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デス・パレード

激昂したモルアはベルザとキャンディスに向かって突進した。


キャンディスはモルアが真っ直ぐに突っ込んでくるのを見て、にやりと笑う。


キャンディス:「やろうね、ベルザちゃん!」


ベルザ:「はい、キャンディス様!」


二人は互いの手を握り上げ、暗黒魔力を集め始めた。


キャンディス&ベルザ:「これが私たちの合体技よ! くらえ! プリティ・キャノン!!」


*シュオオオオオッ!!


巨大で爆発的なピンクと紫の光線がモルアとグラシアに向かって放たれた。


グラシア(目を見開いて):「まずい! アイスウォール:トリプル!!」


三重の氷の壁が展開されたが、暗黒魔力の光線は一層目と二層目を容易く破壊。最後の壁もひび割れ始めていた。


キャンディス:「ふはははは! 無駄無駄!」


グラシア(叫びながら):「うあああっ!!」 *最後の氷壁を強化


すると突然、影の中から--


モルア(邪悪に):「悪魔殺し:地獄鳳凰蹴!!」


*ドオオオオン!!


燃え上がる不死鳥の幻影が輝き、モルアの蹴りがキャンディスの胴体に炸裂した。


キャンディス(うめきながら):「がっ!?」


ベルザ(驚愕):「キャンディス様!?!?」


その蹴りでキャンディスはベルザから吹き飛ばされた。


モルアの突然の速度と力の向上に驚いたグラシアは、感嘆の息を漏らした。


グラシア:「モルア!? これが彼女の本当の力......悪魔処刑者の力なの!?」


モルアが静かに着地すると、激怒したベルザが彼女に襲いかかった。


ベルザ(叫んで):「良くもキャンディス様を!! ハングリー・ブレイド!!」


六本の腕全てに鋭い刃が生え、モルアを切り刻もうとする。


モルアは死んだような目で彼女を睨みつけ、すべての刃を容易く回避した。


ベルザ(信じられない様子で):「なっ--!?」


モルア(邪悪に):「悪魔殺し:天国竜拳!!」


*ドオオオオン!!


猛々しい昇龍の幻影が輝き、強力なアッパーカウンターがベルザに炸裂した。


ベルザ(苦痛に):「うううううっ!!」


アッパーで宙に浮かされたベルザは地面に叩きつけられた。


グラシア(感嘆して):「なんて威力......!」


モルア:「グラシア......このハエ女はお前が相手してくれ......あのデブは俺が絶対に殺す!」


その圧倒的な殺気を感じ、グラシアは無言で頷くしかなかった。


木々の陰に隠れながら逃げ回るキャンディスを、モルアが執拗に追いかけていた。


キャンディス(慌てて):「あの狂った老いぼれババア!! なんて野蛮なのよ!? しかも私の美しい体をこんなに傷つけるなんて!? 仕方ないわ......プランBよ!」


