テスト
アッシュフォードの北の開けた野原は静かだった。
高い草。
木なし。
家なし。
空き空間だけ。
テストに完璧。
マグナス・アイアンソウルが前を歩いた。
手に魔法使いの杖。
翻る青いローブ。
戦士が続いた。
一歩ごとに響く鎧。
そして後ろに——
ヘリオ。
五分歩いた。
マグナスが止まった。
振り向いた。
「ここでいい」
周りを見た。
平らな野原。
全方向の視界。
見る者なし。
邪魔する者なし。
完璧。
ヘリオに向き直った。
微笑んだ。
礼儀正しい。
冷たい。
「では。ヴァロリン氏。見せろ」
ヘリオは何も言わなかった。
マグナスが続けた。
「まともなファイアボールを見せろ。手始めに」
間。
「複雑なものじゃない。ただ...簡単なデモンストレーション」
ヘリオは地面を見た。
「問題は欲しくない」
「問題?」マグナスが短く笑った。「問題なし。ただの専門的好奇心」
杖を上げた。
「見ろ。見せてやる」
目を閉じた。
マナが流れた。
巨大。制御された。強力。
「ファイアボール」
空中に——彼とヘリオの間に——
炎。
赤。オレンジ。中心は白。
完璧な球体。
直径三メートル。
熱がヘリオを波のように打った。
一歩後退しなければならなかった。
球体が浮いた。
制御された。安定した。
ランクS。
真の力。
巨大。
マグナスは誇らしげに見た。
「分かるか? 簡単だ。何をすべきか知っている者には」
手を振った。
球体が消えた。
プフッ。
ヘリオに向き直った。
「さあお前だ」
間。
「こんなに大きくなくていい。小さくても。少なくとも何かできると証明しろ」
ヘリオは動かなかった。
「私は...しない方がいい」
マグナスが首を傾けた。
「しない方がいい? 興味深い言葉の選択」
間。
「でも要求じゃなかった。命令だ」
声がより冷たくなった。
「ファイアボール。今」
ヘリオはマグナスを見た。
それから戦士を。
剣に手。
準備している。
「できない」
「できない」マグナスが繰り返した。「それともしたくない?」
「両方」
沈黙。
それからマグナスがため息をついた。
「分かった」
手を上げた。
マナが流れた。
今回は違う。
「エアプッシュ」
ヒュオオオ!
圧縮された空気がヘリオを打った。
見えない拳のように。
胸に。
ヘリオが飛んだ。
二メートル後ろに。
重く落ちた。
硬い地面。
痛い衝撃。
息を切らした。
マグナスがゆっくり近づいた。
杖が地面を叩く。
ヘリオの上で止まった。
「認めろ」
穏やかな声。
冷たい。
「詐欺師だと認めろ。トリックを準備したと。共犯者。爆薬」
地面にいるヘリオを見た。
「認めろ。そして王に戻る。愚かな少年が注目を求めたと言う」
間。
「あるいは次の攻撃で...地面に押すだけじゃ済まない」
戦士が近づいた。
剣に手。
メッセージは明確。
ヘリオは空を見ていた。
認める。
詐欺師だと言う。
そして...
そして何?
確実な追放。
王に通知される。
家族...未来なし。
家を売った両親が何のために。
だめ。
立ち上がった。
ゆっくり。
震える脚。
でも立ち上がった。
マグナスの目をまっすぐ見た。
「いいだろう」
間。
「お望み通り」
マグナスが微笑んだ。
「ようやく。見せ——」
ヘリオが話し始めた。
「分子分離酸素を介した部分圧勾配による局所的体積排除を線形方向廊下に座標A点とB点の間で——」
戦士が反応した。
「大魔法使いを無視する?!」
一歩踏み出した。
蹴った。
強く。
ヘリオの肋骨に向かって。
ヘリオは見た。
でも止められなかった。
公式が完成していない。
バリアが作動していない。
蹴りが来た——
カラン!
