漫画のネタ?
現地にやっと着いてワゴンを降りた。
そこはラフティングクラブだった。川沿いにログハウスがあり、アウトドアスポーツクラブと大きな看板が掛かっていた。
「あれ?じゃあ、ここに直接申し込んでも良かったの?」とそばから離れなくなった草壁仁に聞く。
「そうみたいだな。ある程度、人数揃えば。ほら、家族連れとか、学生グループいるよ。」仁が指さす方を見ると河原で指導員からレクチャー受けてるグループが見えた。
「そうなんだあ〜私はてっきりあのグループ入らないとラフティング出来ないのかと思った。」女子大生のグループから情報仕入れたので知らなかった。
あの子達も4人居たから自分達で申し込めばと思った。また会えたら話そう。
川沿いの道を歩いてくる人もいた。ログハウスのカウンターのパンフレット見ると最寄駅があるようだ。
「なんだあ〜あの地獄の車乗らなくても遊びに来れるんだ!」思わず蘭子も小声で仁の耳元で話す。
「あれ?いつの間にか2人良い感じじゃないですかぁ〜はい、これ。また読んでサインしてください。」とまた誓約書を渡された。
「あれ?さっきのは?」蘭子が思わず聞く。
「あれは僕のラフティング社会人サークルのです。
これは、このアウトドアスポーツクラブのです。全く別ですからね。また、ココのを読んでサインしないとラフティング出来ませんよ。」と他の人の所へも配りに行った。
「ハア〜、2度手間だったかなあ〜面倒くさい。」と読み直す。
「でも少人数で参加すると、ほら見ろ。グループの中に混ぜられておびえてる奴ら居る。」仁が河原を指差すと女子大生の2人組が男の子のグループと同じボートになるのでとまどっている。
「そうかあ〜そういう事もあるからボート1台借りれるぐらいのグループで来た方が良いんだね。仕方ないか。会話が楽しめれば良いんだけどね。」蘭子は肩を落とした。
蘭子世代でラフティングしょうと声かけしても友達は誰一人参加してくれないと思う。
実家戻った正月に弟を誘ったが断られたし。
蘭子の友人も兄弟もヲタクしかいないのだ。誰もラフティングなんか死んでもやらない気がする…
「仁の周りもラフティングしそうな人居なかったの?」と聞くと「エッ???」と驚く。
なんで、そこで驚くの???と蘭子は不思議になる。
「ああ〜、いや、そうか。俺はこの社会人ラフティングサークルに用があって参加したんだ。ちゃんと確かめたい事があって…」と顔をシカメて言葉を濁した。
また駅であった時と同じ顔になる。
誓約書のサイン出来そうな角のカウンターへ引っ張っていく。
「最初会った時もそんな顔してたじゃん。来るもの皆、敵!みたいな。
…なんか恨みでもあるの?このサークルに?」と一際小声で聞く。
周りに散ってるメンバーを見回す。
やっと支倉は女の子達から解放されて、凛と2人でカウンターで書類読んでる。
都と京香と近藤は、3人でテラスで河原のラフティングの陸上練習してる人たちを眺めてる。小久保は主催にまたグチってるようだ。
「…アンタなら良いか。それに漫画のネタにもなると思う。注意喚起してもらいたいんだ。」と決心した顔をする。