ショッピングモール近くの屋上では、ロイドがベンチで昼寝をしていた。


すると突然、耳がキンキンと鳴った。


ロイド:「あっ! うるさい!」


キャンディスがテレパシーで叫んできた。


キャンディス:「ロイド! どこにいるのよ!? 収穫の時間なのに、のんびり寝てるなんてどういうつもり!?」


ロイド:「甘いもの漁りに夢中になってる奴が言うセリフかよ......」


キャンディス:「も~! 今はそんな場合じゃないの! 私、今ちょっとピンチだから、任務は一人で進めて!」


ロイド(眠そうに):「は? まさかお前、見つかったのか? だから目立たないでって言っただろ」


キャンディス:「うるさいわね! あなたが近くにいないのも悪いのよ! 私ね、うわっ!?--」


突然、テレパシーが切れた。


ロイド:「馬鹿馬鹿しい......結局全部僕に押し付けてっのかよ......」


彼はゆっくり立ち上がり、ビルの屋上の端に向かって歩いた。


ロイド:「とりあえず......早く終わらせて、さっさと帰ろうか......」


彼は両腕を掲げた。暗黒の雲が空に広がり、ドュラン高校のスタジアムの上空に集まり始めた。


ロイド(微笑んで):「さあ、始めよ......デス・パレード!」


一方、ショッピングモールの屋上に向かうエレベーターの中で、僕とエリセナは急いでいた。


エリセナは罪悪感でそわそわしながら、チラチラと僕を見ていた。


アストン(ため息):「エリセナったら......だから魔法で飛ぶのは危ないって言ったんだろう」


エリセナ:「へへ......ごめんね。まさか途中で子供に見つかるとは思わなかった......」


アストン:「子供でよかったよ。もし記者だったらネットで大騒ぎになってたんだぞ」


エリセナ(おどけて):「んー......それなら私、ネットアイドルになれるかも!」


アストン(真剣に):「エ・リ・セ・ナ......」


エリセナ(小さく):「......はい、ごめんなさい......」


スマホでスタジアムの映像を確認した僕は、異変に気づいた。


空が暗くなり、死の時計が再び動き始めていた。


アストン:「まずい! 死の時計が......また動き出した!?」


エリセナ(信じられない様子で):「うそ......!」


エレベーターが最上階に近づく頃、死の時計の残り時間はあと一分を切っていた。


スタジアムでは、アナスタシアが晴れていた空が急に暗くなったことに気づいた。天気予報にも雨の予報はなかったはずだ。


アナスタシア:「これは驚きです! 皆さん、急に天候が悪くなってきました! 残念ですが、スタジアムの屋根を閉めます。決勝戦までは30分の休憩がありますので、ゆっくりお過ごしください!」


彼女はレオンに屋根を閉める合図を送った。

しかし屋根が閉まり始める直前--


*バァァァン!!!!


巨大な紫の稲妻がアリーナを直撃し、地面を焼き、スタジアム内のすべての電気機器を破壊した。


要するに、EMP攻撃だった。


アナスタシア(驚愕):「何っ!?」


観客たちはパニックに陥り、出口に向かって散り始めたが、すべての出口のロックが壊れ、完全に閉じ込められてしまった。


観客1:「電動ドアが動かない!」


観客2:「ここも壊れてる!」


観客3:「閉じ込められたの!?」


アナスタシアと生徒会は必死に状況を収拾しようとしたが、再び稲妻が落ち、観客たちは完全にパニック状態に陥った。


観客4:「あの稲妻が当たる!!」


観客5:「ここから出してくれ!!」


観客6:「死にたくない!!」


暗雲がさらに濃くなり、紫の稲妻がスタジアムを何度も襲う。


アナスタシアが緊急避難の誘導をしている最中、稲妻が彼女のすぐ近くに落ちた。


アナスタシア(驚いて):「きゃあっ!?」


レオン:「アナスタシア様!!」


彼は即座に彼女を守るために駆け寄った。


アナスタシア:「レオン......私は大丈夫だ......少し驚いただけ」


レオン:「アナスタシア様、ここにいるのは危険です! 直ぐに避難エリアへ!」


アナスタシア:「まだだ! ここにいる全員が安全に避難するまで、私はここにいます!」


突然、激しい雨が降り始め、レオンは自分の上着で彼女を覆った。


レオン:「ならば私がお供します!」


アナスタシア(微笑んで):「ありがとう、レオン!」


すると暗雲の中から、不気味な巨大な目が浮かび上がった。


観客1(目を見開いて):「何だあれは!?」


観客2(驚愕):「空に目が!?」


観客3(パニック):「死神だ!! みんな殺される!!」


その恐ろしい光景を見た人々は膝をつき、絶望が魂を蝕み始めた。


ショッピングモールの屋上では、ロイドが魔力のオーブを手に、遠くの人間たちの恐怖と絶望から呪いのエネルギーを集めていた。


ロイド(微笑んで):「素晴らしい......これでオーブはすぐに満杯になる。早く終わらせて、帰って寝よう......」 *あくび


???:「昼寝は最高だけど、残念ながらそれは許さない」


ロイド(驚き):「誰だ!?」


彼の後ろ、ドアの近くに僕とエリセナが到着していた。


エリセナ:「あら?ただの子供じゃない?......本当に危険な悪魔なの?」


ロイド(苛立って):「僕に子供扱いするな、女!」


振り返った瞬間、彼の視線は長い朱色の髪の美しい少女に釘付けになった。彼女の驚くべき美しさに、わずかに口が開いた。


エリセナ(おどけて):「あらら......怒させるつもりなんかないよ、ごめんね......」


ロイドは彼女の親しみやすい態度に少し頰を赤らめ、咳払いをした。


ロイド:「コホン......で、お前たちが噂のスレイヤーズか?」


アストン:「僕たちのことを知ってるのか?」


ロイド:「まあな......お前たちスレイヤーズが、僕たちセブン・シンズの一人を倒したんだからな」


アストン:「なるほど......じゃあ君も同じに......」


ロイドは渋々頭を下げた。


ロイド:「僕はロイド・オルゼヴォルト、セブン・シンズの一人、『怠惰の罪』だ」


彼は誇らしげに二人を睨み、恐怖を期待した。


アストン(緊張して):「またセブン・シンズの一人か......」


しかしエリセナは近づいて彼の頭を優しく撫でた。


エリセナ(明るく):「ちゃんと自己紹介できたのねロイド、偉い偉い!」*頭をなでる


ロイド(驚き):「なっ--!?」


彼は慌てて後ろに飛び退き、頭を撫でられるとは思っていなかった。


ロイド(動揺して):「何してるんだ女!? 僕を子供扱いするなって言ったんだろ!!」


エリセナ:「あ、ごめんね......その生意気な顔が可愛くてつい......」


アストン(ため息):「セブン・シンズの一人を相手にこんな......さすがだな、エリセナは......」


ロイド:「ちっ! お前たちと付き合ってる暇はない! 失せろ!!」


アストン(真剣に):「残念だが、それはできない......ロイド・オルゼヴォルト、僕たちは君を止めにきたぞ」


沈黙が流れた。強がってはいるが、ソフィアとの戦いの疲労でアストンはかなり限界だった。冷や汗を流しながら必死に自信を装う。


アストン(心の中で):さて......怠惰の罪、ロイド・オルゼヴォルト......次はどう動く?