金属対金属。
戦士が後退した。
「何が——」
彼とヘリオの間に——
エリーゼ。
抜いた剣。
防御姿勢。
刃の側面で蹴りを受けていた。
激しく息をしていた。
解けた髪。
額に汗。
激しく駆けてきた。
「触るな!」
戦士が見つめた。
「お前——」
エリーゼは完全に彼とヘリオの間に立った。
剣を上げた。
「一歩踏み出したら切る」
マグナスが見た。
驚いた。
それから...面白がった。
「ああ。剣士。エリーゼ・ソーンウィック、そうだな?」
戦士に向き直った。
「援軍。興味深い」
冷たい笑み。
「いいだろう。彼と一緒に死にたいなら...叶えてやろう」
杖を上げた。
「ファイアボール!」
球体がヘリオに向かって爆発した。
巨大。速い。
ランクS。
ヘリオは公式を終えた。
「——震源距離!」
マナが安定した。
見えないバリア。
彼の周りの球体。
ファイアボールが当たった。
ドオオン...
でもヘリオじゃない。
三十センチで止まった。
固い壁のように。
それから——
跳ね返った。
ゴムボールのように...?
後ろに飛んだ。
十メートル。
爆発した。
ガシャアアアン!
焼けた地面。
小さなクレーター。
マグナスはクレーターを見つめた。
口が開いている。
完全なショック。
「何が——」
ヘリオは待たなかった。
マグナスが気を取られている間に。
素早く話した。
「部分圧勾配による酸素の分子分離と局所的体積排除を空間座標AとBの間の線形方向廊下に」
マナが流れた。
ヘリオとマグナスの間。
見えない線。
幅三メートル。
長さ二十メートル。
トンネル。
酸素なし。
制御された真空。
マグナスが我に返った。
ヘリオを見た。
「不可能!」
叫んだ。
必死。
「ファイアランス!」
赤い槍。
速く発射された。
正確。
真空トンネルに入った。
プフッ!
消えた。
瞬時に。
マグナスは目を見開いて見つめた。
「ファイアランス! ファイアランス!」
二つの槍。
連続。
怒りに満ちた。
両方ともトンネルに入った。
プフッ! プフッ!
消えた。
空中に残る煙。
間。
マグナスは震えた。
何が...何が起こっている?
火が...消えた。
ただ...消えた。
どうやって?
ヘリオを見た。
彼は...無効化している?
私の魔法を?
不可能だ。
でも...
クレーターを見た。
跳ね返されたファイアボール。
それから消えた槍。
トリックじゃない。
これは...
喉が乾いた。
...本物だ。
「まだトリックのように見えますか、大魔法使い?」ヘリオが言った。
マグナスは震えた...理解できない何かに直面して。
「本物だ...」
戦士がエリーゼに向き直った。
「俺は娘の相手をする!」
剣を抜いた。
突撃。
エリーゼは準備していた。
最初の一撃——受けた。
二番目——避けた。
三番目——反撃。
カラン カラン カラン!
戦士はランクA。
熟練。
強い。
ベテラン。
エリーゼは優秀だが...
彼はより強かった。
当然。
戦場での何年もの極度の戦闘。
素早い交換。
剣対剣。
歌う金属。
「上手い」戦士が言った。「でも十分じゃない」
上からの強力な一撃。
エリーゼは受けたが力が彼女を三歩後退させた。
脚が震えた。
「ヘリオ!」別の一撃を受けながら叫んだ。
「一体何を——」
カラン!
「——やっている?!」
でも見ることができなかった。
生き延びるのに忙しすぎた。
マグナスが叫んだ。
「不可能! 不可能!」
声が上がった。
パニックが増した。
手が震えた。
間。
火が効かない。
じゃあ...
別の要素だ。
「天の雷!」
杖を上げた。
空がわずかに暗くなった。
電気的なマナ。
ヘリオは気づいた。
くそ。
空気のトンネルは電気を止めない!
新しい公式が必要だ!
バリバリ!
青い雷。
でも——
マグナスの手があまりにも震えていた。
雷が外れた。
ヘリオの左に二メートル。
地面が爆発した。
ヘリオは横に跳んだ。
近かった!
