衝撃波
【五分前】
3-B教室、二階。
マリン教授が元素凝縮の理論を説明していた。
「...そしてマナの密度が臨界点に達すると、元素が物理的に現れる。これが基本原理——」
ドオオオオオン!
狂ったような音がクラス全体を飛び上がらせた。
建物が揺れた。
わずかに。でも十分。
全員が止まった。
「何が——」
生徒が飛び起きた。
窓に駆け寄った。
「何だった?!」
「爆発?!」
「見て! 煙!」
外の中庭から、黒い煙の柱が空に向かって上がっていた。そして見えた...光? 火?
「教授! 見てください!」
マリン教授が窓に近づいた。
煙を見た。火を。そして——
アカデミーの外壁。部分的に崩れていた。石が散乱。至る所に瓦礫。
「天の神々よ...」
同じ光景が全ての教室で繰り返された。
【1-B教室 - 一年生、14-15歳】
ドオオオオオン!
女子生徒が悲鳴を上げた。
「攻撃?!」
「逃げないと?!」
「警備兵はどこ?!」
パニックが広がった。何人かは蒼白だった。
オールドウィン教授が手を上げた。
「落ち着け! 全員落ち着け! 指示が来るまでここに残る——」
「でも壁が——」
「落ち着けと言った!」
でも声は続いた。緊張している。怯えている。
【4-C教室 - 四年生、17-18歳】
ドオオオオオン!
生徒が窓に駆け寄った。冷静。分析的。
「あの威力...」一人の生徒がささやいた。
「最低ランクS」
「それ以上かも」
「もし組織的攻撃なら...」
文を終えなかった。
でも全員が理解した。
【2-A教室 - ミラ】
ドオオオオオン!
ミラは窓に駆け寄った。
煙を見た。
手が縁を握りしめた。
ヘリオはあそこにいた。
訓練場に。
あの爆発があったところ。
生きている...よね?
お願い。
教授たちは平静を保とうとした。
「全員席に! 今すぐ!」
でも誰も聞いていなかった。
全員が見ていた。
中庭に向かって。
煙に向かって。
破壊された壁に向かって。
【現在 - 訓練場】
五分が経った。
煙は薄れた。
でも損傷は残っていた。
ソーン教授は崩れた壁を見た。
それから地面の焼けた溝を。それから蒸発した的を。
それからヘリオを。まだそこに立っていた。動かない。ジャムに手を突っ込んだ子供のような表情で。
他の生徒は動いていなかった。麻痺していた。
ソーンは深く息を吸った。
「クラス」制御されているが緊張した声で言った。「授業終了。寮に戻れ。即座に」
誰も動かなかった。
「即座にと言った!」
生徒が飛び上がった。動いた。ゆっくり。ゾンビのように。
何人かはまだヘリオを見ていた。
恐れで。驚嘆で。
ルシアン——
ルシアンは固まっていた。完全に固まっていた。
顔は蝋のように青白い。
そして脚の間——
湿った染みがズボンに広がっていた。
彼は...漏らしていた。
一人の生徒が気づいた。
指差した。「見ろ、皇子が——」
「黙れ!」ルシアンが叫んだ、声が甲高い。ほとんどヒステリック。「黙って出ていけ!」
生徒は逃げた。
でも他の者が見ていた。
ささやきが始まった。
「見た...」
「ルシアン皇子が...」
「彼は...」
ルシアンは震えていた。全身が。動けなかった。
あの威力。あの破壊。
ヌルから。彼から。
もしあれが僕に向けられていたら...
あのファイアボールが...
死んでいた。蒸発していた。的のように。
パニックが彼を襲った。純粋。絶対的。
「ルシアン皇子」ソーンがより優しく言った。「あなたも。行きなさい」
ルシアンは答えなかった。
振り向いた。震える脚。染みが見える。
そして走り去った。
走りながら、まだ響きを聞いた。
ドオオオオオン
そして知っていた——深く——その映像が永遠に彼を刻印したことを。
全員が去った時、ソーンはヘリオに向き直った。
「来い」
「どこに——」
「学長室。全教員が召集された。そしてお前は...」間。「...何をしたか説明しなければならない」
ヘリオはうなずいた。
ソーンについていった。
でも心の中で、不安が高まった。
どうする?
何て言えばいい?
「すみません、高度な熱力学を適用してちょっとやりすぎました」?
閉じ込められる。もしくはもっと悪い。
王が...ああくそ、王が知る。ルシアンが言う。
そして...
異常な脅威 = 研究対象。解剖。排除。
もしくはもっと悪い——強制徴兵。生きた武器。
リキが話した。見せすぎた
分かってる!
ランクDが欲しかった。ランク...何だか分からない。SS? SSS?
どうすればいい?
