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一体感

「お疲れ様でした。ほんと仲悪いのにチームワークは抜群でしたね〜変なの」とインストラクターの2人に笑われた。

いつの間にか、川幅が広いゆったりした川になっていた。

さっきまで荒れ狂ってた濁流がウソみたいだ。

インストラクター2人は大急ぎでボートを川から上げて待ってるトラックに運び上げていく。

また上流へ運ばないと待ってるお客さんが居るのだ。

皆、トラックに借りてたパドルを返しに行く。

「ねねっ、いつもの飛び込みやろうよ!」都が河原に戻る途中の岩によじ登る。

それは川に向かって飛び出した巨大な岩場になっていた。さっき、ラフティング終わった時、前のチームの人達もそこから川に飛び込んでた。

都と京香は救命胴衣とヘルメットを外して髪を下ろして、岩場から下の川を見る。

「フワ〜ッ!いつもながら、上から見ると恐い〜っ!!!」ラフティングでまだ興奮が冷めず、皆ココから飛んで肝を冷やして冷静に戻るらしい。

いつもなら絶対そんなチャレンジしない蘭子もそのまま歩いて戻る気になれず、また川へ向かう。

「蘭子さんも飛びなよ!」先に飛び込んだ都が下の川から蘭子にも飛べと言う。

「エエッ、下見たらやっぱり無理!恐い!ど、どうぞ草壁くん、先に飛んで!」と後ろの草壁に譲った瞬間、「あっ、UFOだ!」と草壁が空を指差す。

「えっ、どこ?」と草壁が指さした方向を見上げた瞬間腰を抱えられて宙を跳んでいた。

「へっ?」間抜けな声が出る。

そのまま、次の瞬間水の中で泡だらけの中で目の前に草壁の顔があった。今まで見たことない笑顔でビックリするが、瞳がキラキラして綺麗だなと思ってしまった。

ある程度沈むと反動で身体が浮き上がる。水面から顔を出すと川の周りの木々の鮮やかな緑が心に刺さる。

生と死が交互に襲うような快感の連続が、やっと治まるような…鳥のさえずりがやっと耳に届くようになった。

「何するのよ!」蘭子は怒る。

「だって、あのままだと延々前で停滞してそうだったから。面倒だし。」と悪びれず草壁が笑う。

すでに都や京香、近藤に小久保も戻ってもう一度飛ぼうとしてる。

「私はもういいや。ログハウスに戻るよ。」と蘭子は上の道へ行こうとすると、まだ支倉が岩場の上で凛に促されながら躊躇していた。

「前は平気だったじゃん!どうして?」と凛が聞くと

「だって古賀さんが、飛ぼうとしてるのに近藤さんが急に声掛けるからよろけて助けようとした都さんと一緒に落ちるみたいになったじゃん?

あれ見たら怖くなって…ごめん。」支倉が岩場に座り込む。

「へっ?そんな事あったっけ?」言われた近藤は首を傾げてる。

「バカ!アンタが既婚者なのに1度だけ、どうしても告白がしたい!って言って、いつするのか?と思ったら最悪なタイミングでしたじゃない!」都が近藤の頭を叩く。

「そうだ!1回飛び込んだら決心ついて、それて2回目の時に声掛けたら、エッ?って振り向いたらバランス崩して…」近藤もやっと思い出したらしい。

「おかげで私が一緒に飛んだけど、体勢戻せなくて上から覆いかぶさる形で川に落ちたのよ〜顔面も腹打ちで痛かったわよ〜」と都がまた近藤の頭をパンパン叩いた。

…何だか嫌な予感がする。

「その時…その古賀さんはどうだったの?」蘭子が聞く。草壁の方を見るとすでに胸元を開けて手を入れていた。

「背中痛い〜って、でもウェットスーツ着てたから私も古賀さんもまだマシだったね。と2人で話して戻ったけど?」都が首をかしげる。

草壁が何か聞くかと思ったが、そのまま元のログハウスまで沈黙したままだった。

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