新しい公式。今。
素早く話し始めた。
「優先的に偏向された経路での地面伝導による電荷散逸を伴う——」
マグナスが叫んだ。
「天の雷!」
バリバリ!
ヘリオは公式を中断しなければならなかった。
横に飛んだ。
雷が右に一メートルで着弾した。
ドオオン!
くそ! 終われない!
また試した。
「優先的に偏向された——」
「天の雷!」
バリバリ!
また中断。
公式が長すぎる!
彼が攻撃し続ける間終われない!
そしてソーン教授の言葉が戻った。
「でも戦術的な問題がある。君の公式——長すぎる。本当の戦闘で——魔法使いが三つの呪文を唱える」
ヘリオは苦く笑った。
ソーン教授は正しかった。
完全に正しかった。
マグナスはまさにそれをしている。
私が一つ終える間に三つの雷を投げる。
どうする?
速度は無理だ。公式は複雑すぎる。
じゃあ...
何か他のもの。
そして理解した。
レイヤリング。
短いバリア。まず。
それから——保護されている間に——複雑な公式。
「全方向反発場!」
短い。
十秒。
終えた。
マナが爆発した。
バリア。彼の周り。
マグナスが攻撃した。
「天の雷!」
バリバリ!
雷が当たった——
バリアに。
弾かれた。
地面に逸れた。
マグナスは目を見開いた。
「何——」
ヘリオはバリアの中にいた。
保護されている。
今だ。
時間がある。
素早く話した。
「優先的に偏向された経路での地面伝導による電荷散逸を伴う制御された大気イオン化!」
マナが流れた。
彼とマグナスの間。
見えないゾーン。
代替電気経路。
地面へ。
安全。
バリアが消えた。
でも偏向場が作動していた。
マグナスは回復していた。
深く息をした。
手を落ち着かせた。
「雷...天の...」
より制御された声。
杖を上げた。
狙った。
正確に今回。
バリバリ!
青い雷。
ヘリオにまっすぐ。
完璧な精度。
でも——
ヘリオの偏向ゾーンに当たった。
そして逸れた。
地面に。
ドオオオン!
地面が爆発した。
ヘリオから三メートル。
安全。
マグナスは見つめた。
「お前は何だ?!」
叫んだ。
必死。
壊れた声。
間。
これは...
これは不可能だ。
全ての魔法が...無効化されている。
あるいは逸らされている。
あるいは...何か。
ヌルができない。
ランクSさえ苦労する。
これは...
何か別のもの。
組み合わせ攻撃。
必死。
「アイスランス! ファイアボール! ウィンドブレード!」
全て一緒に。
氷。火。風。
同時。
ヘリオは公式を始めた。
長い。
複雑。
三十秒。
でも終えた時——
三つの攻撃全て——
無効化された。
氷が溶けた。
火が消えた。
風が散った。
マグナスは自分の手を見た。
震えていた。
「トリックじゃない...」
ささやいた。
「本物だ...」
ヘリオはマグナスを見た。
彼の目の中の何かが変わっていた。
冷たい。
決意した。
危険。
「デモンストレーションが欲しかった」
穏やかな声。
でも下に——脅威。
公式を始めた。
「酸化圧勾配による方向性エネルギー伝播を伴う局所的熱分子加速——」
マナが集中した。
ヘリオの周りの空気が震えた。
見える熱。
歪み。
水を通して見るように。
エリーゼ——まだ戦っている——感じた。
一瞬見た。
ヘリオを見た。
渦巻くマナ。
集中した力。
なんてこと...
ファイアボール。
巨大じゃない。
制御された。
でも速い。
そして熱——
マグナスが叫んだ。
「だめ!」
横に跳んだ。
球体が通り過ぎた。
後ろの地面に当たった。
ドオオオオン!
