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死獣神~死の書~  作者: 天馬光
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夜王(4)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の終わりの物語。

 その余裕を裏付けするかのように、黒龍は化け物じみた戦いぶりを発揮する。


 元々高い技量を持つ彼の攻撃は、省略化されたことでほとんど必中と化しており、それを読んで回避するのは常人ではまず不可能。事実、この短時間の間に、獅子と緋蘭と十三は死んでこそいないが、戦闘不能に陥っている。

 地獄から蘇った男・黒龍は、名実共にチート級の力を持つ最強の敵として、死獣神の前に再臨したのだ。


 それでも、青龍はめげずに朱雀とペガサスと一緒になって攻撃をしかける。


「今だ! 天手剣!」


「うちのもくらえ! 死なば諸共じゃ!」


「いっけー! 逆鱗ざーんっ!」

 攻撃は命中し、血が流れる。が、その傷もまるで某バトルマンガに登場する緑の宇宙人のようにすぐ癒える。

 悔しそうな顔をする青龍らに対し、黒龍は不敵に笑い、


「片腹痛い……闇夜(やみよ)」

 と、言い、黒龍神腕による超高速の斬撃で、グラウンドにいた黒猫以外の死獣神の仲間を斬りまくっていった。

 これにより、助っ人は王龍に守られた凜華以外全員戦闘不能。死獣神メンバーの大半も、黒龍神腕に斬られたことで、毒に冒された。

 この状況で脱落者が出るのは厳しい。ペガサスと澪は手分けして解毒とケガの治療にあたった。


 その間、青龍1人で黒龍の相手をすることになる。


「黒猫の本心をまだ本人の口から聞いていない以上、あいつだけは見逃してやる。だが……」

 黒龍はそう言うと、刀を手にし、


「龍鱗という頑丈な鎧を持つ君には、手加減などしない。徹底的にいかせてもらうぞ」

 と言い、左片手一本突きを3連続でくらわせた。闇夜流剣術の技の1つ・三連平突きである。

 幸い、龍鱗を纏っていたおかげで貫かれこそしなかったが、強烈な衝撃を連発で叩き込まれたことによる内蔵へのダメージは否めない。


 黒龍は龍鱗の耐久性に驚きを見せるが、だからといって手を緩めるつもりもない。黒龍神腕を装備すると、それを瞬時に最大まで伸ばし、青龍を四方八方に渡って幾重にも囲った。


「君のためにとっておいた奥の手だ。ありがたく受け取れ。黒龍陣(こくりゅうじん)……裁牙(さいが)」

 そう言ってすぐ、包囲していた黒龍神腕が、まるで巨竜が噛みつくように何度も切り裂いてきた。

 青龍は必死にガードするも、シャドメタリウム自体がエネルギー伝達率が高い物質なため、彼の強い殺意によって精神エネルギーが発生し、それを纏った刃が、容赦なく彼の体中の肉を抉り取っていく。


 あまりにも痛ましいその光景に、仲間の治療にあたっていた鳳凰と彼女からの治療を終えたばかりの朱雀は、居ても立っても入られなくなり、青龍の救援に駆けつける。


 が、2人が来たところで焼け石に水。戦況が不利なことには変わらない。

 せめて、ほんの僅かでも追い風になるようなことがあれば……万策尽きた玄武は、黒龍を注意深く観察し、奇跡の1つでも起きて流れがこちらに傾かないかと、藁にも縋る思いで願った。

 これまで、色んなターゲットと死闘を繰り広げてきた青龍達ですが、黒龍ほどの強敵は後にも先にもいません。断言できます。

 空前絶後の強さを誇る作中最強の敵を相手に、彼らはこの後どう挑むのでしょうか?

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