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ガスリア王国 〜おならの音がすべてを決める国〜  作者: 猫やろう
第二章 『トムトムダンジョン編』
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12/17

第12話 来世で、もう一度あなたと

ここは……どこ?


暗闇に包まれた意識の中、私はふと悟った。


「そう…。私は死んだのね」


不思議と怖くはなかった。むしろ、どこか清々しい気分だった。


しまさと過ごした、あのたった一ヶ月。

私の人生の中で、一番幸せな時間だったわ。

思い返せば、今までの人生はろくなものじゃなかった。


家柄も良くない。学歴もない。

何もなかった私が唯一逆転できるとしたら冒険者しかない。

そう、それだけが、私に残された希望だった。

でも私の希望も叶わなかったのね。

報われないことこそもあるのが人生よね。

でも、これでいいのよ。


心がすさんでいた私に、しまさはそんな気持ちでこのダンジョンに来た私の「青い目」のことを、

「まるで宝石のように綺麗な瞳だ」


そう言って、初めて褒めてくれたの。

誰も、そんなふうに言ってくれたことなんてなかった。

この青い目を気味悪がって、家族にすら捨てられたというのに。


もう少し、彼のそばにいたかったな……。

だけど、これでいいのよ。しまさには、世界を救うという大きな使命がある。


私と一緒に暮らしていたら、きっと彼は冒険者をやめて、

小さな町で平穏な日々を送ることになる。


それって、確かに「幸せ」かもしれないけれど──

「刺激」が足りないわよね。

そう、それはまるで

「タマネギの入っていないポテトサラダみたいなものよね」


私は、先に行くわ。

死後の世界で、あなたをずっと待ってる。

来世では、今度こそ結婚しましょう。

だから、私の死を悲しまないで。

しまさ。あなたが笑ってくれるなら、それで十分なの。


そうそう、最後に、あなたに贈り物があるの。


これは、私の“加護”

あなたに託すわ。

名を『エンチャント・エヴァーレイス』

「決して、愛を忘れぬ者に宿る力」


またね

──アンドレアス・メアリより

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