爆発。
二メートルのクレーター。
蒸発した地面。
マグナスが倒れた。
転がった。
よろめいて立ち上がった。
クレーターを見た。
それからヘリオを。
恐怖。
「止まれ! 止まれ!」
手を上げた。
「降参する!」
戦士が見た。
「大魔法使い!」
エリーゼを押した。
強く。
彼女が倒れた。
硬い地面。
痛い衝撃。
戦士はマグナスに向かって走った。
「行かないと——」
ヘリオは見た。
地面にいるエリーゼ。
走る戦士。
恐怖するマグナス。
十分だ。
冷たい声。
平坦。
「全方向放射状力勾配を伴う反発場の体積膨張」
マナが爆発した。
ヘリオの周りのバリア——
三メートルの半径——
広がった。
十メートル。
完全なゾーン。
マグナスが中に。
戦士が中に。
衝撃。
ヒュオオオオ!
見えない場が両方を打った。
固い壁のように。
マグナスが後ろに飛んだ。
五メートル。
重く落ちた。
戦士が投げられた。
鎧が鳴った。
カラン!
地面に。
そこに横たわった。
唖然とした。
息を切らした。
「何が...何だった...」
立ち上がれなかった。
ショックが大きすぎた。
あまりにも...不可能。
エリーゼ——地面に——見ていた。
口が開いている。
一撃。
二人の敵。
同時に。
どうやって——
マグナスがうめいた。
立ち上がろうとした。
でも脚が反応しなかった。
ヘリオは両方を見ていた。
表情——
空っぽ。
冷たい。
虫を見るように。
別の公式を始めた。
「漸進的大気圧縮を伴う——」
マナが再び集中した。
でも今回——
もっと。
はるかに。
周りの空気が激しく震えた。
ヘリオの足下の地面が振動し始めた。
小さな石が浮き上がった。
浮いた。
力が増した。
そして増した。
そして増した。
マグナス——まだ地面に——見ていた。
そして理解した。
この攻撃は...
...私を殺す。
「いや...」ささやいた。「いやいやいや——」
エリーゼが叫んだ。
「ヘリオ! やめて!」
声が空気を切った。
必死。
ヘリオが止まった。
最後の瞬間。
マナ——
集中した——
準備した——
破壊的——
散った。
ヒュオオオオ!
突然の風のように。
それから何もない。
沈黙。
ヘリオは激しく息をした。
手が震えた。
激しく。
自分の手を見ていた。
認識しないかのように。
やろうとしていた——
ほとんど——
蒸発させる、ああ、リキ・タクヤ博士が言った。当然だ
ヘリオは目を閉じた。
やめろ、タクヤ
沈黙。
それからマグナスを見た。
まだ地面に。
震えている。
恐怖している。
ヘリオはゆっくり近づいた。
落ち着いた歩み。
意図的。
マグナスが後退した。
「いや...いやお願い——」
ヘリオがかがんだ。
杖を掴んだ。
マグナスが金切り声を上げた。
「だめ! それは——」
でもヘリオはすでに取っていた。
持ち上げた。
古い木。
刻まれたルーン。
頂上に赤い水晶。
見た。
マグナスが見ていた。
大きく見開いた目。
純粋な絶望。
心の中で——狂ったような思考:
アイアンソウルの杖。
九百年。
祖父から受け継いだ。
その前の祖父から。
五世代の大魔法使い。
永遠のオークの木。
大魔法使いアルデロンに祝福された。
破損に対して魔法をかけられた。
戦争に耐えた。
ドラゴンに。
包囲に。
不壊。
不壊。
ヘリオは杖を握りしめた。
「いや——」マグナスがささやいた。「できない——」
ヘリオが話した。
平坦な声。
空っぽ。
「臨界構造破壊点に集中したねじりストレスを伴う一方向分子圧縮。百メガパスカル」
マナが流れた。
杖の中に。
木がうめいた。
わずかに。
でも抵抗した。
マグナスは息をした。
抵抗している。神々に感謝、抵抗している——
ヘリオが首を傾けた。
「五百メガパスカル」
マナが増した。
木がきしんだ。
より大きく。
ルーンが光った。
弱く。
防御している。
でもまだ抵抗していた。
マグナスが見ていた。
九百年。祝福された。不壊。抵抗しろ——
ヘリオは杖を見た。
空の表情。
「千メガパスカル」
バキッ。
小さい。
ひび。
細い。
木に。
マグナスはそれを見た。
「いや...」
ルーンが点滅した。
必死に。
修復しようとした。
でもひびが広がった。
ミリメートル。
それからもう一つ。
ヘリオは止めなかった。
「千五百メガパスカル」
木が叫んだ。
高い音。
不自然。
苦しむ生き物のように。
ひびが杖を走った。
半分。
ルーンが消えた。
一つずつ。
ポッ。ポッ。ポッ。
死んだ祝福。
散った魔法。
マグナスが震えた。
「お願い...」
ヘリオはマグナスを見た。
目をまっすぐ。
「二千メガパスカル」
パキン!