リキが答えた。...僕も分からない
素晴らしい。
【場面転換 - 戦士学校】
訓練場は満員だった。
訓練する生徒。
ぶつかる剣。
努力の叫び。
中央——
エリーゼ対三人の相手。
全員より大きい。より経験豊富。四年生。
彼女は剣だけ。彼らは剣と盾。
「一緒に!」一人が叫んだ。
攻撃した。
エリーゼは最初を避けた。二番目を受けた。三番目を蹴った。
踊りのように動いた。流動的。正確。
最初を武装解除した。二番目の脚を払った。三番目の喉に刃を当てた。
「降参」彼が手を上げて言った。
他の二人も降参した。
「信じられない」一人が息を切らして言った。「どうやって——」
「練習」エリーゼが汗を拭いて言った。
でも疲れていないようだった。ただ...集中していた。
他の生徒が見ていた。感心して。
「強すぎる...」
「三人の四年生を倒した!」
「まだ二年生なのに!」
エリーゼは剣を下ろした。
再開しようとした時——
「エリーゼ!」
振り向いた。
ヴィヴィアン。
戦士学校の門の外から訓練場に向かって走っていた。
ヴィヴィアン? ここに?
「ちょっと待って」他の生徒に言った。
訓練場を出た。ヴィヴィアンに近づいた。
「何が——」
「エリーゼ」ヴィヴィアンが息を切らして言った。「魔法アカデミーで...ヘリオに何かが——」
エリーゼの心臓が止まった。
ヘリオ。
顔が即座に青ざめた。
「何をされた?」声が低く出た。危険。
「誰がやった? ルシアン? 彼の友人?」
「違う! それは——」
「どこ?! 怪我してる?! ——」
「エリーゼ、聞いて! そうじゃなくて——」
でもエリーゼはすでに振り向いていた。
厩舎に走った。
「エリーゼ! 待って!」
待たなかった。
馬に乗った。朝の訓練のためにすでに鞍を付けていた。
身をかがめた。ヴィヴィアンの腕を掴んだ。
「乗って」
「何——」
「乗れ。今」
引っ張った。
ヴィヴィアンは不意を突かれて馬に引き上げられた。反対側にほとんど落ちた。
「エリーゼ! 待って! 説明しないと——」
パシッ!
鞭。
馬が走り出した。ギャロップで。
街を駆け抜けた。速い。速すぎる。
市場広場——商人が叫んだ。
「おい! 気をつけろ!」
石橋——ほとんど漁師をひき殺すところだった。
貴族の通り——貴婦人が馬車からほとんど落ちた。
「馬! 馬!」
「減速しろ、狂人!」
「逮捕しろ!」
ヴィヴィアンが必死にしがみついていた。
「エリーゼ! エリーゼ! 聞いて!」
「後で!」
「でも重要なの——」
「後で!」
「ヘリオは怪我してない!」
「どうして分かる?!」
「だって——」
馬が荷車を飛び越えた。
ヴィヴィアンが叫んだ。
「——だって被害を出したのは彼だから!」
「何?!」
「ヘリオだった! 彼が破壊を——」
「嘘!」
「嘘じゃない! 巨大な爆発を——」
角を曲がった。きつすぎる。ヴィヴィアンがほとんど飛んだ。
「エリーゼ! お願い! 減速して聞いて!」
「だめ! 彼を見ないと! ——」
「安全よ! 怪我してない! 彼が——」
一時間後——馬の脚が震え、口に泡——アカデミーに着いた。
ヴィヴィアンが降りた。よろめいて。
「二度と...」息を切らした。
でもエリーゼはすでに降りていた。
門を通った。
警備兵が叫んだ:「おい! 入れないぞ——」
彼女は無視した。
中庭を通って——
そして止まった。
訓練場を見た。
溝。
巨大。焼けている。幅三メートル。長さ五十メートル。
まるで何か...何か破壊的なものが...地面を横切ったように。
そして端に——
壁。
部分的に崩れている。石が散乱。巨大な穴。まだ石のレンガから煙が上がっている。
エリーゼは馬から降りた。
ゆっくり。
脚が...弱い? そんなことは一度もなかった。
溝に向かって歩いた。
手が剣に。本能的。
でも何に対して? 誰に?
ブーツの先で縁に触れた。まだ温かい。
鳥肌。腕に沿って。
この威力...
破壊された壁を見た。
三十センチの石。木のように砕けた。
唾を飲み込んだ。
私...これに対抗できる?
何年かぶりに——おそらく一度も——
答えは:
いいえ。
ヴィヴィアンが着いた。息を切らして。門から走ってきた。
「エリーゼ...言ったでしょう...」
エリーゼは振り向いた。
「誰がこれをやった?」ささやきよりわずかに大きい声で尋ねた。
ヴィヴィアンは躊躇した。
エリーゼを見た。
それからゆっくり言った:
「ヘリオ」
沈黙。
エリーゼは彼女を見つめた。
「...何?」
「ヘリオだった。実技授業中。ファイアボールを作った...それが何だったにせよ。そして...これが起こった」
エリーゼは再び溝を見た。壁を。破壊を。
ヘリオ。
ヌル。
火花一つ作れなかった少年が...これを?
「何を言ってるの?」
「本当よ」
「どうやって...?」ささやいた。
「分からない」ヴィヴィアンが言った。「誰も分からない。でも...彼がやった」
エリーゼは動かなかった。
見ていた。
理解しようとして。
何だこれ...
でも十分じゃなかった。
何だこれ...
でも...
何だこれ...
【寮 - 十分後】
「見た?!」
「壁が——」
「皇子が——漏らした——」
「大声で言うな、馬鹿! 死にたいのか?!」
「でもヴァロリンが——ヌルが——どうやって——」
「ヌルじゃなかった。ヌルのはずがない」
「じゃあ何?」
沈黙。
誰も答えを持っていなかった。




