒だろう。」
『〜…っ!良いから、下ろせぇっ!』
すると、木に座り私を向かい合わせた。
『なんかする気か?!』
今まで被っていた黒いフードを取った。
メチャクチャ綺麗。
黒くて長い髪の毛に、ルビーの色をした目。
鼻も高くて、本当に綺麗。
…じゃなくて!
早く逃げなきゃ。
「ニゲラレナイ。」
私を抱き締め、耳元で囁く。
『離せ////!』
「離さない…」
私は妖刀を握って。
相手を切ろうとした。
「俺に従え。逃げるな」
次の瞬間―
何が起きたか分からなかった―…
『んっ。』
「ごちそうさま。
はい、行くよ」
『…』
私は―
放心状態のまま―
担がれ―
森に消えた―
次に目を覚ましたときは…
豪邸のベットの上にいた。
『何処…ここ…』
目がハッキリと見えるようになったとき、私は呆然とした。
『ネグリジェ…?何で?服返せぇ!!』
すると、横で何かが動いた。
誰か、ベットの中に居る。
「ん〜…」
『君誰?』
私より、二つ下くらいの金髪の可愛らしい少年。
『…抱きつかれてるし。
おーい。起きろ!』
「…ふゅ?」
か、可愛いvV
……じゃなくて!
私を早く逃がしてもらわなくちゃ!
「…起きたんだvV
僕のお姫様vV」
は?
お、お姫様?!!
私はベットから急いで出た。
『あんた誰よ!つか、私の服返しなさいよ!』
「僕は【ペテロ・ギウス】宜しく〜ちなみに、君より年上だからネ」
『嘘臭いし。てか、帰らせてよ!!』
瞬時に私の前まで来て、私を押し倒した。
『ったぁ〜!何すんだよ!』
「吸血鬼はね…
執念深くて…薔薇が好きで…夜にしか活動しない…
あと、一つあるんだよ」
『はぁ?知るかよっ!離せ!』
「あと一つは―‥
好きなものは、とことん愛するんだ。」
私には―
何が言いたいのか分からない。
とにかく、逃げたかったんだ。
続く