杖が折れた。
半分に。
きれい。
清潔。
不可能。
ヘリオは破片を落とした。
音が響いた。
折れた骨のように。
杖——
九百年——
五世代——
祝福された——
不壊——
——折れた。
消えた水晶。
中断されたルーン。
伝説の魔法の杖が薪に縮小された。
マグナスは見つめた。
杖じゃない。
破片じゃない。
ヘリオを。
そして彼の目に——
理解。
恐ろしい。
決定的。
より強い魔法使いじゃない。
より高いランクじゃない。
...人間じゃない。
別の何か。
他の何か。
別のカテゴリー。
存在すべきでない何か。
怪物。
戦士がよろめいて立ち上がった。
全シーンを見ていた。
折れた杖。
固まったマグナス。
杖のように壊れた彼も。
「大魔法使い!」走った。「行かないと!」
マグナスは反応しなかった。
ヘリオに固定されていた。
戦士が彼を掴んだ。
「今!」
戦場で負傷した新兵の最後のように引きずり始めた。
マグナスはまだ破片を見ていた。
彼の杖。
彼の遺産。
折れた。
何もないように。
乾いた枝のように。
そして理解した——
杖だけじゃなかった。
メッセージだった。
お前だった可能性がある。
何でもあり得た。
そして止められない。
戦士が彼を引き上げた。
「大魔法使い! 馬!」
マグナスは引きずられた。
自動的に動く脚。
でも心はまだそこに。
破片に。
杖に。
九百年に——
折れた。
馬に乗る前に——
振り向いた。
最後にヘリオを見た。
ささやいた。
聞こえるほど大きく。
「お前は...詐欺師じゃない...」
間。
壊れた声。
「怪物だ」
乗った。
駆け去った。
速く。
必死に。
マグナスは振り返らなかった。
でも心の中で——
そして知っていた——
王に報告する時——
トリックについて話さない。
幻影について。
話す——
実存的脅威。
沈黙。
風だけ。
野原は損傷していた。
クレーター。
焼けた地面。
残る煙。
そして——
ヘリオの足元に——
二つの無用な木片。
折れた杖。
砕けた遺産。
エリーゼはゆっくり立ち上がった。
破片を見た。
それからヘリオを。
「ヘリオ...」
壊れた声。
彼は彼女を見なかった。
手を見ていた。
まだ震えていた。
「ヘリオ...」
間。
「...何なの?」
ヘリオは彼らが去るのを見た。
点になるまで。
それから何もない。
消えた。
立っていた。
動かない。
脚が崩れた。
崩壊。
膝が地面を打った。
重く。
地面に手。
かろうじて支えた。
激しく息をした。
息切れ。
長い走りの後のように。
消耗した。
マナ...ほとんど空。
多すぎる。短時間に多すぎる。
手が震えた。
今は激しく。
感情からじゃなく肉体的精神的努力から。
本物。
バリア。
真空トンネル。
雷の偏向。
拡張場。
ほとんど致命的な攻撃。
杖...
