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Invisible to the Eye 〜目には見えない大切なもの〜  作者: ダークキング


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努力の二年間〜それぞれの日常〜

俺達は二年に進学。

クラス替えも行われ、俺は葵、隼人だけでなく、東さんも同じクラスになった。

小野田さんとは違うクラスになった。

俺は二年になってからも必死に勉強した。

担任との面談の際に、桜の門大学への進学希望を伝えた。

しかし今の成績では厳しいと言われた。

それでも俺は諦めるわけにはいかない。

平日は五時間、土日は八時間勉強するようにした。

中間テストや期末テストでは、クラスで1、2を争うレベルになっていった。

隼人と東さんはたまーに喧嘩することもあったが、同じクラスになってもラブラブな二人。

夏祭りに俺や葵と四人で行っても、俺と葵が気恥《きは》ずかしくなるぐらいラブラブだった。

三年生が引退後、葵は陸上部の主将に選出された。

葵は相変わらず抜群の安定感で、二年生でインターハイにも出場していた。

文化祭では今年も小野田さんが幕間《まくま》で熱唱。

いつ聞いても小野田さんの歌声は聴き心地がよかった。

隼人と東さんもサッカー部の主将になった。

主将になってからはしょっちゅう喧嘩するようになっていたが、なんだかんだお互いを支え合いながらサッカーを続けていた。

三年になってからも、俺は必死に勉強した。

たまに葵や隼人、それに東さんが息抜きに誘ってくれたおかげで、勉強を続けられた。

大学に進学した結衣先輩は、たまーに連絡をくれたが、大学生活も忙しいようで、会うことはなかった。

葵は最後のインターハイで全国三位になった。

それでも葵は三位だったことに悔し涙を流した。

一位じゃないと嫌という負けず嫌いな性格。

あの負けず嫌いは一生治らないんだろうな。

体育祭での部活対抗リレーでは、葵と東さんがアンカーでデッドヒート。

ほぼ同時にバトンを受け取り大接戦となったが、僅差で東さんが勝利。

一年生の時の雪辱《せつじょく》を果たした。

隼人と東さんのサッカー部は、インターハイも選手権も県大会の準々決勝でともに敗退し、高校サッカーを終えた。

最後の文化祭でも、小野田さんは幕間に登場。

ちょっとしたファンクラブも出来る人気ぶりになっていた。

俺はというと、三年になってからは桜の門大学の合格も可能性があると言われるようになっていた。

正直自分でもここまで変われるもんなんだと思えていた。

そして――

共通テストと大学入試を経て、ついに合格発表の日。

「ついに俊くんの集大成発表の日だね」

合格発表はネットで見れるとはいえ、何故か葵、隼人や東さんも一緒に合格発表の瞬間を待ってくれていた。

三人とも推薦《すいせん》で大学進学が決まっていた。

隼人と東さんは同じ学校に推薦合格出来た。

「自分でもここまでやれるとは思わなかった。でもここまで来たら結果がほしい」

やれるだけのことは全部やった。後は天命を待つのみ。

「あ、時間だよ」

葵の言葉で合否確認をする。その結果――

「……合格……」

「やったな俊」

「おめでとう」

「俊くん、よかったね」

みんなに祝福されても、なかなか実感が湧かなかった。

「俊くん、結衣さんに報告しなくていいの?」

「……そうだな。結衣先輩に報告しないとな」

「そう言うと思って、結衣さんには桜公園で待っててもらうように連絡してあるよ」

葵は俺の合格を信じてくれてたんだな。

「サンキュー葵」

俺は走って桜公園に向かった。

「俊のやつ、やりやがったな」

「ここまで真っ直ぐな人、そうそういないんじゃないかな?」

「目標に真っ直ぐ突き進む。それが俊くんだからね」

「あいつのここぞというところの集中力は、昔から凄まじかったもんな」

「中学最後の大会でも、ここぞの場面で活躍してたもんね」

その頃俺は走って桜公園に向かっていた。

「……結衣先輩!」

桜公園のベンチに座っていた結衣先輩を見つけ、声をかける。

「……俊太。合格したみたいだな」

「……はい」

「合格おめでとう。やはり私の見立ては間違いじゃなかったんだな」

嬉しそうに笑う結衣先輩。

「結衣先輩」

「……なんだ?」

二年間のことが走馬灯《そうまとう》のように流れてくる。

俺はこの瞬間のために頑張ってきたんだ。

「約束通り、桜の門大学に合格しました。もう一度言わせてください。俺と付き合ってください」

「……この時をずっと待っていた」

涙を流す結衣先輩。

「……結衣先輩?」

「私の我儘《わがまま》に付き合ってくれてありがとう……。私は心配性だから、俊太が心変わりしてしまわないか怖かったんだ」

そのわりには、すっごい条件突きつけてきたけど……。

「結衣先輩と付き合えるなら、たとえ火の中、水の中。どんな試練でも乗り越えてみせます」

「……ほんと、俊太はバカだな。私のようなやつのために高校生活の大半を捧げるなんて」

「そんなことないですよ。勉強しまくった二年間も、今となってはとても充実していましたから」

「……俊太、いい顔してるぞ」

「昔結衣先輩に言われた、悔いのない高校生活を送ることが出来ました」

「……覚えててくれたのか」

「もちろんです」

「……ちゃんとした返事がまだだったな」

そう言って深呼吸する結衣先輩。

「不束者《ふつつかもの》ですが、これからよろしくお願いします」

そう言って一礼する結衣先輩。

「こちらこそ、よろしくお願いします」

ついに結衣先輩と付き合うことが出来た。

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