ロイド(心の中で):ふむ......まさかあのスヴェグストを倒した相手と戦うのは、面倒くさそうし、なんかイヤだな......


魔力のオーブが呪いのエネルギーで満杯になったのを見て、彼はため息をついた。


ロイド:「や〜めた......任務は完了したし、もうここにいる必要はない」


アストン:「任務?」


ロイド(暗く):「おっと、これ以上詮索するなよ......さもないと......」


アストン(目を見開いて):「!?」


彼は立っているのがやっとのアストンを睨みつけた。強烈な殺気が伝わってくる。


するとエリセナが僕たちの間に飛び出した。


エリセナ(微笑んで):「そっか......ロイドちゃんはもう帰るのか? 気をつけてね!」


ロイド(動揺):「この女!だから僕を子供扱いするなって!」


彼は落ち着きを取り戻すためにため息をつき、それから得意げに笑った。


ロイド:「お前は面白い女だな。名前は?」


エリセナ(微笑んで):「私はエリセナ! エリセナ・シルヴェストンよ!」


ロイド(得意げに):「エリセナか。光栄に思え、偉大なる僕がその名前を覚えてやる!」


エリセナ(頷いて):「うん! こちらこそよろしくね、ロイド!」


ロイド(少し頰を赤らめて):「ふん!」


彼は振り返り、無意識に微笑んだ。


それからキャンディスにテレパシーで連絡した。


ロイド:「キャンディス! 任務完了だ! もう帰るぞ!」


モルアとグラシアと戦いながら、キャンディスが叫んだ。


キャンディス:「はあ!? 勝手に決めるんじゃないわよ! 私は今ピンチなんだから助けなさいよ!!」


ロイド(淡々と):「イヤだ」


キャンディス:「え?! ちょっと待ってよ! ロイド!!--」


彼はテレパシーを切った。そして振り返る。


ロイド:「また会おう、スレイヤーズ!」 *ポータルに消える


エリセナ(手を振って):「バイバイ、ロイド!」


ロイドが去った後、僕はすぐにスタジアムの映像を確認した。


空が晴れ、激しい雨と稲妻が止まっていた。


そして死の時計も、あと十秒で止まった。


僕は安堵のあまり膝をついた。


エリセナ:「アストン!? 大丈夫!?」


アストン:「ああ......大丈夫だ。死の時計......また止まった」


エリセナ(嬉しそうに):「本当!? よかったわぬ!」


アストン:「うむ!でもまだ完全に消えてない......ということは、最後はグラシアと師匠のところだな」


エリセナ:「ええ!二人の勝利を祈りましょう、アストン!」


僕は彼女の変わらぬ明るさに微笑んだ。


あの強力な悪魔、ロイド・オルゼヴォルトですら、彼女の前では戦う気を失ったのだ。


アストン(微笑んで):「エリ......やっぱり君は本当にすごいな......まさかあのロイドを戦わずに済むように上手く対応したなんて......さすがスカーレットの姫だ!」


エリセナ(照れながら):「い、いいえ! ただ子供だったから傷つけたくなかっただけよ!」


アストン:「そうか、それが君らしいな......それでもすごいよ」


エリスナ(赤らめる):「も~......褒めすぎよ!」


一方、学校の裏路地では。


キャンディス:「あのバカロイド!! 私を置いて帰るなんて絶対許さないわよ!!」


モルア(暗く微笑んで):「見つけたぞ、デブ!!」


キャンディス(驚き):「ひいいっ!」


彼女はギリギリでモルアの蹴りを避けた。


キャンディス:「ベルザ! 何やってのよ!? 老いぼれババアが私に来てるわよ!」


ベルザ:「申し訳ありません、キャンディス様......必ずお守りします!」


するとグラシアがベルザに向かって魔法を放った。


グラシア:「させないわ! アブソリュート・ゼロ!!」


冷気がベルザの足と翼を凍てつかせ、彼女の動きを完全に封じた。


ベルザ:「おのれ!!」


スレイヤーズとセブン・シンズの一人との戦いは終局に近づいていた。勝利するのはどちらか--?


−−


第77章 デス・パレード 終

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