全て十分で。
多分それ以下。
体が抗議した。
痛む筋肉。
脈打つ頭。
縁でぼやけた視界。
多すぎる。
使いすぎた。
立ち上がろうとした。
脚が反応しなかった。
再び倒れた。
今回は横に。
頬に冷たい地面。
「ヘリオ!」
遠い声。
エリーゼ。
彼に向かって走った。
膝をついた。
「ヘリオ! 何が——」
彼を回した。
青白い顔。
額に汗。
まだ激しく息をしていた。
「私は...大丈夫...」
「大丈夫じゃない!」
周りを見た。
荒廃した野原。
クレーター。
焼けた地面。
数メートル離れた折れた杖。
それから彼。
地面に。
震えている。
消耗した。
「マナを...使いすぎた?」
ヘリオは弱くうなずいた。
「ああ...」
間。
「速すぎた...速すぎた...」
エリーゼは敵が逃げたところを見た。
それからヘリオを。
強力だ。
でも無限じゃない。
限界がある。みんなのように。
それでも恐ろしい。
「立てる?」
「...一分で...多分二分...」
まだ激しく息をしていた。
でもより遅く。
制御されている。
マナが再生していた。
ゆっくり。
努力の後の筋肉のように。
時間が必要だった。
休息。
「両親に...言わないで...」
「何?」
「これのこと。...戦闘の」
エリーゼを見た。
「お願い」
彼女は躊躇した。
「ヘリオ——」
「エリーゼ。お願い」
彼女は彼を見た。
消耗した。
脆弱。
地面に。
二人の敵を破壊した後。
九百年の魔法の杖を折った後。
恐ろしい力を証明した後。
そして今——
とても人間的。
とても壊れやすい。
「分かった」静かに言った。「何も言わない」
「ありがとう」
そうしていた。
沈黙で。
五分。
それからヘリオは再び試した。
震える脚。
でも反応した。
立ち上がった。
よろめいて。
エリーゼが支えた。
「ゆっくり」
「...より良い」
「嘘つき」
でも試させた。
二歩歩いた。
ほとんど倒れた。
彼女が捕まえた。
「馬鹿。寄りかかって」
躊躇した。
それからそうした。
エリーゼの肩に腕。
彼女が支えた。
強い。
安定した。
「行こう。誰かが見る前に」
ゆっくり歩いた。
町に向かって。
ヘリオは振り返った。
一度。
荒廃した野原。
戦闘の証拠。
彼が何かの証拠。
何ができるかの。
そして何がコストかの。
視線を逸らした。
アッシュフォードへ。
家へ。
普通へ。
でも知っていた——
普通は終わったと。
彼女を見た。
口を開けた。
閉じた。
何と言えばいいか分からなかった。
答えが分からなかったから。
再び手を見た。
まだ震えていた。
殺そうとしていた。
殺したかった。
そして...簡単だっただろう。
エリーゼを見た。
彼女の目に恐怖を見た。
彼への恐怖じゃない。
彼のための恐怖。
「私は...」始めた。
でもどう続けるか分からなかった。
エリーゼは止まった。
「ヘリオ」
彼は振り向いた。
「はい?」
「あの男。宮廷魔法使い。王に報告する」
間。
「分かるでしょう?」
ヘリオはゆっくりうなずいた。
「ああ」
「そして何が起こる?」
「分からない」
間。
「でも...何か。何かが起こる」
エリーゼは剣を握りしめた。
「何であっても...」
彼の目をまっすぐ見た。
「一人じゃない」
ヘリオは見つめた。
驚いた。
「...見た後でも...まだ——」
「まだヘリオよ」しっかりと言った。「他に何か分からない。でもまだ彼」
間。
「そして彼は私の友達。ずっと」
ヘリオは胸の何かが緩むのを感じた。
「ありがとう」ささやいた。
エリーゼはうなずいた。
「行こう。両親が心配する」
織工通りに向かって歩いた。
太陽が沈み始めた。
通りに長い影。
後ろに——
損傷した野原。
力の証拠。
存在すべきでない何かの証拠。
でも存在した。
そして世界——
世界は変わろうとしていた。
望もうが望むまいが。




