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死獣神~死の書~  作者: 天馬光
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因縁との再会(1)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の終わりの物語。

 しばらくして、AI以外の死獣神メンバーが奏からの連絡を受け、駆けつけた。

 未だに泣き笑いを続けるペガサスの様子を見ていつもと違うと戸惑う玄武らに、龍が事の一部始終を話すと、初めて知った彼の素顔に朱雀達は、哀れみからかける言葉を失う。

 中でも黒猫は、かつての自分と今のペガサスが重なったらしく、誰よりも同情していた。


 やがて、ペガサスが泣き止み、平静を取り戻したのを確認すると、青龍は昼間から抱いていた例の疑問をぶつけた。


「ペガサス君。教えて。どうして僕らの間に亀裂が生じたのか。いくら考えても、それだけがどうしてもわからないんだ」

 そう聞かれて、ペガサスは快く頷き、彼の問いに真摯に答えた。


 彼らの間に亀裂が生じた理由。それは、京士郎との一件以降、龍が殺人狂のイカレた殺し屋から、人の命を尊重し、無為に奪うことを嫌う優しい少年に戻ったからだ。

 人を殺して高笑いをするほど壊れていたのに、いつの間にか歪みきった殺人欲求は薄れ、壊れた心も直っている。おそらく仲間達との出会いや日常、海姉弟のような根っからの悪人ではないターゲットとの別れが、彼に変化を齎したのだろう。

 そうなった彼に、最早殺し屋の資格は無い。誰よりも心が壊れているからこそ、いち早く気付くことができたペガサスはそう断じ、自分とは相容れないという意味を込めて、翔馬を通じて『亀裂』と表現していたのだ。


「そういうことか……じゃあ、その理屈で言えば、雲雀達も……」


「そう。彼女達も今では、悪癖や殺人衝動が収まりつつある。そういう意味では、君と同じだね」

 そう言われた朱雀と黒猫には、思い当たる節があった。復讐心とブラック・ナイトでの教育によって染みついた殺人欲求も生首とのディープキスもここのところ頻度が減ってきている。

 その要因となったのは、他ならない青龍にある。


 殺し屋集団のトップ3の殺意の低下。死獣神としてはかなり痛手かもしれないが、彼らの人生を考えれば、大きな好転と言えよう。少なくとも、死獣神メンバーの大半や奏はそう思っている。

 これが『亀裂』の正体。

 主人公達が真人間になりつつあるのは、作品の終わりが近付いてきている証かもしれませんが、彼らのことを思うと本文のとおりで、諸手を挙げて祝福するべきなのでしょう。

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